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今さら聞けない「ボイトレって何するの?」問題

「ボイトレって何するの?」
「ボイトレスクールってどんなところ?」

今さら聞けなくないですか?
でも案外立て板に水が如くスパっと答えられる人はいないかと思います。

そして残念なことに世の中の大半の「ボイストレーニングスクール」では「ボイストレーニング」はおこなわれていません。チーン

今回は「ボイストレーニング」とは何をするものなのか、アナタがボイトレスクールを選ぶ時に何を判断基準にすれば良いのかをお話します。

ジウコトモニタ(谷本恒治)
クリアボイスミュージックスクール代表
数多くのプロミュージシャンのボイストレーニングを担当し、
TVなどでも紹介される。
発声のメカニズムなど確かな知識と経験に基づいた的確な指導で、
現在も全国各地から受講生が集まっている。

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ボイストレーニングとは


ボイストレーニングとカラオケ教室の違い

まず初めにお断りしておきますと、カラオケ教室を否定している訳ではありません。そもそも業種が違う、という話です。

カラオケ教室(大半の「ボイトレ教室」と謳っている教室が実情はコレ)とは、生徒さんが歌いたい曲、あるいはスクールが決めた課題曲を、「ここはもっと盛り上げて」なんて指導を受けるところです。

一方ボイストレーニングというのは、文字通り「ボイス」を「トレーニング」するものです。

「ここは盛り上げて」
盛り上げてるつもりが声に力が乗らない…そんな場合どうすればいいのですか?
その技術を学ぶものです。

もちろん僕のレッスンでもボーカルディレクション(調べてね)はします。
が、自分の声をある程度コントロールできるようにトレーニングされた状態であることが前提です。
これに関しては後述します。

ボイストレーニングの目的

「ボイス」を「トレーニング」する訳ですから、当然「いい声」になる訳です。
その目的は様々です。

  • カラオケで上手く歌えるようになりたい

  • 人前で話す仕事をしているので通る声が出せるようになりたい

  • プロのシンガーになりたい

いずれも安定した声を手に入れる必要があります。
先述の「ここは盛り上げて」のためには、ミックスボイスやベルティングのトレーニングが必要かも分かりません。

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ジウコ式ボイストレーニング


分かりやすく置き換えると整骨院のようなもの

あなたは肩こりですか?
そして肩こりが酷くなった時に、マッサージなどに行きますか?

これまたマッサージを否定する訳ではありませんが、肩がこっているのを揉みほぐしたところで、一時的なものです。「筋肉が一時的にほぐれた」というだけで「肩こりの原因を解決」はしていません。

例えば骨盤の歪み、背骨の歪み、首のズレ、などなど、どこかしら体のバランスが整っていないことで、それを筋肉が無理をして支えている状態、それがこりの原因です。

つまり、骨盤や背骨の歪みを改善しないと、マッサージでほぐれた肩は数日すればまた痛みの症状が表れます。

僕のボイストレーニングはそういうものです。

「喉が上がっているから下げましょう」
全く無意味です。上がる原因を改善しないと。

「声が掠れるから声門閉鎖を練習しましょう」
真逆です。声が掠れるのは声帯が固くなって振動しにくいからで、一旦緩めないといけません。

「腹式呼吸を練習しましょう」
哺乳類は日常から腹式呼吸です。

あなたの発声のバランスが整っていない原因を見つけないと、「〇〇式ボイトレ」や「〇〇メソッド」なんてものは、あなたには全く当てはまりません。

トレーナーに必要なスキルは聞く力と発想力

最近よく「音声学を元に…」とか「科学的根拠を…」とか謳うスクールやトレーナーが増えてきましたね。(僕も一応書いていますが…)

んなもん、全く役に立ちません!
そもそも、科学的根拠なんてものは、ググりゃ素人でも手に入れることができます。

肝心なのは、目の前の生徒さんがどのような発声をしているか、そして良くない部分があるとすれば、その原因は何か、それを聞く力です。

これは正直、長年の経験でしかありません。(ちなみに僕はトレーナー歴が20年に迫ろうとしています。えへ)

そしてその声を聞いた「瞬間」(この「瞬間」が大事)に、どんなエクササイズを当てはめるか、判断できること。その引き出しやアイデアが必要です。

この「アイデア」は、レッスン中に思いつくこともあります。

「思いつき」というとどこか頼りないように聞こえるかも分かりませんが、例えば「ギ」という発音をチョイスした時に、「この生徒さんの場合はイの母音で詰まるかな…ギエにしてみよう」という風に、その場でアレンジができるかどうかです。

一流の料理人が冷蔵庫の余りもので即席の料理を作るようなものですね。
この瞬間がまさに「科学的根拠」が役に立たない場面です。

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具体的なトレーニングの流れ


ブレストレーニング

最初に書いたのですが、クッソ退屈な上にめちゃめちゃハードなので、実際には結構あと回しにします。

というのも、本当はこの根っこの部分を最初にやるべきなのですが、ボイトレ未経験者がしょっぱなここから入ると続かないので、商売的にある程度継続してもらうために最初は外しています。

ブレストレーニングとは、発声に必要なそもそもの息のコントロール(腹式呼吸なんて言いません。これを20年近く言い続けてきたので最近ようやくあまり言う人少なくなってきましたが)をトレーニングします。

クッソ退屈ではありますが、僕はむしろここ出来てりゃ他にすることなくね?と思っています。

ボイストレーニング

(ブレストレーニングを最初にやったとして)安定したブレスのコントロールが出来たらそこに「声」を乗せていきます。

実は日本語の発音の仕方は、ボイストレーニング的には正しくない発声の仕方です。(なので実はガチで歌、発声が上手くなろうと思うと、誰しもがボイストレーニングを受けるべきなのです)

正しい息の使い方、声の入れ方を見つけ、より安定した声を出せるようにしていきます。

よく「声量をUPするトレーニング方法を教えてください」と質問されることがありますが、実は正しく発声に必要な機能を使えれば勝手に声量は上がります。あなたの声量が小さいとすれば、それは力などの問題ではなく、発声が適切ではない、というだけです。

ボーカルトレーニング

安定したブレス、声を手に入れたら、歌に活かす方法を見つけていきます。(これはボイストレーニングと並行しておこないますが…)

ボーカルトレーニングは内容は様々です。

  • トーンコントロール(エッジ、ウィスパー、ラスピー、ベルティング、ファルセット、などなど)

  • リズムトレーニング(音符の理解、休符の長さによるブレスの違い、テンポや曲調による発音の仕方の工夫、などなど)

  • ダイナミクス(曲の理解、歌詞の理解、レンジごとのトーンの使い分け、などなど)

といったことをおこなっていきます。

基本、僕のボーカルトレーニングでは「ここはこう歌って!」という指導はありません。んなもん、オリジナル聞きゃあ分かるので、「原曲聞いてね」で済む話。わざわざレッスンに来てもらってお金を取って教えることではありません…と、あくまでも僕の考え。

そうではなくて、その曲が何を求めているのか、トーンの違いによって聞き手にどう伝わるのか、自分の声をどう曲に活かすのか、というレクチャーをしていきます。
そうすることで、新しい課題曲に取り組む時に、自分で「こう歌いたい!」という欲求が生まれます。

結局のところ、「こう歌いたい!」という意思を声に乗せることが一番の説得力になります。
ボーカルトレーニングではそういった歌う欲求を深堀りしていく作業も含まれます。

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まとめ


いかがでしたでしょうか。
ボイストレーニングとは何か、ボイトレスクールでは何が行われるのか、ご理解いただけたかと思います。

が、これらはあくまでも僕のスクールの方針です。どこもかしこもこうやっているかは分かりません。

これをお読みいただいて、「そこまで本格的にやるつもりはないわ~」とカラオケ教室を探していただくもよし、ボイトレ教室を探して「あれ、ここのスクールはジウコの書いてた内容と違うな…違うところ探してみよう」と思うもよし、「それならジウコに教わりたい!」と思っていただけたら、是非お気軽にレッスン、通信講座をお申込みください。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ジウコトモニタ

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