マガジンのカバー画像

読み物「奇跡の在り方」

25
むかし書いた舞台の台本を小説風に連載中。 車椅子の少女と幼馴染みの少年に起きた奇跡。完結しました!是非読んだ方は感想聞かせてください。
運営しているクリエイター

#完結

奇跡の在り方

奇跡の在り方

プロローグ  皆さんは奇跡を信じていますか?

  奇跡にも様々な形があると思います。

  自らの力で起こす奇跡。

  偶然が重なり合い起きた奇跡。

  起こるべくして起きた奇跡。

  そして、誰かが誰かの為に起こした奇跡。

  誰かの為に、

  このお話しはそんな純粋な気持ちが起こした奇跡です。

第一章  はじまりの朝  日差しが眩しく、清々しい朝の光に包まれている。沢山の人が行き

もっとみる

奇跡の在り方 最終話

前回のお話しはこちら。

  葉子の病室。

  7月17日

  死神ソードが姿を現さなくなり、1週間が経っていた。桜庭葉子の死は、刻一刻と迫っていた。

  病室で1人外を見ている桜庭葉子は時々咳込んでいる。

  コン、コン、コン。

  ノックの音が病室に響く。

「はい…。コホ、コホ。」

  入って来たのは、看護師の山岸名津美であった。

「葉子さん、まだ元気無いのね。今日はいいニュー

もっとみる
奇跡の在り方 おまけ

奇跡の在り方 おまけ

前回のお話しはこちら。

  抱きしめ合う2人を見つめる1人の男が傍らにいた。死神スレイブである。2人には姿が見えていない様だ。

「谷山正彦が生きていた…。桜庭葉子が死ななかった…。未来は変わってしまった…。これは奇跡だろうか?」

  そう言うとスレイブは姿を消した。

  そう、これは死神ソードが起こした奇跡なのです。そしてソードが消える瞬間見えた前世の姿は、谷山正彦だった。ソードは谷山正彦

もっとみる