『洋梨とフリージア』(ショートストーリー)
作・Jidak
自分が臆病な人間だって、気づいてしまう瞬間ってないだろうか。
私にはあった。
1年前。
つきあってた人が、私をとても大事にしてくれる人で。
こんなに愛されたことがないっていうほど愛を与え続けてくれて。
毎日が幸せすぎて、
もったいないほど、幸せの絶頂すぎて。
いつからか、怖くなった。
「こんなのずっと続くはずない」
「いつか終わってしまう」
って、結果、割と不幸な毎日で。
ほんと面倒くさい、愛され慣れてない人間は。
で、どうしたか。
逃げた。
何も