現役大学生の考える、コロナでの大学生へのケアについて

今の大学生の立ち位置はとても危ういと思う。

徐々に復活していく小学校から高校まで、そして社会人の動き。
そしてGo toキャンペーンなどの経済活動。しかしそこから未だに全くと言っていいほど動きのない大学。

後期もこのままオンライン授業を続行すると公式的に発表した大学も続々出てきている。

オンライン授業を半年だけ、コロナの感染拡大を抑えるなら仕方ないと思って我慢していた学生もこれでは不満も爆発するのしょうがないと思う。
感染を抑えるためならと受け入れ、なれないオンライン授業を受けてきたが、実際授業料を変わらず払っているだけの知識を受けることができたか?
それは素直に「うん」と頷くことは出来ない。
だけれど、「これは半年だけ」と思っていたから、「きちんと1番メインの授業は受けれるはずだから」との思いで飲み込んできた人が大半ではなかろうか。

では実際これからはどうだろう?
1番メインの授業はきちんと受けれるのか?

答えは『ノー』がほとんどだろう。

1年まるまる本来受けられるはずの授業受けられるか、もしくは1番メインの授業はきちんと本来の授業どおり受けられるだろうか。

どちらもできなかった。
それではこれは授業料返せと言ってもおかしくないだろう。

自分の入ってる学科のメインの授業すらまともに受けられないんじゃ全額とは言わない、半額とも言わないから3分の1か4分の1ほど返してくれてもいいと思う。

私は地理学科に入ってる大学2年生だ。
本来であれば、この夏、前期に下調べして何を調査するのか決めて、北海道へ巡検に行って自分たちの研究をするはずだった。
この研究は最終的に学会で研究発表をする、とても大事な1番メインの授業であった。

しかし巡検に行けるわけもなく、今まで下準備で調べてきた本来の工程は全てなくなってしまった。

私はこの巡検、研究ができるのならと思って今まで耐えてきた。我慢してきた。
しかし、そのメインの授業すらきちんとできないなんてあまりにもショックすぎる。

この2年生の巡検や研究が基礎となって卒業論文などに生かすはずなのに、その練習すらまともにさせてくれないなんてあまりにも不遇すぎないか。

それで「しょうがないだろ」「みんな我慢しているんだ」で片付けられるのはたまったもんじゃない。
こっちはお金払って大学に行っているんだ。
対価を支払っているのだからその対価にあったものを求めるのは何らおかしなことではないと思う。

では、こう考えてみてはどうだろう。

お金を払って今動物園に入った。
入り口でパンフレットを見て、これが見たいと思ったが、中に進んではダメと言われそこで立ち止まらせられている。

これが今の大学生の状況だ。

特に1年生なんて先生とも対面ではないからどんな先生かよく分からない。
よく分からない先生に質問を直接メールなんて送りにくいだろう。

同級生とも会ったことがないから『友達と協力して』だなんて皆無。
ましてやサークルなんて入ってないから信頼できる同じ学科の知り合いの先輩なんていない。

いったいこんな状況を「しょうがない」ですませられるだろうか。

そもそも1年生は大学のシステムだって、実際に行って、見て、触れてみないと分からないことも多いのに、使い方だって知らないことまだまだ多いと思う。
そしてそのシステム維持費だって授業料で払っているのに全く使わないまま、ただお金を払うなんて許せないだろう。

就職に大きく関わってくる3年生、卒業間近の4年生だって、私のまだ知らないサポートだったりなんだったりが受けられなくて辛い思いをしていると思う。

理不尽すぎる出席をとって成績つけるためだけの大量の論文を読んで、レポートを書きまくって、急に提出期限変えられたり、端っこに分かりにくく追加の課題付け加えられたり、あまりにも学生の立ち位置が酷すぎる。

パソコンを使う授業なんて特に分からなさすぎる。
対面じゃないと1度わからなくなったら立ち直れない。

大学生はこのまま置き去りですか?
社会はこの、今いる大学生を見捨てるのですか?

就職困難になるでしょう。
「コロナ時期の学生ね」と冷たくこれからあしらわれ続けるのでしょう。

じゃあ休学すればいいじゃん、辞めればいいじゃんと訳の分からないことを言ってくる人が出てくると思う。

そう簡単に決断できません。

絶対に。

休学だってお金がかかる。
学校にもよるが、高いところは百万円以上かかるし、安くたって本来の高い授業料にプラスでお金がかかってしまう。
また、上京したり一人暮らししている学生は授業料以外に借りている家の家賃も1年プラスでかかってしまう。
もちろん光熱費や水道代、人によってはインターネット代やNHK代がかかってくる。
だから一概に休学すればいいって言う話ではないのです。

辞めればいいじゃんについては、学びたいことがあってその大学に入っている人がほとんど。
必死に勉強してその大学に入ったのにそれを簡単に手放す人なんてほとんどいない。
だからそんなありえないこと言わないでください。

また、極小数であってほしいのだが、Twitterで「転校すれば」と言っている人を見かけたが、1番ありえないと言うことは分かりますよね?
大学はそうやすやすと学校変えられません。
またその大学にあった勉強して対策して、1から入りなおさないと普通であれば学校変えられません。

今大学生は危ない状況だ。
もっとこの問題に目を向けて欲しい。

これから就職はどうなるのか。
学生生活はどうなるのか。
本来の授業は受けられないのか。
大学での人間関係はどうなるのか。
サークル活動はできるのか。

いつまで一人ぼっちで頼れる人もいないままリモートで授業を受けなきゃいけないのか。

この問題は社会全体で考えるべきだ。

そして、この学生たちへきちんとしたケアをするべきだ。
でないと社会に出て就職活動するときに「コロナでまともに授業を受けずに卒業した人達」と一括りにされて、まともに就職できない未来が見えるからだ。

エントリーシートや履歴書で弾かれるかもしれない。
そんな不安が既に学生にはあるのです。

また、一人暮らしで孤立してしまっている学生もきっと多いでしょう。
緊急事態宣言が解除されても帰省できずに1人で孤立し、精神的にやられてしまっている学生も多いかもしれない。
私が2月頭の段階で普通に春休み帰省していなかったら確実に精神的にやられていたと思う。
そのケアについても考えていただきたい。

また、金銭面でのケアもしてもらいたい。
助成金や奨学金制度もあるが、奨学金はほとんどが『借りるもの』だ。つまり借金。手が出しにくいのが現状だ。

「昔俺だって借りた」「私だってみんなだって借りている」そういう話ではなく、時代にそってそれぞれアップデートしていかなくてはならないのだ。
今ある給付型奨学金は頭のいい上位ひと握りしか受け取れない。
これを少しづつ拡大していって欲しい。

でなければ今の人手不足解消にもならない。
人手が足りないのなら人手が足りるように様々仕組みをアップデートしていかなくてはならない。
簡単な問題じゃないけれど、そうではないのだろうか。

未来の人材へ投資をするのはダメなことだろうか。
私はそうは思わない。
この急な社会の変化で理不尽にもステージからこぼれ落ちてしまった人は、得れるはずだったものを手放さなくてはいけないのだろうか。

私はそうは思わない。
メンタルや経済的援助、そして社会からのイメージ払拭などのケア。
これらが大切になってくると私は考える。

拙い文章ですが、ここまで読んで下さりありがとうございます。
現役大学生の考える、大学生へのケアについての考えを書かせていただきました。

私は未熟な学生ではありますが、今様々な不安の中に各学生はいると思います。
文中で書きましたが、就職や学校生活、授業スタイルやお金。
私はそれらをしょうがないで済ませられない問題だと考えています。

時間はお金では買えません。
この学生達はこれからの社会を担っていく人材です。
もっとこの問題を大勢の人で考えていくべきだと私は思います。

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