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人事部長その47〜就職活動編⑮〜面接考察④

ここ何回かの面接考察では、
基本的に就職活動に苦労した学生
就職活動のやり方が分からなかった学生
あまり就職活動の経験値がない学生
を取り上げてますが
今回の面接考察は、
どんなに就活してなくても
こんな学生は採用したよ!
という話です。

その学生の印象は
清潔感があり優しい雰囲気。
挨拶も最低限は合格。

また例によって住まいの確認から
志望動機まで確認する。

話してもらった印象は
真面目。
正直。
慎重。
言葉のチョイスも
学んでない割に悪くない。

話し方で大人と話すのが苦手ではないことが分かった。

知らない事を知らないと答えられる。
見た事がない事を見たことありませんと言える。
やった事ない事も経験がないと言える。
出来てないことを出来てる風に見せない。

開き直りとかではなく、自分の出来ていないことを
反省を踏まえて、悪くない返しが出来る。


面接は短い時間でのコミュニケーションだ。
例え短い時間でも、正直さ、誠実さは
分かるものだ。
人として信頼できると思った。

ただし、働いてからの課題は多い。
就活で得られたであろう経験値を
働きながら学んで行くことが大変なのだ。

見た事がない自分が現れたり
弱い自分を認めたり
それにどのように対処するか
どう対策するのが良いのか

そんな経験値を得られる経験が少ないからだ。

そんな課題もあるが
この学生を採用しようと思った事のもう一つは
職種への志望動機だ。

『とにかく役に立つことを心がける。
役に立たないと意味がない。』
と、言った。

志望動機の表現方法自体は全く合格点ではない。
かなり荒削りではある。
が、どういうことを言いたかったというと

要は『売上を取りたい』と言って見せた。

この就職活動の経験の少なさや
言葉の表現方法は
かなりのブラッシュアップが必要な学生だ。

でも人となりと、何かキャラクターも含めた
コミュニケーションの悪くなさ。
この学生ならではの嫌じゃない感じ。
それは天性のもので、ご家族や育った環境が
この学生に与えた宝物だろう。

そしてまだ仕事の事なんか
分かっちゃいないのだが、
根底で貢献する事の大切さを語れる
憎めなさ。

面接時間はいつもより短かったが
僕はこの学生に気持ちよく内定を出した。


今回の記事では
ある学生の面接の事を書いているが
どんな学生が求められているか
という事も読み取れると思います。
もちろん僕の会社の求める人物像の事を
書いていますが
企業の85%が
求める人物像について
コミュニケーション力と答えています。
面接でどんなコミュニケーションを取れば良いかの
参考にして頂ければと思います。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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