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黒胡麻のオムレツ、豆のカレー、芹のジョンの日。

午前八時起床。起きてすぐトイレに行き、便座に座ってすぐに蜜柑とレモングラスのルームスプレーを空中にひと吹きする。ここ数年、必ずこうして柑橘類の香りで気を巡らせてから一日を始めるようになった。リビングでヨガのようなものをする夫に「チャクラでも開こうという魂胆?」と尋ねてから、冷蔵庫から卵を四個取り出し、潤い補給の黒胡麻ペーストと蜂蜜、塩、そして本葛粉と水を少々加えて二人分のオムレツを焼く。

朝食後思い立って「吉池」に鮭を買いに行くことにして、掃除と夕食の下準備を済ませた後山手線で御徒町へ。ちょうど昼時なのでカレーでも食べようと「Vege Herb Saga」に入り、ビリヤニと少し迷ってからミールスを注文。香りの良いスパイスは気を巡らしてくれる代表的な食材なので、若干気滞気味の今の私にぴったりだ。ここは地下のお店でおまけに照明がヨーロッパのレストランの感じの暗さなので、いつも食べながら段々時間が分からなくなる。そこが良い。揚げたてのプーリをちぎって心地良い酸味のラッサムに浸しながら、こちらのお店で紹介してもらったインド占星術の先生に数年前言われたことを思い出す。先生曰く、2024年は私にとって特別な年になるらしい。特別って一体どんなだろう。夏に始めたYouTubeのレシピ動画の視聴者数が多少増えるのかな。それとも面白い人や場所との出会いが待っているのだろうか。そういえば夫と籍を入れる直前、ある四柱推命の先生に「今入籍しないと再来年以降は全くそれどころではなくなる」と言われ、渋る夫を言いくるめて入籍したのだけど、その後リーマンショックがやって来て確かにそれどころではなくなった。というわけで、私は人のアドバイスには素直に従う方だ。食後「吉池」さんで甘口の鮭の切り身を二切れと芹を買い、上野広小路の「珈琲処ボナール」でブレンド珈琲を飲んでから秋葉原まで歩き、電車で帰宅。

帰ってすぐ冷蔵庫から水切りしておいた豆腐を取り出し、白味噌とシナモンパウダーを加えてミキサーにかけて和え衣を作る。それに小さく切った柿を加えれば、肺を潤す白和えの完成。続いて買ってきた芹を洗い、薄力粉と餅粉、塩、水を加えて生地を作りジョンを焼く。フライパン一面が鮮やかな緑色に染まり実に爽やか。私はジョンの中でもこのミナリジョンが一番好きだ。最低限の繋ぎで繋がれた芹の連帯を箸で引き裂く瞬間、ふわりと漂う青い香りが大好き。焼いている間に冷蔵庫から昨日作っておいたテジカルビッチム(韓国風豚スペアリブの煮込み)が入った容器を取り出し、レンジで温めて器によそう。早くまた韓国に行きたいな。


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