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ファクタリングについて、もう少しだけ理解を深めておければ・・・

1. はじめに:財務コンサルタントとの会話

 先日、中小企業の財務体質改善を得意とするコンサルタントと話をしました。支援先のA社の件です。コンサルタントによると、関与前の数年前に、A社はメインバンクからの追加融資が受けられなくなりました。この時点でも、また今期においてもA社は営業利益が出ており、本業の収益性は安定しています。しかしながら、3期連続で最終赤字を計上し、最終的に債務超過に陥ったとのことです。このような状況の原因は金融費用負担が現金収支を悪化させていることにあります。具体的には、A社はファクタリングを通じて資金の手当てを恒常化していました。

 この状況を見直すべく、新たな資金提供を求め、ファンドへの出資依頼をしています。ファンド側は検討中にありますが、回答が長引いている状況です。こうした中、A社の代表には焦りが見え始めており、財務コンサルタントとしても、別の資金支援方法を準備するよう助言しているとのことで、資金調達のお手伝いをする私にも相談がありました。

 ファクタリングは資金調達の事例としても定着していますが、その手軽さゆえにA社同様に単発利用のつもりが恒常的な利用を余儀なくされてしまう事例が多いようです。もう少しファクタリングに対する理解を深めておくことが必要かと思っています。以下にファクタリングの概要と利用時に注意することをまとめています。

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