ここ数年バナナをよくたべているけれどあまりにもやすいのでつくる方々が心配になってきた
はじめに
栄養を確保するためにくだものを摂る量を2倍にしようと厚労省がいいはじめた。1日の摂る量をいきなり倍にふやすとなると、好物のももや単価のたかいぶどうなど、買いたいのはヤマヤマだが手が出ない。
そこで登場するのがこのくだもの。それにしてもここ2週間ぐらい安すぎではなかろうか。それにともなって心配なことが。
きょうはそんな話。
南方でつくられる
バナナの話をしよう。わが家のある地域は温暖なほうだが、バナナを植えても冬は基本的に露地栽培は特殊な品種以外むずかしい。このところ気候が過激になり暑さが半端でなくなった。
温暖な期間がのびて2月でさえ20℃をこえたり10月前半でも半袖シャツですごせたりするほど。その一方で、なぜか寒さはここ数年来、極端に低い気温になることも。これではバナナの木の世話はむずかしい。自給できていたみかんすらあやういほど。
年中おしなべて30℃ちかくある熱帯地方やすくなくとも亜熱帯でないと商業的な栽培はむずかしい。結論として南西諸島をのぞいて日本でたくさん流通しているタイプの品種の露地栽培はできない。
つまりは日本で消費されるこのくだものはほとんどそういったクニグニから遠路はるばるはこばれてくる。
200グラムにとどくには
わがクニの厚生労働省がいきなりくだものをこれまでの2倍の200グラムを目標に摂ろうといいだした。それまでは100グラムだったのだがいきなり倍の量。これも極端だなあとかんじた。ほかの主食やなにかをいきなり2倍にとなるとどうだろう。それはもはや無理にひとしい。それでもこの量の確保はいろいろと考えさせられる。
税金や社会保障など社会のしくみを維持するのになけなしから徴収されたのこりをこまかくこまかくふりわけていく。そしてようやく100グラムを目標にくだものを買ってきてようやく確保できた。それとてくふうしないと捻出できない。となるとくだものでふえた分をわたしの収入ではほかをへらしておぎなうしかない。
どこをへらそう
くだものをふやす分をなにをへらしておぎなうか。主食の米やパン、そしていも類だろうか。それらを買うぶんをくだものにおきかえるしかなさそう。いずれも国産のものが多いのに。せっかく自給率のたかいものをたべているのに、それをわざわざ外国産のものへとふりかえないとならなくなる。なんかへん。
わたしはCKDで食事療法を20年ほどつづけている。けっこうシビアなカロリー計算をしつつなんとか熱量を維持してきた。ふだんよりうごくととたんに腹がへる。間食でおぎなうにはバナナが最適(注:わたしはカリウム制限なしなので)。こちらもなんかへん。もっとなにかしらのくふうがいりそう。
カロリーを維持できないと本末転倒。20年やってきてなんとか生きてこれた食全体をくみなおさないと。
そしてバナナの生産者
なにより心配なのはバナナのこのところのやすさ。むしろ家計の困難なわたしでも不安になるほどのひくい値段。この2週間ほどはいつもよりもやすくかんじる。大きなものが8本はいって108円とか。セールになるとこれが40円とか。まえに1をつけわすれたのではないかという価格。
すると心配なのはバナナをつくられるみなさん。これっておそらくむかし言っていたプランテーション。大手商社や大規模農園主などとの契約栽培なのかも。つくるみなさんの立場はよわそう。どんなに天候が不順でも水害が起ころうがそうしたなかで約束された量を生産して確保することに。けっこう生産者のてもとにはいる収入はこの売値から想像するにたかがしれている。
おちついた論調の研究会をみつけた。地道な研究にもとづいた記述からまなぶことが多い。
おわりに
フェアトレードの商品はもちろんありふえつつある。でもそれはごくごく品物の一部をしめるにすぎない。わがクニの商社は世界全体をみわたせば買い負けしつつあるらしい。それでも生産者をくるしめるような常識外のやすさであつめることだけはさけてほしい。現地の方々がそうした買い手をどうかんじているか心配になる。わたしはすくなくともそう思う。
そうでなくてもくだものの200グラムをととのえようとするとバナナのちからをかりるしかない。フードマイレージもなかなか切実。どうか生産者の幸福もかんがえてほしい。わたしのできることはフェアトレードのバナナや自給でつくるくだものか。
参考
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