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大学生といっしょにまなぶ数学の行列の問題を解くのに集中していたらいつのまにか休日の1日半がすぎていた

(2024.7.1加筆あり)

ありがとうございます

はじめに

 研究パートのしごと先でひょんなことから入学してまだそれほど経っていない大学1年生とともに数学を学ぶ機会を得た。高校で削られた単元を学ぶ補習。話を聞くと学生たちが高校と大学間のギャップに苦しんでいる。大学の必修の演習課題がなかなか解けないという。

彼ら(理系)は文科省の指導要領の改定で数学の「行列」の単元を削られた世代。そのため大学で教わるこの単元でギャップをかかえる。ただでさえこの単元は高校で履修したわたしたち世代ですら難渋したところ。

それを高校時代になにも身につけていないこの世代がいきなり大学初等レベルとはいえ苦労するのはうなづける。そこでボランティアで高校の欠落した部分をまずはおぎなうことに。

きょうはそんな話。

大学に入学したとはいえども

 ここは地方とはいえ学生たちの多くはそれなりに進学校の高校を卒業してこの大学に入っている。高校で習っていないことを大学に入学できたからといっていきなり解けるわけではない。

さすがに高校で習わず入試にも課されていないものを、いくら入学から週1回数回の講義・演習のみで解きなさいはなかなか難しいかもしれない。たしかに復習や自己学習は大学生だからある程度求められる。

とはいえ、いくら大学が自学自習を旨とすべきでもそれは高校での下地があってこそ。大学生でも適したテキストや道案内が不十分なまま身につけよは酷。やはりひとむかしまえの高校のその単元の教科書や問題集などがまずは短期間でも底上げするうえで学ぶにふさわしいと思う。

大学で補習

 やはり高校で数か月間にわたり授業を受け、演習で自分で考えて解く経験をするからこそ基礎が身につく。

それなしで入学してまもない1,2か月の演習のみで新入生にいきなり大学初等レベルとはいえ、高校で履修していない単元を課して解きなさいはやはり困難が予想されるのは必定。これが大学の学びのスタイルだというのはわかるがそれを越えていないだろうか。

矛盾を感じつついっしょに学ぶ

 そこで学生といっしょにまなぶ勉強会的なものを設けた。高校で習っていない部分をサポートしつつ短期間で底上げし、大学で学ぶ部分とスムーズに接続しようというのがねらい。大きなギャップをうめるべく行なう。これも指導要領改定のひずみのひとつといえないか。

一方で情報Ⅰを必修で入試で課していながらこの状況。プログラムを組むうえで行列の考え方はわりと早い段階でつかう事項ではないか。これひとつとってもなんか矛盾や不条理を感じてしまう。おそらく近々揺りもどしにより復活するのではないか。

きゅうきゅうに

 この学生たちは旧課程の最後の年度。つぎの年度の新課程では情報Ⅰを高校で学び、共通テストで入試に課されたうえで大学に入学する。とはいえこの行列の単元を学んでいない。

やはり大学の先生による1か月程度の付け焼き刃の学習では線形代数へとすすむにつれてなかなか習熟するとはいえないし、高校の入門レベルの基礎基本の理解すら進んでいないとわかる。あきらかにぐらついている。

おわりに

 こうした補習は数学だけでなくほかの科目でも必定なようだが大学の共通教育では正規の講義のなかではないらしい。これもふしぎといえば不可思議。

相手は大学生でそれなりにプライドもある。最初のひと押しを伝えたあとは自学自習がふさわしい。そこでひとむかしまえの行列の掲載されている高校の教科書や参考書など(これがすでにネット上で中古でも枯渇しつつある!)を紹介して各自のレベルやペースでもって学んでもらおうと思う。

かたやYoutubeなどの動画にすぐれた解説なども。やはり需要がありそう。

早ければ習熟するのはそんなにかかるはずはない。なにしろ大学生だからそこはだいじょうぶそう。


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(注意)旧課程用の古いテキストです。今後、貴重になるのであえて掲載しています。


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