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カスタマーサクセスの業務は新しい文化を作るということ

カスタマーサクセスの業務って新しいビジネス文化・商習慣を構築することだよね、というお話。こんにちは、STORES でSTORES 予約のカスタマーサクセスのマネージャーをしている陣山です。

STORES は「お店のデジタルまるっと」お任せいただく為のSTORES のプラットフォームを展開しており主にはネットショップ開設支援のSTORES /STORES 決済/STORES 予約の3つのサービス(2021年5月現在)から成り立っています。最近ではアンジャッシュの児島さんのTV CMをご覧いただいたことがある方も多いのではないでしょうか。

デジタルプラットフォーム

社内的な事を言うと、もともと3社(STORES.jp、コイニー、クービック)が1社に統合されていることもあり多くの文化があるはずなのですが、実際には皆が多様性ウェルカムな方々ばかりなので非常に良い空気が流れている会社です。

その中でネット予約システムのSaaSである「STORES 予約」のカスタマーサクセスの責任者に従事してちょうど5ヶ月が経過したので本日はこれまでSTORES のカスタマーサクセスを通じてずっと思っていることをnoteにまとめてみたいと思いました。何を思っていたか?それは・・

カスタマーサクセスの業務って新しいビジネス文化・商習慣をつくっていく仕事なんだよね。

カスタマーサクセスは新たなビジネス文化、すなわちデファクトスタンダードを作ることお仕事だということ。STORES のことだけを指しているのではなく、他社のカスタマーサクセス も同じことなんだと感じています。

当社のことでいうと、STORES 予約 は単体のプロダクトだけでもご利用オーナーさまは10万名を超えています。これはB2B SaaSではかなり多いお客さま数だと思います。そのお客さまがSTORES 予約 を使ってネット予約を管理するということは、そのまたお客さまもいるわけで・・・全体的なユーザー数をカウントすると、もの凄い影響力があるはずなのです。

ただし、「予約をネットで管理する」という事自体はもはや当たり前であって、これを普及するだけでは日本の新たなビジネス文化・商習慣の構築には繋がりません。では何をしているのか?コロナ禍だからこそ、プロダクトの新たな価値提供を2020年から続けており、新しい文化が根づき始めていることを実感しています。


1. コロナ禍で変わったサービス提供の「当たり前」

私がSTORES に入社したのは2020年12月。東京ではコロナの第3波が押し寄せようとしている頃でした。なぜ私がその頃、STORES 予約のカスタマーサクセスとして入社をしたかというと、「新たなデファクトスタンダードの構築に携わりたい。SMBを本気で支援していきたい」という想いが非常に強く、それをSTORES 予約で、かつ今のこのタイミングだからこそ実現できると思ったからです。

そのタイミングというのがwithコロナの時代です。コロナ禍で多くの事業者が「ビジネスの継続」に影響を受けています。すごく悔しい想いをしている事業者さまを前職でもたくさん見てきました。資金がショートするだけであれば銀行からの借り入れも可能でしょうが、事業を継続出来なくなるオーナーさまが非常に増えてしまいました。事業をしたくてもサービスが提供できないのです。

代表例は飲食店でしょうが今やUber/出前館/Chompyといったフードデリバリーサービスが当たり前の文化になりましたよね。彼らのカスタマーサクセス(サポート)も並大抵ではないと思います。本来は連続的成長として徐々に成長していくはずが、コロナ禍において非連続な成長へと一気に変化したからです。消費者および加入店からの急増するニーズに対しての供給(配達員/システム/サポート/教育など)が間に合わないと人々は離れ、「文化」として定着しません。多少のトラブルはあるにしても、しっかりと消費者に浸透しました。フードデリバリープラットフォーマー達の昨年からの血の滲むような努力は容易に想像できます。

では他の業界はどうでしょうか?メディアでは飲食店ばかりが取り上げられていますが、他の業界でも多くのオーナーさまが苦しんでいます。

ほんの一例ですが・・・

・スタジオレッスンが当たり前だったピラティスインストラクター
・教室授業が当たり前だった英会話スクール教室
・大人数レッスンが当たり前だったホットヨガスタジオ運営の大手企業
・対面接客が当たり前だったアパレル販売員
・店舗接客、メイク指導が当たり前だった化粧品企業

これまで当たり前にしてきたこと。この「当たり前」が途端に通用しなくなったのが今のwithコロナの時代です。

これまでの「常識」や「当たり前」が通用しなくなった今、どうしますか?

withコロナの時代に「新しい当たり前」を作っていく必要があります。前述で記載したようなオーナーさま達は自らの事業に情熱を持っているので必死に新たなチャレンジをしています。

その「新しい当たり前」を作っていく/広めて定着させることができるのがカスタマーサクセスだと考えています。

2. デジタル化で「新しい当たり前」を作る

コロナ禍で多くのビジネスの継続が危ぶまれている中、何をすべきか?明確な一つが「デジタル化」です。「オンライン化」「WEB化」「デジタルトランスフォーメーション」などなど、多くの言い方はありますが、とにかくデジタル化が必要です。ビジネスの商談や社内の打合せはオンラインで実施することがもはや当たり前になりました。社内資料や提案資料を共有するということはオンライン上で決してハードルが高くないからです。

では前述した以下の方々もハードルが高くないのか?と問われると、答えはNoだと思います。対面だからこその価値を提供し続けてきたオーナーさま達だからです。

・スタジオレッスンが当たり前だったピラティスインストラクター
・教室授業が当たり前だった英会話スクール教室
・大人数レッスンが当たり前だったホットヨガスタジオ運営の大手企業
・対面接客が当たり前だったアパレル販売員
・店舗接客、メイク指導が当たり前だった化粧品企業

しかし、これまでは対面だったからこそ出来ていたサービスも新たなチャレンジとしてデジタル化を目指しています。Zoomを使うことでオンラインレッスンやオンライン接客が可能になるので、そこにチャレンジをしていらっしゃるオーナーさまがすごく増えました。

ただし一言で「デジタル化」「オンライン化」と言っても、言うほど簡単ではありません。どうやってデジタル化をするのか?どうやって予約者にZoomのURLを渡せば良いのか?1名づつ手動でメール送信?ZoomURLをHPに記載?お客様のZoomのダウンロード方法の案内は?スタッフ教育も必要?オンライン化をするにあたってのノウハウが無いので悩むのも当然です。

事業オーナーさまのサービスのデジタル化をSTORES 予約ではお手伝いしています。自社の宣伝では無いので非常に簡潔に説明すると、オーナーさまに提供する「STORES 予約」にZoomアカウントを連携させることで、予約が入ったら自動的にご予約者さまにZoomのURLがメールで送信されるようになっています。予約時間にそのリンクに入ることでそのままオンラインサービスが提供できる/受けられるという仕組みです。

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2020年、最初の緊急事態宣言が発出された3月以降、上図のように目に見えて利用オーナーさまが増えました。飲食業界におけるUber/出前館といったフードデリバリーサービスと同様、当社がデジタル化のプラットフォームを供給し続け、withコロナの時代だけではなく、afterコロナの時代になっても「デジタルでのサービス提供が当たり前」の世の中を作ることこそが、カスタマーサクセスの宿命だと勝手に捉え日々努力をしています。

当然、サクセスチームだけでなく、マーケもセールスもサポートチームもプロダクトチームも同じ想いだと思います。その結果、多くのデジタル化/オンライン化されたサービスが爆誕しました。

・多くの個人ピラティスインストラクターがZoomレッスンを提供
・教室指導からオンラインレッスンに切り替えた英会話講師
・お家でできるヨガレッスンの提供を大手企業が開始
・Web接客を始めたアパレル販売員
・Webカウンセリングでメイクレッスンを提供開始した化粧品企業

ただし、まだまだ一つづつを見てもそれが日本において「当たり前」になっているとは思っていません。カスタマーサクセスとして、自社サービスの展開によって、これまでも常識を覆しデジタル化を定着させた先にあるのが「当たり前化」なのかと思います。どういうことなのか後述していきたいと思います。

3. オンライン接客の文化をつくる

私が今もっとも注目しているwithコロナ/afterコロナの新しい文化の一つがアパレル各社の「オンライン接客」です。コロナ禍でなかなか店舗へ足を運びづらくなっても、自宅でショップ店員さんと気楽に会話をしながらコーディネート相談をして購入までできるオンライン接客は、こんな時代だからこそあるべきサービス提供のスタイルだと思います。WEBサイト上だけでは分かりづらいサイズ感や色感、着こなし方などの相談ができるのが嬉しいサービス。以下の事例は本当に一部ですが既にオンライン接客を提供しているオーナーさまです。

▼SHIPSさま

▼BEAMSさま

▼coenさま

4. お客さまの導入目的の先を見据える

アパレルのオンライン接客を例にしていくと、「STORES 予約 をご導入いただき、オンライン接客の予約をスムーズに稼働させる」というオーナーさまの目的に対して、我々カスタマーサクセスはその先まで見据えていくべきです。何かというと、消費者としてアパレルのオンライン接客を受けることは馴染みも少なく、心理的ハードルはまだ高いですよね?私も正直そうです。なぜなら、これまでの「常識」は店舗で接客を受けてきたからです。いきなりオンライン接客と言われてもすぐには馴染めず浸透していかないのも無理はありません。我々カスタマーサクセスは、コロナ前の「常識」を覆し、新しい「常識」や「当たり前」を作っているという自負を持っています。その為には1人のお客さまの成功に満足せず、業界全体を成功に導く為にはどうすれば良いのか?までを見据えていくべきです。

STORES 予約のようなB2B SaaSのサービスはB2C、C2Cサービスを提供している事業オーナーさまにオンライン接客を行えるプラットフォームを提供し続け、お客さまのこの時代での新たなチャレンジを成功に導くことが責務です。そして一般消費者へのサービス展開を縁の下の力持ち的に支えているのがカスタマーサクセスでもあります。

当然、新しい文化形成は並大抵での努力ではできません。1社が導入しただけでは利用者が増えず、それだけではカスタマーセクセスとしてお客さまを成功に導けないかもしれない。それでもサービス提供の型をつくり、複数社が導入することで利用者も増え、VoCも集まりサービスも改善もされ、より多くのお客さまの成功に寄与できます。

結果として、その成功はオンライン接客を提供する企業を増やし、さらにその先には、気になった商品をオンライン接客で説明を聞いてから購入するのが「当たり前」の世の中になり、文化として根付いていくのだと思います。このサイクルを良い循環として回していくのがカスタマーサクセスです。そう考えながら仕事をしているとカスタマーサクセスは新しいビジネス文化・商習慣をつくっている職種であり、奥深さと面白さが感じられるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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