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Ching-O)))の映画雑記

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ミシガン州川口市在住。あなたの隣人の親愛なるキチガイ、Ching-Oの人生を弄んできた色々な映画についての雑記をここに一堂に集めました。人の頭の中を覗く悪い趣味があるあなたのため…
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2024年4月の記事一覧

【映画雑記】『ドッペルゲンガー』観ました。

【映画雑記】『ドッペルゲンガー』観ました。

黒沢清監督の『ドッペルゲンガー』(2003)を観ました。

 実は黒沢清作品にあまり馴染みがなく、観たことがあるのは他に『回路』と『CURE』だけ。しかもその2本がどちらもすこぶる震え上がった映画なので、今回も冒頭の不穏な出だしからビクビクしながら観ていました。抱えるプロジェクトの重圧に懊悩する主人公(演じるは役所広司さん)の前についに現れるドッペルゲンガー。しかし、それが現れて以降はスリラーとコ

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【映画雑記】『パルス』観ました。

【映画雑記】『パルス』観ました。

『パルス』(2006 アメリカ)観ました。

 原作となった黒沢清監督の『回路』を省略はあるもののわりと忠実になぞってて意外でした。しかし、ラストに向けて謎解きの説明がしつこく、そこで説明される設定が特にこれといって説得力もないというのが残念だった。あと、Jホラーのリメイクではあるが、表現まで取り入れる気はさらさらなかったようです。『ザ・リング』のサマラ(=貞子)同様にアタック感のある怖がらせ方を

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【映画雑記】『ロバート・アルトマンのイメージズ』観ました。

【映画雑記】『ロバート・アルトマンのイメージズ』観ました。

『ロバート・アルトマンのイメージズ』(1972 アメリカ)を観た。

スザンナ・ヨーク演じる作家が見ている風景、壊れた主観、綻びた時間の羅列で見せられる「イメージ」の連続が観るものに言いしれぬ不安/不穏を呼び起こす。自身の女性性への愛着と嫌悪が入り乱れて揺さぶられる様はポランスキーの『反撥』を彷彿とさせ、自身が抑圧する奔放さを全肯定するもう一人の自分が現れる様は先日観た黒沢清監督の『ドッペルゲンガ

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