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7/30 ニュースなスペイン語 Pilota:女性パイロット 

スペインの地方女性組合連合(Federación de Asociaciones de Mujeres Rurales;FADEMUR)という団体が地方在住の女性たちにドローン講習(curso de dron)を行って、250名の女性がドローンの免状(título de pilota de drones)を手にした。

今回参照した記事には、過疎地の女性たちが人不足(despoblación)を補うために、無料で(gratuitamente)、ドローン研修を受けて、操縦のための免許を取得した、というニュースが紹介されている。

本来は、免許取得には1000ユーロ(約15万5000円)ほどかかるらしいが、今回、10の自治州から参加した250名の女性たちはこの費用を負担する必要はなかった。

これは、ヨーロッパ諸国(fondos europeos;(注)たぶん、EUからの補助金)、スウェーデンのある有名家具チェーン店(una conocida cadena de muebles sueca;(注)たぶん、イケア(IKEA))、その他、地方活性を目指す国内の団体(distintas asociaciones de desarrollo rurales que hay en España)からの補助金による事業だという。

次の研修の募集(convocatoria)は来年2024年で、同じく250名の女性たちの受講を予定しているという。

ドローンが農業(agricultura)や畜産(ganadería)といった分野の人不足を補うことはもちろんのこと、観光の分野では、観光客らが鳥になったつもりの視点(a vista de pájaro)で名所を回るという活動にも道が開けそう。

関係者は次のように話す。

女性は過疎化の対策のカギなのです。働ける女性がいれば、こどもができるし、そうすれば、学校も開くし、村が活性化します(Las mujeres rurales son la clave para luchar contra la despoblación, si hay mujeres, que puedan trabajar, habrá niños, los colegios estarán abiertos y se dinamizará el pueblo)。

写真はドローン研修の様子。

ところで、受講生の着ているジャケットの後ろには「Pilota dron」とある。

この「pilota(女性パイロット)」という形は、小生のような、やや古い人間には、あまり、馴染みのない形。

昔は「男性パイロット」は「el piloto」、「女性パイロット」は「la piloto」と言って、冠詞で男女を区別し、「piloto」自体は変わらなかった。

男性「-o」を「-a」に変えることで、性も変わるのはスペイン語の定番のルールなので(amigo→amiga)、pilotaが登場すること自体は何ら不思議なことではない。

しかし、アカデミアによれば、pilotaは最近になって登場し(de reciente aparición)、まだ、かなり少数派(y aún muy minoritario en el uso)とのこと(「最近」がいつかは分からない)。

ただ、今回のニュースを取り上げた他の記事でも、pilotaを(意識的に?)多用している感がある。

今回の女性たちのドローン界への躍進が、なんか、pilota拡散のための一種の起爆剤になったんじゃないかしらん。

出典
https://www.ondacero.es/programas/jelo-en-verano/audios-podcast/mujeres-rurales-son-clave-luchar-despoblacion-250-son-pilotas-drones_2023072664c140d4f786880001685be4.html