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【人体改造カラダコラム vol.36】

人体改造カブ式会社とは、札幌駅前通地区全体の健康=エリアヘルスマネジメントに取り組むプロジェクトです。36回目のコラム執筆者はシャインの田中さん。札幌も暑い日が続いていますね。皆さんも体調崩さぬよう、ご自愛ください。

寝苦しい夜

 朝、6時。東向きの窓から差し込む陽射しは、爽やかさを通り越して、既に暑かった。
6月に数日暑い日が続き、今年の夏は早いなぁと思ったのも束の間、再び肌寒い日が続いた札幌。「リラ冷え」という言葉を改めて感じた日を懐かしく感じる、今は7月。北海道の遅い夏がやっと来た。

 夜、遮光カーテンを閉め忘れて寝ると、朝日が燦燦と部屋に入り、目覚めが辛い。仕事も一段落したこの時期、無理をしないよう早めに就寝しており、ばっちり睡眠時間は確保できているはずなのに、目覚めが悪い。早く床に入るので寝坊する事も無く起きるのだが、身体が重怠い。

 原因は、夜の寝苦しさ。そう、夢見が悪かったからかもしれない。

 ジトゥ~とした何かが身体の周りに集まって来て、やがて自分の体がネバネバしたものに変わって、ドロッと下に溜まっていく。そうあれは、湿邪(しつじゃ)だ!
 いつの間にか自分でも気が付かないうちに、自分の体が妖怪に変わってしまっていたのだ!!


 湿邪?…初めて聞いた時、妖怪の名前かと思いました。
多湿が原因で健康を害する事を「湿邪」と言うそうです。
自分の子供の頃は、「北海道には梅雨が無いから過ごし易い」と云われていました。しかし、温暖化が進み、湿度が高い暑い日が多くなった気がします。本州の夏を知る方からは「梅雨の湿気は、こんなものじゃあない」と言われましたが、生粋の道産子には厳しいこの湿度のせいで、先日ついにダウンしてしまいました。

 頭痛、吐き気、眩暈。ついでに浮腫み。喉が乾くので水分を摂取するのですが、上手く代謝が出来なくてお腹も痛くなる。最悪な体調でした。
 その日は雨模様の日だったので、家族からは「気圧のせいじゃないの」という意見も…。遺伝と云う訳では無いのでしょうが、父、私、娘と三代続けて耳が弱く、この三人が三人とも気圧の変化に弱いのです。

 「低気圧不調」というのだそうですが、気圧変化によって体内の水分バランスが乱れることで起こるとされ、頭痛や自律神経の乱れ、だるさ、めまい等の症状があります。

 人間の体は、新生児で約75パーセント、成人では約60〜65パーセント、老人では50〜55パーセントが水で満たされています。

 それが、多湿になると(ジトゥ~と)体の周りに水分が多くなってしまって上手に放出出来なくなります。水分代謝が出来なくなると体に余分な(ネバネバした)水を溜め込むことになり、身体がむくんでしまいます。また、消化器系の体内器官は湿度の影響を受けやすいため、疲労や倦怠感といった体全体の症状になり、動けなくなって(ドロッと下に溜まって)床に転がって家族にも迷惑をかけてしまうのでした。

 さてさて、湿邪は大きく分けると、雨や湿度などの「外湿」とビールやアイスクリームといった飲食物による「内湿」があり、この二つが重なる事で悪い症状が出るそうです。

 気候を操ることは出来ないので、水分代謝を助ける食べ物で食生活を改善する事が湿邪にならないコツという事ですね。

 暑いからと言って冷たいものばかりを飲み食いせずに、豆類、キノコ類、海藻、火を通した貝類などを食べ、ゆっくりと入浴して体をほぐしながら汗をかくと余分な水分が体に溜まらないそうです。

シャイン 田中裕子

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