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学習サポートでこどもたちにやる気がみえないときに漢字クイズをやるとがぜんもりあがる


はじめに

 学習サポートの日常から。小学生を対象にする時間。児童たちがいまひとつ気がのらないときがある。学校やご家庭でなにかあったかあえてこちらからは聞かない、

そんなちょっと空気が重くやる気がみえにくいとき、かるいおさらいと宿題をすませると、臨機応変のイベントタイム。

帰りにああ楽しかったの表情にして送りだす。

きょうはそんな話。

イベントタイム

 重いランドセルをしょい、ふうとひと息つきながらたどりつく小学生たち。中学年以上が多い。交流がさかんになりともだち、学校の先生、家族とのあいだでいろいろ起こるころ。よいことばかりとはかぎらない。

こどもたちにとってはそれが気になり、いまひとつ勉強に身がはいらないことも。ほかの子にもつたわり、ここでまなぶみんなの雰囲気がいまひとつに。元気もあまりない。

なんとかふだんどおりのおさらいと宿題をすませたあと、それに気づくとなにをやろうかとその場でえらぶ。たいていはこどもたちがこのむこと。なかでもこれはいつももりあがる。ちょっとしたこと。

「漢字クイズをやろう。」と提案。すかさず「うん、やろうやろう。」とあかるいへんじが返ってくる。中学年になるとさまざまなヘンやツクリなどならう漢字はふくざつになる。どれもがこどもたちにとって混乱のたね。みぎとひだりがひっくり返ることすらある。はやめにまちがいの芽をつみとりたい。無意識でつかえるまでにみちびきたい。

まずは「へん」

 「いくよ~、」と白板に「言」を書くわたし。すでに「漢字クイズ」の方法を知っているこどもたちはわたしが言うよりもさきに、その「言(ごんべん)」をふくむかんじをおもいつきつぎつぎと書きはじめる。「せいげんじかん1分ね。」「ええ~、もうちょっとほしい。」とこどもたち。「それじゃあ、2分だよ。」すかさずとりかかる。

それまで集中できないでいた子もふくめてとたんにしずかに。じっさいには2分ちょっと。なにかひとつでも書けた子にあわせて時間をストップ。「だれかおもいついたのを書いてもらおうか。」「じゃあ、ぼくがやる。」といつもクイズ好きのIくん。彼は白板をつかいたがる。基本的にこの教室のまえにそなえつけの白板にペンでいたずら書きが好き。

ノートを片手にIくんがおもいついただけ書いてくれる。「ほう、けっこう書けたね。」とひと声かける。まんざらでもない表情で席へもどりかけて、
「あっ、もうひとつ思いついた。先生、書いていい?」「どうぞ。」とわたし。「ああ~そうか。」とべつのほうから声。ひとつひとつ漢字が記されると声があちこちからきこえてくる。

「先生、もう1回。」「ほかの、ほかの。」さいそくの声。しめたとおもいつつ「氵(さんずい)」を書くわたし。

おわりに

 こうしてきょうも所定の1時間があっというまにおとずれる。懸案の宿題を終えてさっぱりしたこどもたち。来たときよりも大きなこえでさよならと言いながらあかるい表情で帰っていく。

きょうもおわりよければすべてよしで終われた。


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