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本音と建前と、やっぱり本音

梅雨晴れが続く5月末。
休職明けの私の元に、
「現在就活中です。貴社が志望企業なので話を聞かせて欲しい」
と相談してきた大学生がいる。

うーん、困った。

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私に伝えられることといえば、
「社会人として”無理しないこと”の重要性」
「心療内科にかかるべきタイミング」
「傷病手当金申請書の書き方」
「休職中の正しい過ごし方」

くらいなのだ。

先輩風を吹かして、
「社会人としての在り方」
「持つべき意識と学ぶべきスキル」
「20代のキャリア論」

なんて語れれば凄くイケてるけど、
私にはどれも無縁である。

だから、当然の事ながら話す内容も偏る。
前途有望で純真無垢な学生に、
「私は半年間休職しました」
「営業はつらいぞ」
「やりたいことが出来るとは限らん」

なんて言葉をかけるつもりだ。
もちろんどれも主観だが、
私自身が一次情報源であるがゆえに大いに語ることができる。

いや、あかん。
ここは上っ面でもいいから期待に応えるべき。
社会人を曲がりなりにも丸2年経験して得た酸いも甘いも、
オブラートに包みながら適切な情報を選択して提示すべきだ。
過度に不安を与えないように

...そうなのか?
それでいいのか?

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どっちがいいのだろう。
新しく社会人になろうとする方に対して、
それも就活という戦場で健気に戦っている若者に対して、
「本音」を語ることで厳しい現実も披露すべきか、
「建前」を語ることでその人なりの期待や希望を維持するべきか。

私に相談してきたその人とは会ったことがないから、
どんな人なのかもわからない。
だから、話し始めてからどっちがいいかを判断しよう。
そして、「本音で話す」=「しんどさも全部伝える」
が通用するなと思ったら、そう話そう。

まだまだ夢や希望に満ち溢れる、純真な人であったなら、
私にそれを打ち砕く権利はないので、
当たり障りなく建前で話そう。

私としては、ぜひ本音で話したい
この記事にも書いたように、納得して就活をしてほしいから。

会社のホームページや会社説明会で、
ネガティブなことを言う人事担当者はいない。
そんな人はクビだ。
そういったところからは得られないリアルな情報を、
どうせなら届けたい。
その方がはるかに有益だろうと思う。
いろんな意見はあれど、最初に入る企業選びは大事だ。

もうすでに話す日時も決まっている。
私は結構楽しみだ。
知らない人の今後の人生に、一役買えるかもしれないから。
是非とも、本音で話させてほしい。

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