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「いい会社」づくりのレシピ

最初は研修か、と引き気味だった社員さんたちも、一人ひとりの思いが交錯する「社風をよくする研修」に参加することで、心もちがよくなり、その後の職場でお互いの関係の質が良くなっていく実感を持ち始め、期待感をもちながら研修に参加するようになっていきました。

それは講師であるわたしを向かい入れてくる態度が、より温かくなってきたことでこちらにも伝わってきました。

毎月、こんなことも、あんなこともしてあげようとメニューに工夫を凝らしていきました。

社員さんからの反応も上々ですが、いかんせん「いい会社」をつくるためには、研修だけでは不十分です。

マインドセットして、自分を見つめなおし、思考と行動の質を高めていく牽引は確実に実現できますが、問題は研修後、日々の職場に戻ってからの継続です。

この点、ヘッズの暮松社長は、よく考えて風土改革をしていこうと取り組まれていきました。

社是「幸せ制作会社」実現のための工夫

ハッピーファミリー制度

社内交流や悩み事を相談できる場として社内家族制度を設けていきました。社歴の長い人が親になり、部署関係なく4~5人でチームを構成し、年に3回はプライベートでの交流(食事会、茶話会飲み会などなんでも可)を行うようようにしていきました。実施費用として会社から支援(1人3000円)がされます。

なかなか交流の機会がない他部署のメンバーとコミュニケーションが図られ、多くの社員同士の関係の質を高めていく期待ができる場づくりを行っています。年ごとにメンバーは変わっていく仕組みです。

新人定着ために、新入社員と同じ部署の先輩社員を兄(ブラザー)や姉(シスター)と見立て、新入社員一人ひとりに仕事の進め方・心構えの指導、業務や社会生活における不安や悩みに対するアドバイスを行うブラザーシスター制度を設けている企業もありますが、新人にとどまらず全社員を対象としたのが特徴です。

人本経営を志していくと、社内での人間関係は家族的絆力が増進していきますが、この効用を促進させる効果かある取り組みだと感じました。

感謝カード

感謝カード

ちょっとした御礼にカードにメッセージを書いて渡していくことを始めました。サンクスカードはお互いの承認欲求を充足させる取り組みとしてはスタンダードな手法ですが、ヘッズさんでも導入されました。

これを導入すること自体は、さほど難しくないのですが、やろうとトップやリーダーが意気込んでも、まったくカードが飛び交わない会社があります。ここで分かることがあります。こういう仕組みが機能する会社は、その時点での企業風土はいいと判断できることです。もし機能しなかった場合には、不平不満を職場に感じている社員が多いということの証左です。こうしたサンクスカード導入の前に、根本的な職場環境を整えていくことに課題を設定し直す必要があるということになります。

社員食堂「ヘッズダイニング」設置

暮松社長は、幸せ制作会社を目指すと宣言してから、どうにも気になっていたことがありました。それは、社員たちのお昼ご飯でした。忙しい日々の中で、コンビニで買ってきたカップ麺などを休憩室で慌ただしく済ませてしまう光景をみて、これは何とかしてやりたいと感じていました。

そんなある日、会社の隣の行きつけの喫茶店が閉店するということを知りました。

「今、決断する時かもしれない」

暮松社長は、そのテナントを借り、そこに社員食堂をつくるということで大枚をはたきました。

当時まだ社員数は30数名の会社です。世の中のこの規模の企業には、まず整備されていないであろう社員食堂を完備したのです。それは食堂というよりお洒落なカフェレストランといって差し支えない素敵な空間となりました。

通行人が、美味しそうなお店ということで、入ってくることも珍しくないほどです。

ヘッズダイニング

提供する食材にもこだわり、産婦人科の給食を供給している業者にお願いして毎日の献立を提供していくようにしました。ヘルシーな昼食で社員の健康維持を支援したいという思いからヘッズダイニングは出来上がりました。

費用は会社が一部援助していて、社員は一食400円で一流レストラン並みのランチをとることが出来るようになりました。

「ヘッズダイニングで毎日おいしいご飯が食べられてとっても幸せです。友人にもよく自慢します。」

社員のモチベーションは高められています。また、お昼に顔を合わす社員同士のコミニュケーション機会も増進され、関係の質を向上させる相乗効果もてきめんとなりました。

ヘッズの「幸せ制作会社」実現のための工夫はまだまだ続きます。

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