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【札幌駅前で健康づくり×まちづくり】人体改造カラダコラム vol.45

人体改造カブ式会社とは、札幌駅前通地区全体の健康=エリアヘルスマネジメントに取り組むプロジェクトです。45回目のコラム執筆者はシャインの田中裕子さんです。


「黄砂に吹かれて眠りが破られた?……という話」
 
うららかな春の日。それは、頭痛から始まった。
絶不調というより、「超」絶不調。目が覚めたら頭痛だったではなく、頭痛で起きた。朝から気分はサイアクでした。

鎮痛剤を飲んで一旦仕事に向かったけれど、パソコンのモニターの光が目に沁みて肩凝りと頭痛は酷くなる一方。泣きたくなるくらい集中力が続かないので、諦めて早退しました。けれど、そのまま帰宅して早寝したとしても、頭痛薬が効かない位なのだから改善は難しいかもしれない。考えた結果、寄り道してマッサージを施術してもらいました。そして……、肩凝りは治ったけれど頭痛が治まらない。

どうしちゃったんだろうワタシ~。と、思っていたら、くしゃみが、くしゃみが、くしゃみが止まらない。そういえば、鼻の奥が詰まって匂いが分からなくなっている。そう、頭痛の原因は「鼻炎」なのでした。
 
子供の頃、鼻炎の原因を調べた時に「ハウスダスト」が主要因と診断されました。これがなかなか厄介で、職場で古い資料を読むために書類倉庫に行った後は必ず眼が痒くなったり、くしゃみが止まらなくなる。古い紙類って埃っぽいですからね。まあ。少しづつではありますが、OA化、ペーパーレス化が進んできたので、いつかはこんな悩みが無くなるだろうと思っていました。
 
鼻づまりのため、口で呼吸をしていたせいか喉の調子も悪くなってしまって、次の日慌てて薬局で薬を求めました。喉を傷めると次の症状は発熱ですから、その前には症状を止めたい。自分の傾向としては、症状が出始めた時に直ぐ薬を飲み始めた方が酷くならないのですが、今回は埃っぽい場所には行っていなかった為に頭痛の原因を見誤ってしまった訳で、対応の出遅れを後悔するばかりなのですが…。

ん? 埃っぽい? ニュースを見ていて気がついたのですが、もしかして春の黄砂が原因なの?!
 
黄砂は、タクラマカン砂漠やゴビ砂漠、モンゴルといった東アジア内陸部の砂漠や乾燥地域の砂塵が強風を伴う砂嵐などによって上空に巻き上げられ、春頃に広範囲に飛散し、地上に降り注ぐ気象現象です。春の風物詩っぽく感じたり、ちょっと異国の旅人をイメージさせたりするのは、その発生場所のせいでしょうか。春の季語としては「黄砂」よりは「つちふる」の方が多く使われているようです。漢字は「霾」。ちょっと煙たいイメージのする漢字ですが、とにかく昔からある言葉ということは、黄砂は今になって始まったものではないという事ですね。

以前はお隣の国の方が街全体が黄土色になったり、太陽が妙な赤みがかったりする影響が出ていたように記憶しているのですが、いつの間に日本国内でこんなに影響が出るようになったのでしょうか。当時の大人達からは、日本に辿り着くころには薄まるから大丈夫なんだよ、なぁんて言われていたのですが、環境が変わったということでしょうか。

もともとは砂漠の砂なのだから鉱物のはずなのですが、空を移動する途中で大気中の化学物質を含み日本に飛来している部分もあるようで、その化学変化はまだまだ解明されていないそうです。大陸の砂より日本に飛来した黄砂の方が「黒い」という研究結果もあるそうですが、そもそも砂漠の砂も過放牧や農地転換による土地の劣化で以前と同じでは無いと言われています。
人間社会、生活形態の変化とともに地球環境が変わり、巡り巡って人体に影響を及ぼすという事ですね。

そんな黄砂ですからダスト系の影響もやはり有るのか、目のかゆみや結膜炎、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状が出るのは私だけでは無いようです。職場でその話をすると、結構皆さん同じ症状で悩まれていました。予防策は、不要不急の外出を控えたり、不織布マスクなどを着用したりして、黄砂を吸い込む量を減らすこと、だそうです。コロナへの対応が変わっても、春は、まだまだマスクが手放せませんね。

シャイン 田中裕子

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