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“むいしぜん”〜タゴールの歌と夢見る小学校〜


“ この世界で
 わたしを愛するものたちは
 わたしをつかまえて おこうとする
   かたい縄で しばって。
   けれど あなたの愛はずっとおおきくて
   あなたのやりかたこそが あたらしい
   しばらず すがたを見せず
               あなたのしもべを放っている。

 みなは わたしが忘れないようにと
   わたしをひとりにさせはしない。
 日に日に 時はすぎていくが
   あなたに あえない。
         あなたを呼んでも呼ばなくても
   喜びをもとめて わたしはいる
   あなたの喜びが それを見つめている
       わたしの喜びをねがって。”
 (ラビンドラナート・タゴール『ギーターンジャリ』より)


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今年やっとお迎えした、“勇気のハーブ”ノコギリソウ。
ようやくお花を咲かせました😊

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夏真っ盛りのある日、友人と映画『夢見る小学校』を観に行きました。この映画は昨年観た、『いただきます2:ここは発酵の楽園』と同じ監督作品。地元で上映の際は、ぜひ観に行きたいとおもっていました。

映画には、宿題も、テストも、先生もいない日本の学校が紹介されています。

“まっすぐ”整列しなくていい、
何かを強制されることも矯正されることもない。
“発達障がい”と診断された子どもたちが、その個性を花開いていく、そんな“学校”が日本にもある。

映画のなかで一番心に残ったのは、成績も校則もテストもない、そんな学校を10年かけて実現してきた東京の公立学校の校長先生の言葉。

“ (おとなが)よけいなことをしない。これが肝要なのです。
よけいなことをしなければ、こどもたちひとりひとりのなかにあるプログラムが(自然と)発動されるのです”

この言葉はすごく胸に響きました。そう、それは自然農とおんなじ。
福岡正信さんも『わら一本の革命』のなかで、同じことをおっしゃっています−–−無為自然(むいしぜん)。そして、そうやって育つ野菜や果物たちは、ほんとうに力強くて、美味しくて、嵐や病にもびくともしない。そのうえ、大地も毎年ふかふかに、健やかに、豊かになっていく。

生き生き のびのび輝く子どもたちの姿に希望を感じ、映画を観ながら、ノーベル文学賞を受賞したインドの詩人、ラビンドラナート・タゴールのシャンティニケタン(タゴールがつくった学校【いこいの家】)を思い出しました。彼のノーベル賞の賞金はすべて、この学校の維持費として使われました。

「私は、五年で学校を逃げ出してしまったんですよ」
彼(タゴール)は笑いながら言った。
詩人としての生来の繊細な感受性が、彼を、無味乾燥な詰め込み主義の学校の雰囲気の中に居たたまれなくしたであろうことは、私にも容易に理解できた。
「私が、青空の下、緑の木陰に、このシャンティニケタン(タゴールの学校【いこいの家】)を開いたそもそもの動機は、それだったのです …(略)… 子供は、花や小鳥といっしょに居るのがいちばん自然です。そのような環境の中に居るとき、はじめて子供たちはその隠れた個性を十分に発揮することができるのです。真の教育とは、外から詰め込むことではなく、内に隠された無限の英知の宝を表面に引き出すための手助けをするものでなくてはなりません」
パラマハンサ・ヨガナンダ『あるヨギの自叙伝』(森北出版、1983)


わたしもときどき、想像します。

自分の子ども時代が、たくさんの木や草花、鳥や虫、清らかな せせらぎ、、、そういうもののなかで、だれにも、何ものにも縛られることなく、せかされることもなく、ただただ自分が心から愛するものとともに自由にのびのび過ごせたら、どんなに素晴らしいことだったろうと。

そしてきっとおとなだって、おんなじ。わたしは今でもお花や小鳥といっしょにいたい。(笑)

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いつまでも見つめていたい😌
今年初めて植えたグラジオラスさん♡

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ラビンドラナート・タゴールについて、インドのスワミ(聖僧)のひとり、ヨガナンダは彼のことをこんなふうに綴っています。

“ラビンドラナートはその晩、私(ヨガナンダ)を来客用の宿舎に泊めてくれた。夜にはいって、中庭で一群の人々がこの詩人を囲んで歓談しているありさまは、まったく魅力的な光景だった。
 私は、さながら大昔にかえって古代の僧院を目のあたりに見ている思いがした。喜びに浸った詩人(タゴール)が弟子たちに囲まれて聖歌を歌うとき、神の愛の光輪(オーラ)が彼らのまわりを包んだ。
 タゴールは、人々の友情を美しい調和の糸でつないでいた。少しもおのれを主張することなく、しかも彼は、抗しがたい磁力で人々の心をとらえている。彼は、自然の芳香によって他を引き付けずにはおかない、神の花園に咲く比類なき詩の花であった。”(パラマハンサ・ヨガナンダ『あるヨギの自叙伝』より)


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やっぱりお花がすごくすき☺️♡

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今年の春、種をまいた白花コスモスちゃんと、勝手に生えてきてくれたヒメジョオンさん。
(じゆうな木)「じゆうな木畑にようこそ🥺♡」
(白花たち)「♡✨」

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2年前にひとめぼれ。それからずっと来てほしくて、、、
とうとう先々月?!お迎えしたルリマツリ(プルンパーゴ)さん☺️♡
暑さにすごいつよい子😶✨


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じゃがいも✨
今年も種取りは失敗。いつか種から育ててみたい😶


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エキナセアさん✨


“     美しきものよ、
  あなたは 明け方に来た
  あかね色の 天の花を手にもって。
町は眠り 道行くひともなく
あなたはひとり 黄金の み車にのって去った
いちど わが窓辺で
  やさしい目をして見つめていた
  美しきものよ、あなたは明け方に来た。

  わが夢は なにかの香にみち
  えもいわれぬ喜びに 闇がふるえていた
  ほこりをかぶった音なきヴィーナが
  なにかのはずみに鳴り始めた。”(タゴール、同上)


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うつくしきもの

わがそばにも やってきた

いく日も いく晩も

空を埋めた ぶあつい雲のその向こう

ひかりは ついに雲を とかし

わがそばに たちのぼる

あかね色

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まちこがれた その色を

全身で だきしめて

草地をはしる そよ風は

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すべての草の 吐息をはこぶ

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やがてそれは まいあがり

一群の ちいさな雲に

われらの邂逅(かいこう)のよろこびを

しるしていく。

  

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ハートの雲さん🤭♡


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そう、いくつになってもおそくない。
空も草も虫も花も、おひさまもおつきさまも
みんなそこで まっている。
ひとりひとりのなかにあるその種も
めぶくときを まっている。


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【おまけ】あそびにきた、おとなりのねこちゃん😁♡
(じゆうな木)「ねこちゃんもまってるの?🥺」
(ねこちゃん)「まってるにゃー♡」
             🤣♡