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厚労省のアンケートで見えた「しあわせに生きる」ための結論

令和元年、厚生労働省は「「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書」を発表しました。

詳細についてはリンクをたどっていけばわかります。かいつまんで結論からいうと、このアンケート調査でわかったことは、以下の通りです。

①我が国の総合主観満足度の平均点は 5.89 点となった
②女性の方が満足度は高い
③年齢別では「谷型」(45 歳~59 歳が最も低く、60 歳以降で最も高くなること)
④世帯年収・資産別では「山型」(年収は 2000 万円~3000 万円で、資産は 1 億円~3 億円で頭打ち。それ以上は満足度が低下すること)
⑤健康状態がよいほど満足度が高く、また、「よい」か「よくない」かで満足度に大きな差が生じる
⑥頼りになる人の数やボランティア活動の頻度等(ソーシャル・キャピタル)が増加するほど満足度が高いこと
⑦趣味や生きがいの有無で満足度の差が大きい

しあわせの定義なんて人それぞれですし、このアンケート結果を鵜呑みにする必要はないと思うのですが、データとしてはおおいに活用できるものだと思います。

分析して実生活に活かせば、より楽しく生きていける確率が上がるからです。

ということで、かんたんに分析してみました。結論からいうと、以下の4つの要素を満たすことでしあわせ度は上がります。

「自由な時間」
「ある程度のお金」
「健康」
「ひと」
「やりたいこと」



60歳以降で満足度が上がるのは「自由な時間」が持てるから

調査によると、「25歳 ~ 59歳」の満足度は高くありません。一方で、60歳以降になると、満足度は急上昇します。

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引用:「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書

この満足度を左右しているのは、「自由な時間」である可能性が高いと思います。

定年を迎え、毎日のように働く生活から抜け出し、旅行に行ったりとか、趣味に使える時間を得ることで、満足度が上がるのではないかな、と。

まだがっつり「仕事」を始めていないであろうと思われる「~ 24歳」の満足度がある程度高いのも同じ理由で説明できますが、学校生活での悩みなどから「60歳 ~」よりも満足度はやや低くなっているのでしょう。



お金はあればあるほどいいわけではない

生きていくのに、お金は必要です。

食べるものを買うにも、着るものを買うにも、住むところを用意するにも、すべてお金がいります。

となると、お金はあればあるほど良さそうな気がしますが、アンケート調査結果を確認する限り、そうでもないみたいです。

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引用:「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書

これは年収別の満足度を表すグラフです。

驚くべきことに、年収2,000万 ~ 3,000万を頂点として、それ以上お金を稼いでも、満足度は上がるどころか、減少傾向になっています。

・自分の「お金」を目当てとした人間関係が増える
・仕事が忙しすぎて、お金を使う暇もなくなる 

など、理由はいろいろ考えられそうですが、はっきりしているのは、お金はあればあるほどいいわけではないことですね。

じゃあ、いくらぐらいあればいいのか?

結論からいうと、「年収800万」を目指せばいいと思います。

この答えを導くための別の研究結果がありまして、ノーベル賞を受賞した「ダニエル・カーネマン」という教授が、「幸福度は年収7万5000ドルまでは収入に比例して増えるが、それを超えると比例しなくなる」と述べています。

これは、世界中どこでも同様の現象がみられており、日本においては「年収800万」が分岐点となるようです。

厚労省のアンケート調査を見る限り、「年収2,000万 ~ 3,000万」までは満足度が向上し続けているため、そこまで目指してもいいかもしれません。

しかし、日本で年収2,000万円以上稼いでいるのは、わずか「0.58%」、 500人に1人の割合です。

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引用:給与階級別の年収データ

対して、「年収800万以上」であれば「9.68%」、10人に1人くらいの割合になります。

費用対効果を考えても「年収800万」で十分でしょう。

お金は「選択肢」を増やすためのツールに過ぎないので、ある程度の選択肢を選択できるだけあればいいと思います。

関連:
#メモ / 人生の目的は「おもしろく生きること」で、おもしろく生きたいなら、「おもしろく生きる」の解像度を上げておいた方がいい。



なくして初めて気が付く。健康はとっても大事!

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引用:「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書

「健康状態」と「満足度」の関係は、他の指標に比べて遥かに大きい。

若いときは特におろそかにしがちですが、「健康」にはかなり気をつけた方が良さそうです。

「食事」「運動」「睡眠」を中心に、生活習慣に注意して、なるべく長い間健康で入れるようにしましょう。

持病が増えると、生きること自体たいへんになってきちゃうと思います…。



家族、友達、親友、恋人が自分をしあわせにする

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引用:「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書

ひとりの時間は好きです。そして大事にしたいと思っています。

でもずーっとひとりはつまらないですよね。

この世界にじぶんひとりで、他にだれもいなくなってしまったことを想像してみてください。

…ぼくは発狂します。

頼れる人は、なるべく多い方がしあわせに生きていける確率は上がるっぽいです。

なるべくたくさんの「頼れる人」を作るには、まずは自分自身が「頼ってもらえる人」であるといいかもしれません。

自分のことばかり考えている人からは、「頼れる人」って離れていっちゃうイメージなので。

身近にいる、家族、友達、親友、恋人を大切にしましょう。



好きなこと、やりたいことを見つけよう!

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引用:「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書

趣味や生きがいがある人は、趣味や生きがいがない人に比べ、満足度が大きく向上します。

でもこれって考えてみたらわりと当たり前な気がしていて、趣味も生きがいもない人生って、すごいつまらないと思います。

仕事がある日は、起きたら仕事にいって、帰ってきたらご飯食べて寝るだけ。

休みの日は、仕事の疲れが溜まっているとかで家でゴロゴロ。

そういう人生もありかもしれませんが、調査結果を見る限り、多くの人にとって生きがいのない人生は「つまらない」と判断されるわけですね、

ボクもそう思います。

いろいろなことにチャレンジしつつ、好きなことを見つけて、死ぬまで楽しむ。

「まだやりたいことないよ」って方には、けんすうさんの書いた以下の記事がオススメです。

たぶん、いろいろとヒントになると思います。



まとめ

ここまでをまとめると、

「自由な時間は持てるようにした方がいいよ!

お金は選択肢に困らないぐらいはあった方がいいけど、お金を稼ぐことに集中し過ぎちゃうと『自由な時間』がなくなるから気をつけて!

やりたいことを見つけてやれると人生すごい楽しくなるから、やりたいことを見つけてみてね!

ただし、やりたいことがたくさんあるのに、健康的な理由で、やりたいことができないのはもったいないから、健康は大事にしなくちゃだめだよ!

ずーっとひとりは人生つまらなくなるから、家族や友達、恋人は大事にしようね」

って感じですね。

相田みつをさんが言っていましたが、しあわせはいつも自分の心で決め流ものだと思います。

一方で、ある程度論理で追いかけることができるのも事実です。

使えるデータはなるべく使いつつ、しあわせタイムの割合が少しでも多くなるようにしましょ!

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