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「印象でひとを判断すると自分が損しちゃう」プロ奢ラレヤーさんから学んだこと

「プロ奢ラレヤー」さんってご存知でしょうか

twitter とかで名前だけはぼくもよくお見かけしていていたんですが、ご飯や寝泊まりする場所をひとに頼って生きている、「奢られて生きる」を実践しているとんでもねぇ人です。

最初に「奢られて生きる」という考え方を聞いたときに思った率直な感想は、「は?ふざけんな」でした。

ほとんどのひとは一生懸命働き、社会への貢献度に応じて給与をもらい、食事や寝床を確保しています。ひとによっては努力の割に成長しない自分が情けなくて悔しくて泣いちゃう夜を過ごす人、仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになりながらもなんとか自分を奮い立たせて立ち向かう人もいるでしょう。

でも彼は、「楽して生きたい」という理由から、「奢られて生きる」という生き方を選択しています。

これまで生きてきた「ふつう」の感覚でいうと、やっぱり「ふざけんな!働け!」になっちゃうと思うんですけど、彼の twitter のプロフィールをみると、こんな記述が。

3000人にメシを奢られた浮浪者。月100人に奢られ、月500人の電話相談を受けてる。

さらに note にはこんなことが書いてあります。

家なし金なし人脈なしで、「毎日2食+1泊」を3年くらい、ずっと奢られて生きてたりしていたひとです。
引用:プロ奢ラレヤーに奢る方法

マジでかおい。すごすぎだろ。

なんなの?そういう念能力持ってんの?操作系的な感じ?という疑問と興味が湧いて湧いてしょうがなかったので、ちょっと調べてみました。



奢られているのは、人が好きだから

新R25というメディアがあるのですが、プロ奢ラレヤーさんはそこで取材を受けています。

彼いわく、奢られているのは「人が好き」という価値観が根底にあり、「おもしろい人に会うための手段」みたいです。

たしかに「プロの奢られ屋」ってすごい興味を惹くと思います。事実、ぼくは興味をもって彼を調べてみていますし、彼が出している書籍も現在 Amazon で半額セール中とのことだったので、いまこの瞬間に購入しちゃいました。

冒頭でお伝えした通り、「奢られて生きるなんてふざけんな!」がある意味ふつうの感覚ではあるので、逆にいうと彼に寄ってきて奢るというひとたちは「ふつうではない人」が集まりやすいといえます。

結果として、「おもしろい人に会いたい」っていうなら、めちゃくちゃ効率的な手段となるわけですね。

ロジックとしては通っているので、シンプルに頭がいいなと思いましたし、なにより勇気がすごいなーと思いました。ロジックが通っていても、「奢られて生きる」なんて公言したらバッシングにあうことは容易に想像できます。実践するとなると、めちゃくちゃ勇気がいるわけです。

それでも彼は実践し、実際に奢られて生きている。

自分の信念をもち、その信念にそって行動できているのはかっこいいですね。



いろいろな生き方があったほうがいい

彼の生き方に勇気をもらっているひとも多いかもしれません。

日本人はわりと真面目な人間が多いので、「がんばらない生き方はダメ!」みたいな固定観念を持ちがちです。

☑︎ ニートは絶対ダメだ!
☑︎ 仕事していないと価値はない!
☑︎ 正社員以外はNG!
☑︎ 遊んで暮らすなんてもってのほか!
☑︎ ご近所さんの目もある!

世界的にこれだけ多様性が広がっているというのに、いまだに日本では固定観念だらけな気がしています。「がんばる生き方」しか選択肢がない感じです。

10代後半から30代までの死亡要因1位は「自殺」とのことですが、若い世代の自殺率がいまだに高い要因のひとつは、この固定観念が生み出しているんじゃないですかね。

「がんばれない自分はダメだ…」のような思い込みから思い詰めてしまって、最終的に自ら死を選んでしまうんじゃないかなと思います。

「奢られて生きる」っていうのはおそらく思ってるほどかんたんじゃないはずです。継続的に奢られ続けるつもりなら、創意工夫も必要なはずですが、「がんばらないとダメ!」という固定観念をぶち壊してくれる新しい生き方をプロ奢ラレヤーさんは提唱してくれています。

そういう意味では、社会への貢献度は決して低くはないですよね。



印象でひとを判断すると損する

今回、プロ奢ラレヤーさんについていろいろと調べてみて思ったのは、「ひとは印象で人を判断しがちだけど、それだと自分が損をするな」ということ。

自分とまったく違う価値観や考え方と出会ったときって、たぶん自己防衛的な機能が働いちゃって「いやそれは違うでしょ!」と頭ごなしに相手を否定しがちだったりするんですが、それだとちょっともったいない。

「え、なんでそんな考え方になったの!?」と興味を持ってその考え方を持つにいたったルーツを聞いたほうが、「あ、そういう理由があったんだ!」というふうに勉強になりますし、思考の幅も広がります。

もちろん、考え方の根拠を聞いても納得できないこともあるでしょうが、まるこちゃんのおばあちゃん感覚で「そういう人もいるんだねぇ」ぐらいで済ましちゃえばいい話です。

べつに相手の考え方を否定する必要はありません。

考え方や意見に「正しい」「正しくない」の明確な基準はありませんし、世の中「正解がないこと」なんていくらでもあります。

違う考え方や、ありえない行動と遭遇したときは、「え!なんでそうなるの!?」といい意味で興味を持てるといいかもしれないですね。

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