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2021夢日記 高床式住居と異様な儀式 ji-jyo 4月17日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは最後にご紹介しておきます。

昨日の夢は、なんというか、日本昔話しに出てくるような世界観だった。

始まりは、現代とも古き時代とも取れる山の中を数人の仲間と歩いているところだった。

目的はピクニックのようなものだろうか。歩いている山道は舗装されていなかったが、特に険しくもなく山の空気を存分に楽しむ余裕すらあった。

しばらく山を登り続けていると、古民家のような建物が1件だけ現れた。
古そうな建物ではあったが、こんな山の中にあってもしっかりと管理されているようで、廃れた様子は一切感じられない。

『ごめんください。』

仲間の一人が声を掛けてみると、中からゆっくりと少し腰の曲がったおばあちゃんが姿を見せた。

『あら。こんな山奥に珍しいね。もしかして今日の儀式を見物しに来たのかい?』

儀式? なんのことだろう。僕らは特に目的を持っていなかったので、おばあちゃんの話してる意味を理解することはできなかった。

『もうじき始まるから、それまで中でお茶でも飲んで一休みするといい。さあ、中へお入り。』

そう言っておばあちゃんは僕たちをもてなしてくれた。

『おばあちゃん。さっき言ってた儀式って、これから何が起こるの?』

『おや。それを知らないでこんな山奥まで来たのかい。ずいぶん変わった若者たちだね。今日は1年に1回、山の神にお供え物として、たくさんの家を食べてもらう日なのさ。』

家を食べてもらう? 何を言っているのだろう。話しを聞いてもいまひとつ良くわからない。ちょっと失礼だが、もしかして呆けてらっしゃるのではと思ってしまう話しの内容だった。

『そろそろだね。みんな表に出て、左の谷を見てみるといい。ここからは今日の儀式が良く見下ろせる。』

僕らはおばあちゃんに言われるがまま外に出てその儀式とやらを見てみることにした。

谷に目を向けると、山の斜面には幾つもの高床式住居のようなものがぎっしりと建てられていた。

谷底には向かいにある大きな岩山の壁があり、ちょうど真ん中に当たる部分は大きな洞窟のように真っ暗な穴が空いていた。

『あの穴はね。神様の口だと言い伝えられているんだよ。穴の奥はどこまで続いているかはわからないほど深い未知の領域さ。』

おばあちゃんの解説でようやく少しは儀式の内容が見えては来たけど。
それでもやっぱりまだいろんなことを信じ切るのは難しかった。

高床式住居の周りでは、数人の男たちが何やら作業を進めていた。

たくさん並んだ高床式住居の足元に、綱引きで使われるような紐をぐるぐる巻きつけていく。

全ての建物に付け終えたとき、男たちはまるで狼のような遠吠えをした。
するとそれぞれの住居から男たちが次々と出てきて、先ほど準備していた綱を引っ張り出した。人力とは言え、凄まじい人数で引っ張ることで、立ち並ぶ住居は次々に傾きはじめる。

『あ、あれを全部谷底に落とすの? あの穴に?』

『そうさ。神様の口にね。年に1回神様に食べてもらうことで私たちは守られている。そうしてまた、来年に向けて新しく住居を立て直すのさ。』

全貌は理解した。理解ははしたが、儀式の意味は…。なんとも言えない。
きっと大切な儀式なんだろう。でも、なんかこう、非常に効率が悪いというか、資源の無駄使いじゃ…。

そんなことを考えていると、

凄まじい轟音が響き渡り、傾き続けた住居たちは一斉に谷底へ転げ落ちていく。そんな儀式の途中で今日は目が覚めた。

古き良き時代の儀式…なのだろうか?
現代に生きる僕にはその大切さがわからずじまいの朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 3月夢日記 ~ji-jyo~】

【2021 2月夢日記 ~ji-jyo~】

【2021 1月夢日記 ~ji-jyo~】


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