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12/29 ニュースなスペイン語 Alimentos sin IVA(2):消費税なしの食品(2)

急きょ、昨日の続報。

昨日の記事では、ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)政権が、物価高をはじめとする危機に対抗するための措置として、パンや牛乳などの食品にかかる4%の「付加価値税(Impuesto del Valor Añadido(≒消費税))」を期間限定で撤廃すると発表した、と紹介した。

付加価値税撤廃の対象はパンや牛乳などの必需(de primera necesidad)11品目に及ぶ(詳しくは昨日の記事を参照)。

記事のシメに「肉や魚が入ってないんだなぁ、というのが雑感」と書いたが、やはり、野党(oposición)はここを突いてきた。

国民党(Partido Popular)の党首アルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)は、「いくつかの食品だけの税金を撤廃しても意味がない(no tiene sentido bajar solo algunos alimentos)」と指摘し、肉(carne)、魚(pescado)、缶詰(conserva)も「基礎を成すもの(fundamentales)」であるとし、これら3品目にも税金撤廃を広げるように求めた。

そして、次のように述べた。

いくつかの食品の付加価値税を撤廃するとの政府の決断は正しい。これは、我が党が夏からずっと主張してきたことなのだから(La decisión del Gobierno de bajar el IVA a algunos alimentos es una decisión correcta y es tan correcta que la llevamos planteando desde el verano)。

と我田引水的。

そして、政府は当時、国民党の提案を「評価しなかった(descalificara)」にもかかわらず、今になって「コピーした(copie)」と嘆いて(se ha quejado)みせた。

政治は結果が全てだから、どんなに立派な政策を打ち立ててもこれが実現しなければ、意味がない――。

なんてことは、フェイホも、政治のプロだから、百も承知だろう。それでも、一言言わなければならないのも、やはり、野党のプロの仕事だ。

写真は、メルカマドリード市場を視察して、関係者から話を聞いて回る国民党党首フェイホ(左)と、マドリード市長のホセ・ルイス・マルティネス・アルメイダ(José Luis Martínez-Almeida)(右)。

ちなみに、付加価値税の一時撤廃は、インフレ率が5.5%を下回った時点で、取りやめる(decaer)との政府発表があった。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20221228/feijoo-pide-bajar-iva-carne-pescado-retomar-descuento-carburante/2413053.shtml