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世代的な懺悔と諦め節🙏

世間はどうか知らないが、白菜の収穫がうち的にピークを迎えている。
素晴らしい糖度!というわけではないけれど、新鮮な香りがある瑞々しい松島純二号白菜に仕上がった。

小ぶりだが柔らかく瑞々しい。

前回の投稿にも書いたが、昨年の11月末あたりに不織布囲いの内側でモンシロチョウの死骸を発見し、事実、モンシロチョウの幼虫も捕殺したので、表面15枚くらいの葉を食べ散らかした犯人はてっきりモンシロチョウの幼虫であると決めつけていた。

しかし、実のところモンシロチョウの幼虫は過去の一回だけで、あとは圧倒的に半透明の小さな幼虫が多い。
気になって調べてみると、野菜ゾウムシという日本では1942年(昭和17年)頃、初めて発見された侵入害虫であった。なんと日本では雌しか発見されず単為生殖で増えるとか。
その生態の内訳は、年1回発生で9月以降に植えたハクサイ、コマツナ、ダイコン、ホウレンソウなどに移動・食害し、秋と春先に産卵。1頭当たり1000卵の記録がある!
その後幼虫が孵化し、春先以降に成虫になる。

こいつ。画像はネットから拾ってきた。見すぎるとご飯に黒胡麻かけて食べる時に困る。

幼虫は内側へ潜っていくので、場合によっては作物に致命的な欠損をもたらすらしい。
食われながら小ぶりでもきちんと結球し生育しているのは、生育初期に緩くても不織布をかけていたこと、無農薬無肥料の「菌ちゃん農法」による作物自身の抵抗性発動のためだろうか。畑では糸状菌も確認した。昨年内で最も根源的な喜びを感じた瞬間だ。

書いてあった通り。分解されにくいセルロース部分に巣食っている。愛おしい。。

ゆっくりと成長する無農薬無肥料野菜は、幼虫の食料としては分子構造が大きすぎるため、親も産卵を躊躇うらしい。

それでもそれなりに食害に合うということは、他のベテランはけっこう農薬散布している人が多いので、うちの畑に虫たちが逃げてきて産卵した可能性も捨てきれない。

共同体における良くない疑心暗鬼だが、F1種子も農薬も化学肥料も、まだまだ周知にはほど遠い。有機栽培だってJA指定の配合肥料こそ至上のものであると信じている人がいるくらいだ。
畑をやっているからとて誰もが本質的な道を辿れるわけではない。無論、それでも都会のタワマン暮らしでライフラインの全てをカネに依存している人間よりはマシだろう。

とまぁ、菜園初心者のくせに偉そうなことを口にして憚らないのは元来の性格である。
しかし、偉そうにしているばかりでは世界は何も変わらない。
いいかげん、現実的になんとかしなければならない局面まできてしまっているのだから。
とくに、ここ日本では2050年頃にはこれまでの前提が大きく崩壊するだろうことが予想される。

若い世代にとって自民党はクールでクレバーで堅実なスペシャル政党に見えているのかもしれない。
もしくは殆どの人が何かしらの組織に属していると思うが、その組織の存続を支えているのが自民党であると思っているのだろうか。
なんとなく現状維持で、、という薄弱な理由で支持する輩も多かろう。

それならば、ごく簡単に言えば、共産、れいわ以外ではどこを支持しても大差はない。ご心配なく、現状維持という名の下降は止まらない。
参政党は世直し系第二の宗教政党だ。公明党が自民にべったりで違和感を持った創価学会員など、その他宗教系の新たな受け皿として台頭してきた感がある。つまり、無宗教の支持基盤はまだまだ弱いので、宗教票として数に限りがある。創価学会の位置をもぎ取るまでには成長しないだろう。

野党はいつも選挙になれば盛り上がっている風を醸そうと頑張るが、結局のところ保守と革新というカテゴライズは変わらず、現状に対し共産とれいわだけが革新で、参政党は世直しであり明確な国家経営ビジョンには乏しい。
変えたいと思うのか変えたくないと思うのか。社会に違和感はあるのか、ないのか。変えたいのなら、違和感があるのなら、共産、れいわ、参政から選べばよい。あとはどこでも大差は無いのだから。

さて、そんなことを背景として右左に分断された現在の日本社会では、日本の下がり続ける経済指標や幸福度などの原因を米国と中国に責任をなすりつけ合っている格好だ。
しかし、実際のところは米国のせいでも中国のせいでもない。
無論、これら大国の振る舞いが大きく影響する部分はあるが、大体は宮台真司の言うところの「日本人の劣等性」に問題がある。
スペシャル政党たる自民党に関しては単に対米従属以外何もしてこなかった傀儡政党なのだ。彼らがやっているのは仲の良いところで利益配分をし、あとはメディアの掌握と”やってる感”の宣伝だけだ。

自民党を圧倒的に支持し故安倍晋三を祀り上げることに違和感どころか熱烈な賛意を寄せるのは、もはや催眠状態にあると言っても過言ではないだろう。
天然右派によく見られるのは自分がリベラルであるという勘違いで、まず「共産主義に乗っ取られている日本」という架空の前提条件を鵜呑みにして、その闇の勢力との戦いを行なってきた勇者こそが故安倍晋三であるという「勝共連合=統一教会プロパンガンダ」に染まっていることに無自覚な輩が目に余る。

正しい前提は、日本は米国を中心としたアングロサクソン陣営に対しての敗戦国である。その敗戦国の統治権を事実上保有しているのは米国である。日米地位協定が日本国憲法より上位にあるという事実がそれを物語る。
日本は地政学的に中国、ロシア、南北朝鮮、台湾との関係がプラス面でもマイナス面でも深い。複雑と言い換えてもいい。そうした地政学的な東アジアにおけるポジションの上に米国統治が乗っかり、傀儡政党として自民党がある。宗教はいつの世も普遍的に存在するので、その集合体として最も大きく成長したのが創価学会だ。
現在は傀儡と宗教が手を組んだ状態、つまり、米国勢力と宗教勢力が日本の舵取りを行なっている。

無論、実際はそう単純ではないから、東アジアのそれぞれが見えないところで干渉し合っているのは当たり前だ。もちろん中国だって多大な影響力を行使しているのは間違いない。だからこそ、中国共産党陰謀論の人気は根強いのだ。
よくできたプロパガンダは事実と虚偽のバランスが巧みで感情に訴えてくるものだ。

では、20年後に思いを馳せてみよう。
現在ざっと見るところ共産支持層は80代以上で、一応、社会参加しなきゃいけない意識を持っているのは60代後半以上。それより下からは何も考えなくなって、30代後半〜40代で右傾化が目立ち始め、20代以下になると天然右派とネトウヨだらけになっているのが印象だ。

これからまず10年後は共産党が没落し、現在の社民のようなかたちになるだろう。それを皮切りに野党はほぼ消滅する。れいわも参政も伸び悩むだろう。
さらに20年後は今より右傾化が社会を覆い、民族主義的思考が強くなるだろう。その結果、今よりもっと社会没落の原因を外部に求める機運が高まるだろう。
しかし、そこには論理性もなく知性もない。足元を見て適切な処置を打たなければ傷口は広がりやがて壊死することになる。
日本社会の没落はまだまだ止まらない。

結局のところ、たとえ憂国の士が暴れたところで刑務所に入れられたり裁判で負けたりして総合的な損を被るのと同様に、一億総白痴化した日本人は間違いなく2050年頃には国土、文化、記憶と共に何らかの形で今よりもっと明確に、世界の覇権を握る人々へと隷属させられるだろう。しかし、その隷属性には殆どの人間が気がつくまい。何しろ既にして現在そうなっているのだから。
最もコストのかからない奴隷とは主体的な奴隷なのだ。

今から20年後、2043年。私は60歳手前だ。
現代人の寿命からすれば、経験を積みまだまだ体力気力ともに充実した壮年期である。

videonewsの神保哲夫も宮台真司も、サメジマタイムスの鮫島さんも、みんな大体80歳くらいだ。一般的な男性の平均寿命からすると命の心配さえ出てくる年齢だ。
その時、彼らの後を担える人材は我々の世代で育っているのだろうか。

今は情報をきちんと探せば正しい価値観と視座を学ぶことができる。
20年後の日本社会で予想通り今の延長線のままグダグダと日本国民にとって殆ど意味のない社会運営を許していたとしたら、間違いなくそれは現在の我々世代の怠慢に原因がある。

我々は我々の気付きでどうとでもできる期間があったのにもかかわらず、それを無視して呆けていたのだ。
戦後復興とバブルで浮かれて心配なんて考えたこともない、というのは成功体験が足を引っ張っている典型としてまだ諦めもつくが、20年以上無成長で明らかな社会の下降に自ら耳目を塞ぎ無視を決め込むなんぞ、それはさすがに大人としての構えではないだろう。

排外主義が強まり、情報統制が強化され、腐敗を止めることができる可能性はゼロに等しい世の中。それが実際にこの国では歴史的事実として存在していたのだ。
その反省を無視して今もカネも自分も蔑ろにしていることにも気が付かずに、今だけカネだけ自分だけで幸福であろうとしている、この大矛盾!

我々は今のうちに後世に謝る準備をしておくべきだ。
けして謝っても許してもらえないだろうが、それでも謝るべきだ。

「我々がもう少し賢く現在と向き合いそれを共有できていたら、こんなことにはならなかった」と。

今からでも遅くない、とはもう言えない。
今も生まれる新しい命たち。ごめんなさいね。未来にはもう生きづらさなどとうに通り越した、絶望しか存在しないでしょう。


「うせっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ。あなたが思うより健康です」

そんな君らに幸あれ。合唱。

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