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「羊羹」はなぜ「煉(練)羊羹」が主流?

現在では羊羹と云えば小豆あずきを主体とした餡を羊羹舟と呼ばれる型に流し込み、寒天(テングサなどの海藻を煮て凍結・乾燥させたもの)に水や砂糖を加えて煮立て、じっくりと時間をかけて水分を飛ばしながら餡を練り混ぜて煮詰めて固めたもの(煉(練)羊羹ねりようかんの場合)が主流ですよね?
しかし、実は羊羹の主流は長年、葛粉や小麦粉などの澱粉でんぷん質を蒸して寒天以外のつなぎで固めて作られた蒸して作られるタイプだったのです。

元来は蒸羊羹が主流だった!?

羊羹の歴史は、その名の由来となった料理を模して蒸したものから始まりますが、現在の様な煉(練)羊羹が世に登場したのは、17世紀後半の江戸時代前期に寒天が発明されてからです。

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