奇跡の在り方 おまけ

前回のお話しはこちら。

  抱きしめ合う2人を見つめる1人の男が傍らにいた。死神スレイブである。2人には姿が見えていない様だ。

「谷山正彦が生きていた…。桜庭葉子が死ななかった…。未来は変わってしまった…。これは奇跡だろうか？」

  そう言うとスレイブは姿を消した。

  そう、これは死神ソードが起こした奇跡なのです。そしてソードが消える瞬間見えた前世の姿は、谷山正彦だった。ソードは谷山正彦だったのだ。それが何を意味するのかスレイブにはまだこの時は分からなかった。

  場所変わって天界にある神殿。

  奥にある王座に老人が腰掛けている。目の前には大きな鏡。

  鏡にはスレイブの姿が写っていた。

「奴につけた新米が、輪廻のサイクルに戻ったか。しかも、未来を大きく変えて。」

  穏やかな笑みを浮かべている。

「さて、お前はいつ気づくかのう…？心優しき死神よ。」

  鏡のスレイブの姿が大きく映る。

「輪廻のサイクルに戻るには、自分がおかした罪を思い出さねばならない。自殺と言う罪を…な。」

  スレイブの姿がいつまでも映し出されていた。

終わり

あとがき

最後まで読んで頂けて嬉しいです。『桜の季節』はこの『奇跡の在り方』の未来のお話しになっていますが。執筆当時は『桜の季節』の方が先に書いたものなので繋がりがおかしな所があるかもしれません。修正しながら書いていきます。

他にもこの話に出てきた看護師の山岸名津美が主役の話しや、スレイブの新人時代の話し、スレイブが死神になった話しを構想してましたが全然進んでいません。期待せずお待ちください(笑)

ではまた、別の作品もよろしくお願いします！

『桜の季節』

『LIFE～交じり合う人生～』