旬の根菜をメインにした煮物はこの時季いちばんのおかずになる
はじめに
さむくなってきた。なんとか秋からこの冬にかけてそだったやさいのねだんがいまのところ安定している。
せっかくのこのチャンス。たんまりやさいを食べない手はない。根菜を中心にぐつぐつ煮て、さむいなかでもあたたまるおかずとして2日がかりでたべていく。そんな話。
根菜をいれる
だいこん、白菜ともに価格がさがってきた。冬のやさいたちが主役になりつつある。ごぼう、にんじん、新しょうが、里芋、じゃがいも、もどした干しだいこん(てづくり)、こんにゃく、かぼちゃ(庭でつくった)を大きめに切ってずんどうなべにほうりこんでいく。
みずをつかるぐらいはって、こんぶをキッチンばさみでちょきちょきしながらいれる。今回は骨つきではないが、皮つきのとり肉を入れよう。こんぶとの相性がいい。だしがでる。
よいしょと火にかける。さいしょ強火に、ぐつぐついいだしたら弱火にして20分ぐらい。こうしてへやには煮えるやさいのおだやかなかおりと湯気がたちこめ、暖房せずとも部屋がすこしだけあたたまる。あくをとったあとは、さとう、みりん、しょうゆでごくごくうすいあじつけ。ひと煮たちしたらふたをして火をとめ、あじを具材にしみさせる。あとはじかんがおいしくしてくれる。
たまには
こうしたやさいの煮物はだしの種類を多少かえつつほぼ年中つくる。やっぱりいちばんのおかず。たまにはアレンジして具材を変える。よくつかうのはこのほかにかぶ、厚あげ、がんもどき、骨つきのとり肉。そのときどきで手にはいりやすいやさいをいれる。
やさいをつくっていたころは、いちどきにそだち収穫を追われていた。いやおうなく大量消費できる煮物がまっさきにあたまにうかぶ。考えないまますかさずつくった。いまのこる当時の料理の写真には煮物がほぼかならず登場。
あきることがない
この料理、もういい、たべたくないとはならない。もともとうすあじで、2日間にわたりいくたびか火をとおし、だんだんとあじがまとまりまろやかに。即席で調味料をまぜあわせただけではだせないあじに。多少材料を変えたとしても、おおすじはほぼおなじになるからふしぎ。
さむくなりはじめのいまごろはからだをあたためようとしょうがをきかせる。そのために新しょうががかかせない。ことしはめったに寄ることのないとおくの道の駅でたまたまよいものを格安で手にいれられた。
それでほぼやすみなくしょうがを各料理につかう。あじのまとめ役として、それ以上に減塩のため主役級にはたらいてあじをきめてくれる。すぐれもの。
おそらく、たくさんの種類のやさいをつくってきたにもかかわらず、うちの畑はどういうわけかしょうがの栽培にはむかない。はるかにベテランの父ですらほぼ収穫したことはなかったし、周囲の方々もあまりつくらない。そういう土壌の地域なのかもしれない。
おそらくつくれる畑だったら、わたしはまっさきにつくっていたにちがいない。
おわりに
煮物をこうしてたべているかぎりは。イモ、根菜がからだにたりないことにはなりえない。ごはんのおかずやべんとうにもいい。
なにより食べられているのは当面うごけるからだだよと言ってくれているようなもの。やさいたちはそのからだをつくるもとでもある。ありがたい存在。
つくりやすいしたべやすい。こうした料理のレパートリーをすこしずつふやしていこうと思う。
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