見出し画像

11/18 ニュースなスペイン語 La Manada:マナダレイプ事件

昨日の続報。

「性的自由を保証する基本法(Ley Orgánica de garantía de la libertad sexual)」をめぐり、あちらこちらで大論争が起きている(以下、「基本法」と略記する)。

17日の国営放送(RTVE)のサイトには基本法がらみの記事が満載。ざっと斜め読みする限り、少なくとも以下のような動きがある。

◆ この基本法を中心になって推し進めてきた大臣、イレネ・モンテロ(Irene Montero)は、本法を根拠に減刑を執行した裁判所を批判し、男性優位的(machismo)と断じた。
◆ 法曹界からはこうした減刑は予見できていたと法律そのものを疑問視。
◆ こんな法律を立案、審議に関わったモンテロをはじめとする大臣らの辞任を国民党(PP)とボックス党が要求。
◆ 本法の成立を最終的に許した首相ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)の責任を追求する国民党党首、アルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)。

そんな中で気になったのが、2016年に発生した「マナダレイプ事件」についての記事だ。

「動物の群れ(manada)」というSNSのグループに参加していた5人の男らが、2016年7月7日、ナバラ州のパンプローナで開催されていたサン・フェルミン祭で18歳の女性を集団でレイプしたという事件。

実は、この惨事こそ、渦中の基本法を立案するきっかけ(impulsar)となった事件なのである。

そのマナダレイプ事件の被告人らの弁護人アグスティン・マルティネス(Agustín Martínez)が17日、5人の内、「法律の原則に従うなら、唯一、ひとり(en principio afectaría exclusivamente a uno)」の被告について、減刑(rebaja de la pena)のための検討に入っていると発表した。

男らの弁護を担うマルティネスは、今回の減刑手続きについて、「完全に可能(perfectamente posible)」と述べた。

そして、モンテロらが繰り広げる裁判所批判に対して、「この国には男性優位的な裁判所も、差別的な法解釈もない。あるのは、(基本法のような)悪法だけだ(Evidentemente no hay tribunales machistas en este país ni hay interpretaciones sesgadas, sino simplemente una mala ley)」と述べ、一蹴した。

基本法で、傷害罪(agresión)の懲役刑の下限を、従来の6年から4年に引き下げたことについて、「説明が付かない(inexplicable)」し、「意味がない(no tiene ningún sentido)」と否定的な見解を示した。

一方、マナダレイプ事件の被害者の弁護人テレサ・エルミダ(Teresa Hermida)も心境を吐露している。

エルミダは基本法の旗手(abanderada)のひとりと目された人物で、彼女がいなければ法律の申請もなかった(sin ella solicitarlo)とも考えられている。

そんなエルミダの立場も、そして、被害者の立場も「複雑(complicada)」と述べた。

加えて、ここ数日報じられている性犯罪の減刑の連鎖について、「自分自身が不当に扱われていると感じる(ella puede sentirse injustamente tratada) 」と述べた。

また、基本法について、「個人的に思うところはある(una opinión personal)」と語ったが、具体的な意見は述べなかった。

写真は事件に関わったとされる5人の男たち。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20221117/abogado-manada-ultima-recurso-pedir-rebajar-condena-uno-condenados-ley-solo-si-si/2409306.shtml など。