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2021夢日記  長すぎるトンネルの先  ji-jyo 11月30日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。

昨日の夢は不思議で最後はちょっと怖い感じだった。

始まりは30人乗りくらいの大きなバスに乗っているところからだった。

窓際に乗っていた僕は知らない街並みをぼうっと眺めていた。
隣には知らない女性が乗っていた。歳は若いとはちょっと言い難いがそれでもとても清潔感のある綺麗な女の人だった。

『ここのリゾートよく行かれるんですか?』

『い、いえ。僕はその、懸賞で旅行券が当たりまして。』

『それはすごい幸運ですね! とっても素敵なところで私はよく行くんですよ。』

突然話しかけられてちょっとドギマギしてしまった。何だかみっともない気分になりもう一度窓の外に目を逸らした。

それからしばらく走るとバスはトンネルの中に突入した。

『このトンネルを抜けるとすぐ目的地のリゾートに着きますよ。』

また突然声を掛けられたが、さすがに2回目だったので今度は普通に受け答えが出来た。自分から積極的には話せないが、見る回数が増えるたびに何だか魅力的な女性だなと感じてしまうどこか不思議な人だ。

そう言えばリゾートなんて何年ぶりだろう。基本、出不精の僕は旅行なんてほとんど行くことはない。誰かに誘われても断ることがほとんどで半ば無理矢理にでも連れ出されなければ日帰りであっても億劫になることが多かった。

まあ今回はせっかく無料で招待されているわけだし、普段は入ることのない大きな湯舟にでも使ってリフレッシュさせてもらおう。そんなことを考えているとちょっと異常な感覚に包まれていることに気づいた。

このトンネル。やけに長くないか? もうかれこれ20分くらいは走り続けているぞ。それなのに前方の方に目を向けても明るい出口は未だに見えてこない。

『あの、このトンネルやけに長いですね。』

『そうなんですよ。えーっと。あれ何キロだったけな。前に距離を聞いたことがあったんですけど忘れちゃいました。でもたぶん1時間くらい走ればトンネルを抜けてすぐリゾートに着きますよ。』

い、1時間!? そんなに長く続くトンネルがあるのか。いったいどれだけでかい山の中にあるリゾートなんだ。まだ昼間だって言うのにこんなに長く暗闇の中を走っているバスの中にいると、もう既に夜になってしまったような錯覚に陥ってしまうな。

ようやくトンネルの出口が見え始めた頃には何だか眠気に襲われて、これからリゾートだって言うのにとてもワクワクするようなテンションになれない自分がいた。長時間座りっぱなしだったし、ここは到着したら真っ先にお風呂に入らしてもらおう。

到着したリゾートはまるで大きな山をくり抜いたように本当に山奥にひっそりと佇む場所だった。とても静かでまるで別の世界に迷い込んだような感じさえしてくる。

そうだ。とりあえずバスの中で思った通りにまずはお風呂に入ろう。

いやー。大浴場なんていったい何年ぶりだろう。何だかようやくワクワクしてきたな。そんな気持ちでいよいよ中に入るとそこには誰一人としていない。

わあ。まさかの貸し切り状態! こんなに大きなリゾートなのにまさかの貸し切りですか。これはなんてラッキーなんだ。ちょっと不思議には思ったが、まあまだ時間的にお風呂は早いのかなと思いそのまま気にすることなく大浴場を堪能した。

手がふやけるまでお風呂を満喫させてもらった後、ようやくリゾート内を探索してみるかと歩き出したときに何だかおかしいことにようやく気付いた。

誰もいない。

さっきお風呂に誰もいなかったのは時間的なものだと思っていた。ところが今はこのリゾートには本当に誰一人として見当たらない。おかしい。バスを降りた時は確かに他の乗客もいたし、リゾートのスタッフだって…。

あれ? スタッフっていたかな。何だかそこすらよく覚えていない。
何だか怖くなってきた。とりあえず一回乗って来たバスに戻ろう。そう思ったあたりで今日は目が覚めた。

おかしな夢だった。やっぱり出不精の僕は家にいるのが一番いいなと思う朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 10月夢日記 ~ji-jyo~】


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