【後編】SIerから自社サービス企業への転職って実際どうなの? ~ 転職インタビュー① ~
※このインタビューは2020年11月時点の記事となります。
インタビューを担当した小林は現在在籍しておりません。
こんにちは、ジェイマックスリクルートメントの小林です。
一気に寒さが出てきましたね、皆さまもどうぞご自愛ください。
前回、SIerから自社サービス企業への転職を実現された方の
インタビュー前編を投稿させて頂きました。
お話を伺ったのは、SaaS型でBtoB向けの
自社サービス提供企業に勤務して1年半ほどのMさん。
前編では、転職活動をはじめるまでのお気持ち、
実際にはじめてみて…など
リアルなお声を聞かせていただきました。
今回は、その後編です!
すべての条件が整った、自社サービス企業に入社を決めたMさん。
飛び込んでみて、どんなことを感じたのでしょうか。
それではどうぞ~
転職をしてみて…
(↑ 今回お話いただいたMさんです)
< 現在の仕事内容 >
――今はどのようなお仕事を任されているのですか?
M:私はSaaS型の経理に関するサービスを担当しているのですが、
最初の1年くらいは製品開発のリーダーをやってました。
上に管理職がいて、テックリードと一緒に
若手を率いてプロジェクトを管理してる感じです。
でも最近は製品企画や、営業部との折衝もこなしていて、
いわゆるプロダクトマネージャーのような仕事をしています。
お客さんの情報を持っているのは営業部なので
とにかく情報を吸収しながら仕事をするようにしていますね。
< 入社前の想像と比べると…>
――入社前と想像と比べて、実際のお仕事はどうでした?
M:入社前は仕事のイメージはしていなかったんですよ。
だからイメージと違うとか、そういうことは無かったです。
ただ一番意外だったというか、驚かされたのは、
自社のサービスの解約率や、顧客別の単価などを
とても細かく見ながら仕事を進めている。
そして、失敗しても、継続していきながら
巻き返すチャンスがあるということですね。
また、SIerの場合にはプロジェクトの終わりがあるけれど、
うちの場合には、ある意味休みがないのか、という思いはある(笑)。
それが新たな発見でした。
――休みなくサービスは提供していきますからね。
M:はい。あとSaaS型だからこそなのか、進捗管理などもゆるい。
中途半端な状態でリリースするなら、出すなみたいな(笑)
そんな簡単にリリース日をのばしてよいのかと、かなりびっくりしました。
以前の感覚ですと、リリース遅らせるとか考えられないので。。。
―――SIerで勝手にリリース遅らせたらぶっ殺されますよねw
M:はいw
だから今は顧客のためにも早くサービスの価値を提供するために、
分割でもいいからリリースしようと。
BtoCサービスのようなスピード感で、
少しずつ分割でもいいからリリースするべきでは、
というような社内の議論が多いです。
あと、モノづくりする上では仕事は変わらないのですが、
自社の偉い人への社内調整などが無くて、
開発に専念できるのは本当にありがたいなと思います。
お仕事をしてみて大変なことは…
( ↑ 話の盛り上がりと共にハイボールが進みます )
――今のお仕事で何か大変なことはありますか?
M:経理を楽にする、というテーマでサービスを提供していますが、
私自身が経理をやっていないので、どうしても想像の世界になってしまう
ということですね。
――顧客にインタビューしているのですか?
M:はい。インタビューもしてますが、
自社の経理担当にいつもヒヤリングしていますね。
数社経験をしている中途社員の方も多いので、
一般的に考えて、うちのサービスは使いやすい?
という質問に対して、意見を返してくれるのはありがたいです。
あとは、プロダクトマネージャーをやるにあたり、
これまでの思考が残っていると感じてしまうんですよね。。。
自分は技術畑なので、作るのが楽な方を選んでしまう。
でも本来は顧客の志向に合わせるべき。
この点は、今までの癖が残っている。
そしてこういうところが、
まさに自社サービスとSIの違いかなと思いますね。
楽に作れるものに合わせるのではなく、
顧客の志向にマッチした製品を作るべき。
――SIerだと少ない工数で作ることが大事ですものね。
M:はい。だから今は自社サービスならではの考え方に苦労していますw
――いい話ですね。
M:真面目に仕事しているでしょw
自社サービス企業ならではのやりがいは…
――今のお仕事のやりがいって何ですかね?
M:頑張った分、結果に残るということですね。
顧客はもっと早く、もっと楽に、という考えを持っていますし、
競合他社が多い中でも、自分の作った製品が顧客に選ばれ使われて
結果が数字で見えるのは良いです。
SIerにいたときには、それこそ自社の都合しか考えなかったし、
顧客の成功という考えもなかったのですが。。。
――数字というと、どのようなことですか?
M:サービスの継続率、売上の詳細などです。
あとは競合他社とのシェア率なども出ますので
このように結果がはっきり出るのは励みになりますね。
――確かにそうですね。
あとは数字以外に顧客からの評価が届くことがありますか?
M:ありますね。営業を通して顧客の声は聞けます。
たぶん営業部がかなり気を使ってくれていて、
そのような情報は積極的に共有してくれています。
ありがたいですよね。
以前の感覚だと考えられないです(笑)
最後に振り返ってみて…
< 気づいたこと >
――転職をして気づいたことってありましたか?
M:お金の稼ぎ方がこれまでのSIerと全然違うということですね。
今はその点にやりがいを感じられるので、
とても楽しく働けています。
いま私の方で、新卒の採用面接もしているんですけれどね、
面接に出ると、SIerと自社サービス企業とでみんな悩んでいるんです。
でもメリットが違うじゃないですか。
SIerはいろいろな現場を経験できる。
だから適応力や、対応力が上がる。
反面、一定期間でプロジェクトが終わる。
自社サービス企業の場合には、失敗してもやり直せるし、
継続してビジネスに取り組んでいける。
反面、終わりがない。
それぞれメリットが違うから、
そういう話をしてあげてますね。
――SIerとの違いにはすぐに慣れました?
M:今の職場に転職した後、半年くらいですかね、
意図的に新人の作業を積極的にやるようにしてみたんですよ。
新人の仕事をしながら、とにかくいろいろ考えるようにしてみた。
そんなことをしていたら、今の環境に慣れてきましたね。
今は、自分のチームメンバーに自分の業務を任せて
開発をより早くするにはどうしたら良いのか、
ということを考えて欲しいと言われてます。
でも今でも実作業もしますし、
たまにソース書いたりもしているんですけれどね(笑)
今後はこういう仕事も減っていくんだろうなと思ってます。
< 転職は成功だったか >
――これまでの事を振り返ってみて、転職は成功だったと思いますか?
M:はい、成功だったと思います。
あのままSIerを続けていたら、
今感じていることは考えていないし、気づけないし、
本当にやりたかったことを見失っていたと思います。
転職をしたから、やりがいに出会えた。
転職しないとわからなかったですね。
それに今こんな時間に家にいられるのも(※21時)
転職したからこそですよw
――転職したからやりがいに出会えたんですね。
M:はい。前職で顧客のBtoBtoCのサービスを
作ったことがあるんですよね。
その時のことが一番印象に残っていて、
その経験が忘れられなかった。
人の役に立つものを作りたかったです。
でも前職で働いていたときは、
目先のことばかりで、自分のやりたいことは、
あまり気にしないように、考えないようにしてました。
それと前職に在籍していた時、
仕事が無くて顧客にいろいろと提案していた時期があったんです。
その時は今になって振り返ると、毎日考えながら仕事ができて
本当に楽しかったなと思ってます。
――考えながら仕事するのが楽しかったんですね。
M:はい、そうですね。
今も日々考えながら仕事しています。
うちは自社サービスなので、
サービスが止まれば、給料がなくなる怖さも知りました。
まあ、売れているから言えることですがw
常に成果を出さないといけないので、毎日がプレッシャーです。
でも頑張れば数字が残るので報われる。
SIerの方がある意味楽かもしれないけれど、
自社サービスは刺激があるので良いのかな。
私たち開発の力だけではないけれど、
自社のサポート部、営業部と力を合わせて結果を残す。
みんなで頑張って、みんなが繋がっている感があります。
これがとても楽しいです。
――いいお話ですね。ありがとうございます。
最後に、SIerから自社サービス企業への転職を考えている方に
何かアドバイスを頂いてもよろしいですか。
M:自社サービスはバグの1つ1つが重くのしかかってきます。
ベロシティや、KPIが求められる世界です。
だからとにかく枯れた技術に固執せず、
最新技術の勉強をしていかないといけない。
また、モノづくりという点ですと、
ある一定の水準まではSIerと同じだけれど、
役割や職位が上がっていくと、
自社にどう利益をもたらすのか、
どう製品を発展させるか、
というところで、知恵を絞らないといけない。
SIerだと、社内折衝などが長けたりするが、
自社サービスは純粋に技術力を上げないといけない。
気軽に転職してもよいけれど、
SIerの場合だと「とにかく頑張る」のように
精神論で管理職になる場合も多いです。
それで評価される人も多いですが、
自社サービスの場合にはこのような考え方だけでは
限界があることは知っていて欲しいです。
自社サービスならではの考え方があることを理解して、
自社技術を発展させることが好きなら、
自社サービスの企業はマッチすると思います!
――ありがとうございました。とてもためになるお話でした。
長い時間ありがとうございます。
コロナが落ち着いたら、是非また焼き鳥屋いきましょう!
M:はい。楽しみにしています!
・ ・ ・
自社サービス企業とSIerとでは、
それぞれにメリットがあり、考え方が違う…
飛び込んでみたからこそ分かることもあり、
とても貴重なお話でした。Mさん、ありがとうございました。
今後も定期的に転職成功された方に
インタビューさせていただきます。お楽しみに(^^)
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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