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長年のツレ

原付の自賠責保険が切れた。

18歳ぐらいから、ずーっと、お世話になってきた原付という乗り物。

お気に入りの車種で、今のは全く同じ型で2代目になる。

既に7年ほど活躍してきたか?

あんなに、乗りまくって、原付なしの生活なんて考えられないくらいだったのに、1人目の子どもを妊娠した時に乗るのを辞めてからは、身体が乗れるようになっても生活スタイルが変わってしまっていて、ほとんど乗ることがなくなっていた。

それでも、1人で出かける用事の時には乗っていたが、月に数回あればいい方だった。

原付には、いろいろな思い出がある。

大学の通学、職場への出勤、劇団の稽古…わたしの成長をずーっと一緒に見守っていた。

母校の卒業公演の手伝いの帰りに坂道でおもいっきりスリップしてヘルメットが吹っ飛ぶ勢いでこけたとき、1台目は大破した。

即廃車と言われて「よく、その怪我で済みましたね」とバイク屋さんに驚かれた。

わたしは、数ヶ所の擦り傷だけ。
店員さんが見てない間に、こっそり原付に「ありがと」と言った。


若いとき、友達の住む京都の家まで原付で行ったこともあった。

約5時間の道のりだった。

お尻が8個くらいになったかと思ったが、たどり着けたことに感動した。

帰るのが面倒で、かなり長い間、そのまま友達の家に居候した。

原付に乗っている時間が大好きで、乗りながらよく歌を歌った。何度もいろんな人にギョッとされたが、どうでもよかった。最高の気分で走った。

楽しい時間の始まりと終わりは、いつも原付だったのだ。

それなのに、最近は乗ってあげられなかった。

たまに乗るとエンジンのかかりも悪いし、パンクするし、サイドミラーはガタガタだし。

そろそろ限界っぽいなぁ、と思っていた所の自賠責保険の更新のタイミングで、どうしようかなと悩んでいるうちに切れていた。

「ああ、切れちゃった。もう、乗れないのかぁ。」

わたしにとって、長年のツレである原付との別れは、一時代の終わりのような大げさなノスタルジーを伴うもので、バイク屋さんからの自賠責保険更新の案内ハガキを貼っていた冷蔵庫の前で、娘を抱えて、しばし佇んでいた。

次のわたしのツレは、たぶんチャイルドシート付きのママチャリだ。

ネットで自転車を見ながら、意外と高いなぁ~とボヤく。

わたしは、新しい時代へと少しずつ足を踏み入れる。

ママチャリは、かごも付いてるやつがいい。
また新しい時代でも、新しいツレと、たくさんの宝物のような日々を拾っていきたい。

自分で、こがなきゃいけないから、原付みたいに口笛吹きながらとはいかないだろうか。

その代わり、娘と話をしながら乗れるのかもしれない。

あーあ、ありがとう、原付。
お前となら、どこでも行けた。
お前とだから、どこへ行っても楽しかった。

ありがとう、原付。
またいつか、1人の乗り物が必要になる日まで。
さようなら、さようなら。

また会う日まで。
原付と、原付に乗るわたしよ。
サヨウナラ、サヨウナラ。

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