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ふだんづかいの野菜の廃棄されやすい部分についてくらべてみる おいしい再利用法とともに


はじめに

 多くの人々が口にする食品。その多くは購入するもの。食べない、食べられない部分を取り去って料理して口にしている。言い方を変えると処分する部分もふくめて買っている。

もちろん、取り除いたとしても利用する術はある。使う部分とそうでない部分。その両方についてふれたい。


廃棄率をみつけた

 野菜を買ってきてそのまま全部食べるものはどのくらいあるだろう。廃棄率はその指標になりそう。店で購入できる商品で、料理されるまでのあいだに廃棄される部分の割合を百分率で示すのが廃棄率。栄養成分表に記されている。

話は飛ぶが、廃棄率自体は低そうなのに結局食べないで処分されやすい典型的な野菜は何だろう。

パセリはあまり買わないが、料理のつけあわにむかしはよく見かけた。軸をのぞけばほとんど食べられる。つけあわせのイメージが強くて、オードブルに彩りよく添えられていても最後までのこり、そのまま処分される光景が思い浮かぶ。

プレーンパセリとして最近目にするイタリアンパセリの場合は、むしろサラダの材料として従来のパセリ以上に使いみちがありそう。


日の目を見ずに処分されそうな野菜たち

 そういったものはほかにも思い浮かぶ、さしみのつまになる千切りのだいこん。そのそばに添える青シソの葉。すしのガリ。弁当のうめぼし(種子はべつ)。食べられるはずなのにメインの料理がなくなったあとにぽつんと寂しげに皿の上にたたずむ。

最所にとりあげた廃棄率にもどろう。トマトやなすなどはへたの部分をとりのぞけばそのままでも食べられ、皮は火を通せばむしろおいしい。その点、キュウリやレタスは購入時のままほとんどむだなく利用できる。

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畑で野菜をつくると…

 数年前まで自らやさいをつくっていた。すると上述のレタスなどは出荷するさいに外側の傷んだ葉を取り除く。すなわちその部分は畑に還す。白菜やキャベツもおなじ。

だいこんは葉を切り落とす。ちょうど数センチ葉柄を残して出荷していた。そのほうが買う方にとって鮮度がわかりやすいし、スが入っていないかどうかも見分けやすい。そのうえ見た目もいい。

この葉柄の部分は買ってくると処分されやすいようだが、だいこんの根部とのあいだの土さえ洗い落とせれば、ゆでて酢、かつおぶしや少々の液体だしをかけてたべるととてもおいしい。みそ汁の具にもなる。

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その点きゅうりははさみで切り落とすとそのまま出荷。この段階ですてるところはない。さつまいもやじゃがいもは畑から掘り起こして、根や茎から切り離せば出荷まではそのまま。料理は皮をむくか、皮ごと利用できる。


廃棄率の高いものは…

 とうもろこしは廃棄率が高そう。種実を食べて、そのあとの軸の部分はふつうは食べない。捨ててしまう。もちろんヤングコーンとして未熟なものは全部食べてしまうが。

畑でもとうもろこしは大きく育つので、1,2本収穫したあとの茎を短く切ってからからになるまで置いておき、ほかの作物を作る際のマルチに利用する。

それはさといもやさつまいもでも同じ。食べる部分以外の葉柄やつるはあまり食べない。もちろん好んで料理される方もいるが、品種によってはあくが強く食べられない。


上であげた多くの部分は…

 ふだんなにげなく料理の際に捨ててしまう部分。そう、生ゴミとして処分する皮や軸。冷凍庫にスペースがあればストックして1週間分まとめてことこと弱火で煮て、クッキングタオルなどでこすとベジブロスができる。

野菜だけでこんなにだしが出てくるのかとびっくりする。冷凍後の解凍で細胞が破壊されて、煮やすく柔らかになる。ベジブロスはよいスープストックになる。さらにベジブロスへ各種のハーブとこしょう、塩少々をくわえると温かで滋養を感じるスープができあがる。

やわらかになったのこりの部分はブレンダーや裏ごししてほかの料理(たとえばハンバーグやコロッケ、カレーなど)へ利用することもできる。やさいくずによってはかたい繊維の一部が残る。それはコンポストにまわしている。

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おわりに

 この話は奥が深い。まだまだとりあげたい野菜やくだものがある。米だってそう。

自ら育てて出荷した立場にいたので、日頃は売り物にならない分がもったいなくてそれらの利用に頭を使ってきた。

おそらく野菜づくりをつうじて、無駄にしない利用法を結果的に学べていたかもしれない。

これから干し大根をつくる好期。木枯らしの吹く頃はおもしろいように乾燥してくれる。お天道様が「陽なたの風味」を加えてくれ、かおりよく仕上がる。衛生さえ守ればつくるのはむずかしくない。


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