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ロボット掃除機の登場・普及はみずからの性格をかえりみるきっかけになるとかんがえた


はじめに

 基本的に研究パートのしごとでつかう実験室はほぼわたしがつかいはじめ。リノベーションの建物だが、机や椅子、棚なども基本的に新品ばかりあてがわれた。そこを基本的にひとりでつかう。つまり新しい状態からよごすのはわたし。そうじをすると実験操作で出るゴミのほかは、よごす原因のほとんどがわたしから出ているとはっきりわかった。

ほとんどわたしがいる場所を重点的にそうじすればいい。あとのところは週1回ぐらい週末に。これがロボット掃除機だったらどうだろう。まんべんなくきまった期間でちりひとつおちてなくてもやりそうだな。

機器がみずから判断してよごれたところだけ重点的にやり、あとは手を抜いて節電や省力化する、まるでどこかにいるヒトみたいなどこかにくめない機器の登場はいつだろう。

ここにいるズボラなニンゲン(もちろんわたしのこと)のように。

きょうはそんなはなし。


電化電品に

 わが家と研究パートのしごとさきでかず多くの電化製品をつかう。基本的にそんなにちがいはないし、電子レンジや掃除機など共通のものすらある。もちろん実験機具や分析機器は専用の機材。頑丈でしっかりしたものばかりえらんでいる。

視点をかえると、省エネで廊下などにはヒトを感知して点灯する電灯、小トイレでは自動で間欠的に水をながしてよごれをふせいでいる。さらに便座にはウォシュレットなど。快適にすごせる。ひとむかしまえとくらべるとかくだんに職場環境はよくなった。

そうしたふだんづかいの共用部分については、トイレ、廊下、リフレッシュコーナーなど時間をきめてそうじの業者の方々がもっぱらそうじをされている。それにたいして各自の研究室や実験室ぶぶんは自分たちでそうじをするとりきめ。もちろん業者の方々の作業は手際がいい。あの新幹線のそうじの方々のわざをほうふつとさせる。

すこしでもわざを学ぼうと思うがなかなかできることでない。それぞれのうごきには意味があり、つぎへとスムーズにそれでいてそれほどのエネルギーをさかない(ほんとうはけんめいにやられているのだろうけれど)でやりとげる。

おかげで清浄がたもたれ、それを意識せずに快適にすごせている。もっと感謝しないと。


ヒトの欲望

 昨年のいまごろひっこし荷物をいれて1年あまり。しごとでよごすのもそうじするのもじぶんしかいない。

 ーだれだよ、こんなにゆかをよごしてー

と、一瞬だけあたまのなかにことばがうかぶ。それも気づかないうちにやったみずからのしわざ。

 ーこんなにちらかしてー

それもわたし。ほんのちょっとだけ他人ごとのように思うところがなさけない。自業自得。身からでたサビ。

そんな状況下で登場したのがロボット掃除機。はやりでおわるかなと思われたがとんでもない。出つづけて各メーカー製がある。基本的にどれもよく似たつくり。

これが登場したときには、わが家でつかうにはフラットに改築しないとコイツは働けないと思った。それには莫大はリフォーム費用を要する。本末転倒。あるいはドアやとびらをかたっぱしからあけはなって、フローリングのゆか部分だけを担ってもらうか。これもたいへん、じぶんでそうじするほうがはやい。

わが家の多少の段差やちらかし放題の場所をなんなくのりこえられ、それでもそうじの目的をはたすタフさをそなえるまでは購入はなしと思った。登場の当初の値札をみつつ、いちめんフラットのゆかならばワイパーひとつあればいいじゃん、となかば合理化。

たいていこういうふうに卑屈になってしまう。「どうせあのブドウはすっぱいじゃん。」と、どこかのキツネをわたしとかさねる。


おわりに

 ロボット掃除機の登場はみずからの性格をかえりみるきっかけとなる。ズボラ度と掃除したい部分をどこまでの清浄さでたもつかの妥協度。ならびにその機材を購入する費用とそこをじぶんでそうじする手間と時間とをはかりにかける。

あくまでもわたしの場合には本音はそうじをさぼりたいから。かわりにやってくれ文句のひとつも言わずにただモクモクとやってくれる「機械」というところがミソ。これってためされているのかな。


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