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経済に関するメモ(2) 【経済と世界史】

本メモは経済の基礎的な内容に関するメモです。


1. はじめに 9項目

1-1. 地政学
…地球全体の中で国際政治を見る考え方
→国の生存条件、時間としての歴史、空間としての地理

→人間は知らず知らずのうちに目に見えない地理的・環境的制約を受け行動パターンを形成
→2国間ではなくそれ以上の関係
日本とアメリカ、日本と中国、アメリカと中国


1-2. 歴史というビッグデータ
…過去を知り現在を知る、現在を知り未来を考える
→リバースエンジニアリングの発想で歴史を見る、メカニズムの解明


1-3. 歴史を動かしているのは経済、政治や戦争ではない
…歴史とは人々の損得感情による行動選択の結果を記録したもの
→モノ・カネがどう蓄積されどう流れていったのか?
人々の損得感情と行動選択はどうか?


1-4. 歴史的時間の三層構造
…フェルナン・ブローデル
長期(自然環境、気候)
中期(人口・国家)
短期(〜年)


1-5. ネーション・ステート
…1つの国に1種類の民族(国民)がいて団結している

→ネーション(民族)とステート(国)が合致するのはフランス革命以降
→ネーションが成立していないステートが支配力を行使すると外から収奪するようになる
→グローバリゼーションによってネーション・ステートの力は弱くなる


1-6. 第 1 次グローバリゼーション、スペイン・ポルトガル・オランダ
大航海時代
→第 2 次グローバリゼーション、イギリス、地球規模で植民地化
資本主義にとっては周辺国がフロンティアとなる
ニクソンショックでストップ
→第 3 次グローバリゼーション、アメリカ、新自由主義
金融の自由化、1980 年前後
資本主義にとっては共産主義国がフロンティアとなる、空間が時間化される
資本主義とは空間差を時間差に変換しその差異を小さくしていく運動
→資本主義にとっては地理的なフロンティアはもはやないのでは?


1-7. 国の栄枯盛衰には王道パターンがある
❶徴税がうまくいって栄える
❷政治家が腐敗して財政が傾く
❸立て直すために重税を課す
❹国民の不満が渦巻く
❺国内の対抗勢力や外国の侵略者によって政権が滅びる


1-8. 『経験と歴史が教えてくれるのは、人々は歴史から学んでその教訓にしたがって行動したことは 1 回もないということだ』
ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
→カネに近い職業ほど歴史から学ぶ必要があるにも関わらず


1-9. 数字の力の変遷
…帳簿を作る
→帳簿を作る+数字を読む
→帳簿を作る+数字を読む+未来を描く
→未来を描くは人間にしかできないのか?


2. 古代 7項目

前3000年メソポタミア

…富・租税・貸借・簿記の発明

2-1. コムギが全ての始まり
→富という概念が生まれる
収穫が増えて自分たちが食べる以上の余裕が生まれる

→食糧生産をしない人も養える
→都市が作られる、人を養える場所には人が集まる
→政治・租税が生まれる
コムギを集めて貯蔵して分配する必要
統治者・神殿が作られる、神殿は倉庫にもなる

→コムギの在庫を記録して管理する必要
→簿記が生まれる
泥団子のトークン、一定量を表す、棚から棚へ動かせばいい

→貯蔵品の種類が増える、鉄・木材・繊維
→封筒に印をつける
→泥団子のトークンが粘土板に変わる
→粘土板に印を刻んで記録する
→文字が生まれる、記述内容はコムギ・不動産の売買・在庫の記録
発明の動機は会計活動だった


2-2. ビール
…コムギからお酒が作られた
→ハムラビ法典、酒代はコムギで受け取れ
ツケで払った場合の返済はコムギのみ
→貸借・融資・金利が生まれる
コムギを貸し借り、利率が定められていて上限があった
高利貸しが社会問題になっていた可能性

→コムギ・牛で利息を考える
持ち運びができないし貨幣の代わりにはならないが増える
利子収入を産む金融資産のよう
借りた牛が子を産めば子牛をつけて返さなければならない
→ローン・投資が生まれる
エギビ家、大地主、王に対する貸付・不動産ローン・ベンチャー投資


前7世紀ギリシャ

…貨幣の発明

2-3. コムギを十分に作ることができなかった
…山が多く耕作地が少ないため栽培に適さなかった
→重要な食料であるコムギを貿易で手に入れる必要
→物々交換だとかなり不便
→貨幣・通貨が生まれる
エレクトロン貨、金と銀の合金、素材をハンマーでたたく製造方法
最初に同じ質量に切っておけば通貨は均一の質量になる

→それぞれの素材で作られるようになる
→シニョリッジ、素材と通貨の価値の差が支配者の利益
通貨発行が一番簡単な収入源
→通貨は権威の象徴になる
→兵士の給与は通貨で支払われる、租税もコインで受け取る
→ディオニュシオス 1 世、市民から多額の借金、インフレを利用し借金返済
銀貨を集めて 1 ドラクマの銀貨の上に 2 ドラクマと刻印を打った
お金は倍になる、王は市民に返済、市民の受け取った通貨の数が減る
→両替が生まれる
通貨はポリスごとに作られた、スプレッドを多く取る
金利の計算方法を少し工夫する

→冒険貸借、船主が船・積荷を担保にお金を借りる
航海が成功すれば利子をつけて返済
航海が失敗すれば債務はなくなる
→貨幣経済が広まることで個人の財産権が重要視され始める
→財産権が生まれる
古代ローマ、ローマ法、第 2 次世界大戦後の世界を分けた重要なファクター


2-4. オリーブの栽培が盛んだった
…夏は暑くて乾燥、冬は暖かくて湿潤
→オプション取引が生まれる
オリーブが豊作だと予測してオリーブ搾油機の使用権を予約
実際に豊作となり農民に引っ張りだこ、使用権を独占したタレスは大儲け

→儲けのポイントはオプション取引ではなく独占状態にある
→アリストテレス、金利・マージンに否定的
貨幣は物々交換を簡単にする手段だったものの、
金儲けの技術が発達することで貨幣を貯めることが目的となってしまった
生きる目標が金儲けになってしまった、キリスト教へ影響


前3世紀中国

…カネに強かった

2-5. 始皇帝は貨幣を統一して中国を統一した
…金属の加工技術が優れていたからできた
→流通の促進、都市の発展、徴税や軍備がしやすい
穴に紐を通して運べるように
→さらなる税収
→宋の時代では日本、朝鮮、ベトナムに貨幣が大量に輸出された
中央銀行となる
→為替業務が出てくる、銅銭を預けて預かり証
別の地方で預かり証を銅銭へ
→紙幣が生まれる


4世紀ローマ

…脱税で滅んだ
→パックスロマーナ

2-6. 君主制と共和政が交互になる
…王政期(紀元前 753 年〜紀元前 509 年)
共和政期(紀元前 509 年〜紀元前 27 年)
帝政期(紀元前 27 年〜395 年)
→市民の権利や自由を重んじるのは変わらない


2-7. 市民の自由な経済活動
…直接税を払っていない、関税や奴隷税
→最大の財政負担である軍隊でもお金かからない
市民は無報酬で 1 年間従軍、武器も自前
→戦争拡大により戦争税が課される、累進制、還付制
→戦争税廃止、征服地から徴税、その地域での方法で
スペインからの金銀で貨幣制度が整う
→収穫税、徴税請負人の権力が拡大していく
世界最古の会社組織ができる、下請けも雇う
→アウグストゥスや皇帝ネロは徴税システムの簡素化と公平化を目指す
直接徴税、新約聖書には徴税人のエピソードが頻繁に出てくる
→カネを作りまくる、ハイパーインフレ、1 万倍
徴税システム維持のための巨大な官僚組織
→税金がさらに必要になる、官僚が腐敗しやすい
→貴族は賄賂で税を免除される、市民は貴族に財産を寄進、日本でいう荘園
→古代ローマは東西に分裂し衰退していく


3. 中世 12項目

13世紀モンゴル帝国

…流通革命、カネの流れを変える、ゲームチェンジャー

3-1. チンギス・ハーンと柔軟な政治経済
…占領地の異文化を積極的に取り入れる
イスラム系商人を徹底的に利用、関税の一元化
ヨーロッパ・中国・イスラムに遅れていると感じていた
→占領地の人々は以前と同じような生活を送れる
遊牧民は農業経営を拡大させようとしないため
宗教の弾圧もなく安心してモンゴル帝国の支配を受け入れられる
→激しく抵抗する都市に対しては徹底的に虐殺と破壊を行う
→戦う前に降伏する都市も多くなる、寛大に対応する
→流通革命
ヨーロッパとアジアの文化交流が一気に進む、マルコ・ポーロの東方見聞録

→国が急拡大したため強固なシステムを作れない
→フビライハーンの死後、分裂する


13-15世紀オスマン帝国

…数字革命、貿易の中心、とにかくここを経由しないといけない

3-2. イスラム教勢力の台頭
…減税、利息は禁止されていたもののマージンは許された
市場が一般化していたため
→モンゴル帝国・ビザンツ帝国(東ローマ)の力が弱くなる
→ビザンツ帝国・エジプトのマムルーク朝を攻略
全ての地域に徴税権を持ちスムーズに徴税
→ビザンツ帝国・ササン朝ペルシャの通貨を引き継いで遠距離貿易に用いた
→圧倒的経済力に裏付けされた軍事力、キリスト教に睨みをきかせ続ける
→最も安全で採算の取れる海上ルートを押さえる
コンスタンティノープルが中央ターミナル
地中海だけでなく黒海も押さえる
→ヨーロッパ・アジアはオスマン帝国を経由しないと貿易できない
→ギリシャの科学・学問がアラビア圏へ渡る、中心がエジプトだった
→数字革命
アラビア数字が生まれる、フィボナッチ、アラビア数字をヨーロッパに紹介

ローマ数字からアラビア数字へ、0 や位上がりの概念が導入される
→ラテン語からイタリア語・オランダ語などへ、口語の書籍で伝える
ヨーロッパでの科学に影響
→香辛料の貿易はイスラム教勢力がイニシアチブをとる、価格が上昇
→大航海時代に影響


14世紀イタリア

…銀行の発明

 3-3. ローマ帝国がキリスト教を国教とする、コンスタンティヌス帝
…利息の禁止、時間は神のもの、時間から生じる利息も神のもの
借主は王・教皇、中世では大規模な資金が必要なプロジェクトは戦争のみ
高利貸しが社会問題になった可能性も
→アリストテレスの考え方が中世ヨーロッパのスコラ学に結びつく
利息の禁止を強化
→魔女狩り、異端者と魔女の手先とされていた猫を大量虐殺
→ペスト、ネズミが大発生し運ばれたペスト菌によって大流行
国民がたくさん死亡する

3-4. 東方貿易
…香辛料・綿織物・茶・陶器を中国・インドから輸入しヨーロッパへ輸出
→香辛料の利益が高かった、コショウ・シナモン・ナツメグ
高価で売れて嵩張らない
→リスクが生まれる
海賊・悪天候による命の危険、リスクとは避けるものではなく挑むもの

→イタリアの挑戦、ヴェネツィアは造船技術・航海技術が高い
→ガレー船、鋭い船首で敵船を突き破る、こぎ手は兵士に変身して戦う
→ポルトラーノ海図と羅針盤、東方貿易はさらに拡大
→リスクの拡大、大量の現金を扱っているほど陸でも海でも狙われる
→銀行・為替手形が生まれる
現金を持ち歩かなくてもいいよ、バンコ、机
→手数料が生まれる
ネットワークを利用する顧客から手数料を取って儲ける

→イタリアの発展、14 世紀ヨーロッパでの人口 10 万人越えの都市は全てイタリア
→商人はお金を使って商売を拡大させたい
→お金を貸したいが貸せない、キリスト教は利息を禁止していた
→ユダヤ教は金利 OK、融資は卑しい仕事としてユダヤ人に押し付けられる
→金を借りたいニーズは大きくなる
→海上保険を偽装して融資を行う、金利ではなく保険料を受け取っている
インテレッセ、機会損失
融資の見返りに受け取るお金は他に使えば得られたであろう儲けの補償
→商人の取引が拡大する
→商人は取引に合わせて為替手形の取引についても記録を残さなければならない、銀行は為替手形・融資の取引について記録を残さなければならない


3-5. 東方貿易では奴隷も主要な商品
…キリスト教は許した、キリスト教でない者は肉体を束縛することで精神を救ってあげる
→人間にカネがかけられる


3-6. 儲けた商人が買い求めたもの
…ボタン、サンゴを加工して作られた、毛織物から綿織物へ
ライバル国が低価格で製品を売る
→衣料を原料にした紙が生まれ生産量が増える
→綿織物と紙の製造、繰り返し行える商売


3-7. アンドレア・デル・ヴェロッキオ
【トビアスと天使】
・弟子のダ・ヴィンチも手伝う
・トビト書のストーリー、商売人の親孝行息子が無事に家に帰る
→道中の安全を祈る、盗賊や身内の裏切りで金品や命を奪われる可能性
・右側のトビアスは盲目の父に変わって金を回収する、
左側のラファエルはそれを見守る
→トビアスが持つ魚の肝により父の目が見えるように


15世紀イタリア

…会計の発明、簿記革命

3-8. 中世は神中心の時代
…教会の教えが絶対、人間らしく生きたいという欲求が芽生える
→ルネサンス、再生、人間らしさを取り戻す
→科学の発達、時計、時間と空間の計算ができるようになる
→物事は神が支配しているのではなく自然法則が支配しているのでは?
自然を手にすることは人間が世界を取り戻すということ
→魔女狩り、焦った教会は自然法則による災害を人間のせいにした
ルネサンスで人間の残酷な心も再生されたのでは?
→商売の大規模化、商人が教会と同じくらい力を持つ
→与信管理が生まれる
王・貴族は裏切って借金を踏み倒す、楽な融資で儲けようとするな

→コジモ・ディ・メディチ、簿記と経営状態を読みとくスキル、
踏み倒さないローマ教皇との繋がり、力を持ちすぎて処刑されかける
→フランチャイズが生まれる
本部は支店の経営・与信管理にほとんど関与しない
支配人も出資、儲けが出たら利益分配を気前よく与える

→ネットワークによる相場情報と先読み、融資の見返りに商品を高く買わせる、手数料・仲介料・取引の儲けを手にする
→儲けた金で芸術家に投資、良いものを作れば買ってもらえる


3-9. 会計が生まれる、バランスシートが生まれる
右の調達から左の運用へ

…商人を始めるにはまず資本を用意し、
足りない分は銀行から負債を借入れ、
調達したお金で船・香辛料などの資産を買って運用する
うまくいって資産が増えた場合は利益剰余金をおいて一致させる
→ガレー船は国有にして商人に貸し出す、用意するのが大変
会計によって適切な使用料を算出
→出資者が家族中心から仲間中心へ、カンパニー、一緒にパンを食べる
→裏切り者が現れる、儲けの分配
→公証人が必要、相続や契約を記録として残す
→手間とお金がかかる、計算できない
→商人は自分で簿記を行うようになる、地域差・個人差がある
→決算・配当(インカムゲイン)が生まれる
儲けを明らかにし分配の正当性が主張できればもめ事・裏切りはなくなる
誰かの引退時に決算

→グーテンベルク、印刷機を発明、アラビア数字が簿記へ進出
帳簿の偽造が困難になる
→簿記革命
ルカ・パチョーリ、毎年決算しなよ
地域差・個人差があった簿記の計算方法を整理

→損益計算書が生まれる
フローとストックで情報が見れる、数学の力とは簿記を身につけること


3-10. ロレンツォ・ディ・メディチ
…コジモの孫、与信管理が形だけの仕組みになる
→エドワード 4 世と取引、毛織物を守る
→与信管理に失敗、エドワード 4 世に借金を踏み倒される
→メディチ銀行破綻
→サヴォナローラ、宗教改革の先駆け
政治家の腐敗・メディチ家の独裁を批判、過激化し処刑
→イタリアは衰退していく
→オランダ・スペイン・ポルトガルが台頭、新大陸の発見


3-11. レオナルド・ダ・ヴィンチ
【最後の晩餐】
・父が公証人で紙が手に入る、メモ魔、スケッチ
・新しい絵画手法にチャレンジ、関心が数学へ向かう
・ヴェネツィアで修行、ミラノで挑戦
軍事専門家とハッタリかまして権力者に気に入られる
→ミラノではフランスとの戦争、ヴェネツィアではオスマン帝国との戦争
→フィレンツェに戻る


3-12. シェイクスピア
【ヴェニスの商人】
・当たり前のように利息をとる異民のシャイロック
劇中では勝利者だが資本主義という新時代に取り残されるアントーニオ
→ヴェネツィアの商人の終わりの始まり
→利潤の源泉は差異、利潤を追求する人がいれば差異は無くなっていく
→閉鎖的な価値体系は異質性が差異を生んでいる以上資本の媒介で差異性を失っていく、日本人へのメタファーでもある


4. 近世 41項目


16世紀スペイン・ポルトガル

…価格革命、大航海時代、宗教革命
→統一されていないヨーロッパには多様な意思決定があった
→西洋が東洋より優位になる

4-1. 銀貨の鋳造
…ターレル銀貨、ドイツ語で谷
→イタリアのフローリン金貨と等価で通用する貨幣
→ヨーロッパに普及
→スペインに渡るとドレラ・イギリスに渡るとダラーと呼ばれる
ドルの起源
→スペインではスペインペソ(スパニッシュドル)・イギリスではポンドが作られる
→スペインでは政府しか恩恵を受けなかった
イギリスでは商人を中心に恩恵を受けた


4-2. 香辛料が欲しいけどオスマン帝国経由だとめちゃくちゃ高い
→オスマン帝国を迂回してアジアと貿易するルートを探し出そう
→ポルトガルは元々スペインの一部でイスラムを駆逐しながら独立
→イタリアから提督を招いて強力な海軍を作る
→最初にアフリカを目指しセウタを攻略、自信をつける
→エンリケ王子がスポンサーとなる、カラベル船
アフリカ南部を植民地化、金を大量入手
→ヴァスコ・ダ・ガマ、アフリカ経由でインドまで


4-3. スペインも刺激されて進出、貴金属、小麦、オリーブ、ワインの供給国
→コロンブス、起業家、スポンサーを鞍替えしながらインドを目指す
→スペインがコロンブスのスポンサーになる
→インドではなくアメリカ大陸を発見、スペインがアメリカを支配
→スペインがアステカ王国を短期間で征服できたのはなぜ?
→大航海時代がもたらした病原菌の伝搬、アステカ人は免疫がなかった
→アメリカ大陸からの栽培植物
ヨーロッパへの食糧供給が増え人口も増える
→価格革命
大量の銀がスペインを通じてアメリカ大陸からヨーロッパへ持ち込まれる
水銀アマルガム法、金・銀を水銀を用いて採取

→メキシコではスペインによってメキシコドルが作られる
→イギリスでは重商主義によってポンドの流出を規制し始める
→メキシコドルがアメリカとの取引で広く使われるようになる
メキシコドルが中国に渡る、中国では元が作られる
メキシコペソに変更されたのは 1993 年、アメリカの通貨単位はドルになる
→スペインがアメリカ大陸を支配
→トルデシリャス条約、ポルトガルが待った
ローマ教皇にアメリカ大陸を分けるよう命令させる
→スペインは植民地と黒人奴隷で超大国となる、無敵艦隊
レパントの海戦でオスマン帝国を破る
→スペインとイギリス、友好的なのは表面上、無敵艦隊と海賊
カトリックとプロテスタント
→植民地から税収があったにもかかわらず宗教戦争、消費税導入
物価上昇と景気低迷
→財政悪化と国際収支悪化を引き起こしイギリス海軍に押され始める


4-4. エンコミエンダ
…キリスト教の布教という建前で植民地から徴税、収奪と殺戮、強制労働


4-5. 黒人奴隷
…黒人奴隷を貿易・酷使することで農業経営を拡大して経済を発展させた
→ヨーロッパが武力で黒人を捕らえて奴隷化していたのではなく黒人自身によって売られていた
→黒人部族間の争いでは負けた者が奴隷となる風習を利用
ポルトガルはダホメー王国に銃・火薬・金属製品・織物を渡し、
奴隷を受け取る
→ポルトガルが黒人奴隷を仕入れてスペインに売る


4-6. イギリスは海賊と黒人奴隷貿易で財をなす
…マグナカルタ、ジョン王が国民に対して勝手な徴税はしませんと約束
他国に比べて強い縛り
→他国からの略奪に力を入れる
→最初の略奪は教会、イギリス国教会
わざと破門され独立し教会財産を全て手中に収める
→大量の銀がヨーロッパへ持ち込まれると輸出先の購買力が低下
新しい輸出先を探そう
→海賊のスポンサーとなる、フランシス・ドレイク
スペインの銀を奪ってイギリスに持ち帰る
ポルトガルの黒人奴隷を奪って安くスペインへ売る、ホーキンズ
リバプールが中央ターミナル
→イギリスの投資熱が高まる、海賊はベンチャー事業
→次の狙いはペルー、ポトシ銀山
→大量の銀がイギリスへ、債務を返済しイスラエルのあたりに投資
レヴァント会社、特許会社、会社設立のためには国・王の特許が必要
→オランダの貿易の成功に焦ったレヴァント会社はエリザベス 1 世に特許を申請
→イギリス東インド会社が設立
→印刷技術の実用化、聖書が印刷される
→宗教革命、キリスト教による利息の禁止が解かれていく
→両替を行う業者が増え 1 つの場所を拠点にするようになる、為替とコモディティ、
ブリュージュ、アントウェルペン、アムステルダム


4-7. 中国はインド洋を横断してアフリカへ
…パックスシニカの可能性があった
→鄭和の死後にやめてしまう、万里の長城建設
→統一されていた中国は一度意思決定を間違うと間違い続けてしまう


17-18世紀オランダ

…株式・国債・保険の発明
→サウスシーバブル、イギリスとフランスで株式のバブルが発生
低コストで債券を発行しカネを株式へ入れて株式高・債券高を演出
再び低コストで債券を発行

4-8. カトリック、人々に貧乏を勧めながら自分たちは寄付金を取る
教会を派手な装飾や絵画で飾る
→免罪符、お金さえ払えば救われるよ
→宗教革命、プロテスタント、違うでしょ、イギリスを中心に増える
→オランダは宗教改革によりプロテスタントが増えた
→スペインは異端審問を繰り返して弾圧
→オランダ独立戦争、勝利し独立宣言、ネーデルラント連邦共和国
自由を手にしたプロテスタントの国
労働や儲けることを善とする商人の国、カルヴァン派
→ヨーロッパ中から宗教を超えて商人が集まる、宗教に対して寛容
→貿易業を始める
→価格表が生まれる
終値を公表、人→情報→マーケット→人→…という循環が生まれる

→成功した商人は画家に肖像画を依頼
→絵画の商業化・小型化、テーマは風景・静物に変わる
→絵画が市場で取引されるようになる、マーケティングが必要になる
→チューリップが市場で取引されるようになる、バブルが起こる
→東インド航路に進出、スペイン・ポルトガルが独占している
イギリスも進出してきている
→リーフデ号、日本に漂着、徳川家康、長崎の出島で取引
ヤン・ヨーステン、八重洲の語源
→小さく船を出して失敗を繰り返しているだけでは他の国に勝てない
→お金をかけて強い船・インド拠点を作ろう
→今までは特許会社、株主は無限責任、経営者へのモニタリングは厳しい
ローマ法が前提、出資者も経営者も全員が会社の債務を負う
家族が一般的だった
→株式会社・株式が生まれる
オランダ東インド会社、株主が有限責任になる

→出資者が仲間中心から見知らぬ株主中心へ
→株式の売買が活発になる、オランダには私有地持ちの富裕層が多く投資資金が潤沢だった
→説明責任が生まれる
商売の儲けをきちんと計算し分配する、アカウンティング

航海はハイリスク・ハイリターン、誰も怖くて株式を買わない
→アムステルダム銀行が設立、ニューアムステルダム
アメリカのオランダ植民地
→証券取引所・売却益(キャピタルゲイン)が生まれる
アムステルダム証券取引所、空売り・先物・オプションは禁止


4-8. オランダ東インド会社の転落
…資金の調達はできたものの運用がうまくいかなかった
コショウ貿易に固執しすぎた
❶未成熟な会計、商品別の儲けなどはわかっていなかった
→財務会計・管理会計へ
❷高すぎる配当、内部留保が不足して商売が大きくならない
→ファイナンスへ
❸不正チェックの甘さ、命を顧みない人間の雇用、盗難や横領
→コーポレートガバナンスへ


4-9. ピューリタン革命、絶対王政を倒した革命、王政復古
→イギリスでコーヒーハウスが流行
投資家がコーヒーハウスに集まるようになる
→貿易・船についての情報が集まるようになる
→海上保険が生まれる
損害については無限責任、ロイズ組合
無限責任の株式制度があったため無茶ではなかった

→ロンドンの大疫病、ペスト、国民がたくさん死亡する
→人間の死亡記録が増える、人口に関する統計が発達する
→生命保険が生まれる
人間が亡くなったときに残された家族がカネを受け取れる相互扶助

→ロンドン大火、放火犯としてオランダ人が疑われる、東インド会社の対立
→火災保険が生まれる
過去の火災発生率と現在の建物数から保険料を設定

→第 2 次英蘭戦争、ニューアムステルダムを手に入れる、ニューヨーク
→イギリス東インド会社で株主総会が開催され取締役が選出、有限責任化、現代の大企業の大枠


4-10. チューリップバブル
…現物の球根が土の中にあって受け渡しができない時期に暴騰
先物取引と差金決済
→現物の球根の受け渡しが始まりそうになると熱が冷める
現金が欲しくなった人々は売り始めてチューリップ価格は暴落
→バブルで踊ったのはカルヴァン派、質素倹約
カトリックの呪縛から解き放たれた直後に欲望まみれのバブルが発生


4-11. 第3次英蘭戦争、イギリス vs オランダ
…イギリスの政府は戦争費用の債務に苦しむ
チャールズ 2 世のデフォルト、第2次英蘭戦争からのツケ
→イギリスの人々は沈没船から銀・宝石を引き揚げる事業でカネが蓄積される、潜水系のベンチャー企業の設立
フランスは専制国家であるためベンチャーブームは来ない
→イギリスで銀行が設立、人々のカネを政府に貸し付ける
→大同盟戦争、イギリス vs フランス、名誉革命、議会政治、権利の章典
法律の執行・借金は議会の同意が必要
→国債が生まれる
国王が踏み倒せないような国の借金の仕組みが作られる

→スペイン継承戦争、イギリス vs スペイン
ユトレヒト条約、イギリスは正式に黒人奴隷貿易の権利を獲得
→イギリスの戦争債務は膨らみ続ける
→南海会社、株式を募集、戦争債務の処理、奴隷貿易の独占
社債が長期国債になってしまった
→ジョン・ロー、貨幣量を金・銀の量の制約から解放して紙幣を増やせば景気は良くなるのでは?
フランスで銀行が設立、紙幣を増やしてフランス経済を救いたい
→紙幣発行と同時に投資仲介もやれば強いのでは?
BOE と東インド会社の合体バージョン
→ミシシッピ会社、政府の国債を引き受け投資家に株券との交換を申し入れる
→株式数が増える、政府に紙幣を渡して債務を国民に返済させ紙幣をミシシッピ会社の株式で吸収
→リップサービスで株主を募集し株価のバブルが起きる、株式が入手しにくくなる
→入手しにくい株式に嫌気がさした投資家が売り始めてミシシッピ会社の株価は暴落
→投資家はイギリスやオランダにカネを避難させる
→イギリスで株式ブームが起きる、会社さえ作れば中身が何だろうと儲かる
→泡沫会社禁止法、南海会社の株価も暴落
ニュートン、天体の動きなら計算できるが人々の狂気までは計算できない
→株式ではなく国債を持つようになる
イギリスではカネが蓄積した、フランスではカネがあまり蓄積しなかった


4-12. 日本での延米取引
…夏にコメ代金の 12%を頭金として支払った場合、
翌年の春にコメが基準値より値上がりすれば差金分コメを受け取れる
基準値より値下がりすれば頭金を放棄して終わり
→日本で先物・オプション取引が始まった、コメ手形の発行
現物の 3 倍のコメが取引できる
→コメ価格が上がる
→耕地面積の増加・豊作でコメ価格が下がる、武士の収入不足
→コメ価格の上昇を期待する、先物取引を増やせばいい
→商人の手で制度が整備される
→打ちこわし、投機に飢饉が加わってコメ価格が暴騰
人々はコメ屋やコメで稼いだ人間を襲う


4-13. レンブラント・ファン・レイン
【夜警】
・警備隊の火縄銃担当から依頼された集団肖像画、割り勘だが平等に描かれていない
・放蕩息子の帰還
・無一文の息子を咎めることなく抱きしめて迎える父親
・自分を見守ってくれた父親への感謝か、愛情を与えてやれなかった息子への思いか
・真の優しさとは辛い・悲しい思いをした人間だけが理解できるものなのかもしれない
・北ネーデルラント(オランダ)は人口が増えて急成長
南ネーデルラント(ベルギー)はスペイン支配が残る


18-19世紀イギリス

…財務会計の発明、産業革命、エネルギー革命
→パックスブリタニカ、植民地のある覇権
イギリスが主導してきた政治経済
→現在の先進国の都市型ライフスタイルが始まる
スポーツ・ファッション・マナー
→アメリカで都市型ライフスタイルの基盤ができる
→第二次世界大戦後、ドイツ・イタリア・フランス・日本などに普及
中国・イランも反米だが普及、ライフスタイルは好き

4-14. ロスチャイルド家
…フランス軍がドイツへ、ユダヤ人は解放されるが課税対象となった
ヒゲを剃る、宮廷ユダヤ人
→両替業で王族貴族と繋がる、ドイツには統一通貨がなかった
5人の息子によるネットワーク、ユダヤ商法
ドイツ・イギリス・フランス・オーストリア、両替ビジネスをやり遂げる
→貴金属を扱い王族貴族と懇意になる
→王族貴族の財務アドバイザーを引き受ける 、投資銀行へ
→ネイサンの売り、ネットワークを駆使しワーテルローの戦いで大儲け
→植民地へ出資、金融・ワイン・レジャー・百貨店
イギリスのスエズ運河の買収資金を出して貸しを作る


4-15. イギリスの国債の整理、生命保険の長期運用のため
→コンソル債、いろいろな種類の国債を統合して作られた永久国債
→イギリスの国債は売買しやすくなり流動性が高まる
銘柄指定・利回り計算が必要ない
→イギリスにカネが集まる
→七年戦争、vs フランス・ロシア、パリ条約
→イギリスを中心に貿易の拡大、国際分業体制
オランダからイギリスへ移民が集中
それでもまだイギリスはオランダからのカネで支えられていた
→印紙法、アメリカの植民地を守るためだからそこに税負担させたい
うまくいかない
→茶法、東インド会社は茶葉を無関税でアメリカの植民地に売りつけて処分
→ボストン茶会事件、密輸業者が反発、
東インド会社の船に乱入し茶葉を海に捨てる
→アメリカ独立戦争
アメリカの人々は紅茶ではなくコーヒーを飲むようになる
ウォール街にブローカーが集まって団体を作る、裁量が弱くおもしろくない

→第4次英蘭戦争、イギリス vs オランダ


4-16. アメリカ合衆国建国
…人口国家、独立記念日、7/4、世界初の成文憲法
❶共和制、一国の代表が国民の中から一定の任期で選ばれる、君主なし
古代ローマをモデルとする
❷連邦制、連邦政府と州政府が権限を分ける
統一的な主権の下で多様性のある地域をまとめる
→連邦共和制
連邦政府に君主制の執行力を備えつつ共和制の自由さをいかに確保するか

→合衆国憲法、古代ローマのように堕落して帝国になってしまうことを防ぎたい
→大統領の権限は弱い、連邦議会が合衆国憲法に照らして判断


4-17. アメリカ合衆国の政教分離
…国家と教会を区分する、国家の公式宗教は認めない
→いろいろな宗教があってもいいけど国家は面倒見ないよ
→宗教とビジネスが結びつきやすい


4-18. 銃規制がない
…武装権も基本的人権のうち、自分の身は自分で守る
→中世に直結、絶対王政を経験していない


4-19. フランスの絶対王政
…常に財政が厳しい、貴族は税免除・戦争・請負人の腐敗
→度重なるデフォルト、もう借金もできない、スイスの支援
ジャック・ネッケル
→監査制度を作るが貴族は猛反発、ネッケルは財政収支を国民に公表
→国民の強い批判を受けるとルイ 16 世はネッケルを罷免
→フランス革命、食糧不足で始まった暴動が革命に変わる
群衆が作られネーション・ステートが確立される、ナショナリズム

→ギロチンというイノベーション
個人の技量の差・身分差に関係なく実行できる
マダム・タッソー、生首から蝋で型取りしてリアルな蝋人形を作った


4-20. フランスの政教分離
…宗教そのものを国家から遠ざける、宗教は個人のもの
政府の言うことを聞いていればどんな宗教でも認める、宗教を強要するな
→日常生活に厳しい制限がかけられる、イスラム教との対立


4-21. ナポレオンの台頭
…占領政策を通じてネーション・ステートを拡散
既存の枠組みを軍事的に破壊
強さの秘密はいち早く徴兵制を採用したこと、安く済む

→ナポレオン法典、市民の自由、財産の所有、契約、資本主義の基盤
右側通行・道路標識、軍隊の移動に便利、メートル法、定量把握、鉛筆
野戦での筆記用具
→ヨーロッパ諸国はフランス革命が飛び火するのを恐れてフランスを潰しにかかる
→トラファルガーの海戦
→大陸封鎖令、ワタ・サトウキビ・コーヒー・タバコの価格高騰
ロスチャイルドは密輸で大儲け
→ワーテルローの戦い、フランスがイギリスに負ける
ロスチャイルドはイギリス国債で大儲け
トルストイ『戦争と平和』、クラウゼヴィッツ『戦争論』、ナポレオンを描く
頼山陽『仏郎王歌』、幕末の志士をインスパイアした
→統計を用いて国勢調査、国民を定量的に把握
→パスポート、国民を管理、ネーション・ステートをさらに拡散
グローバリゼーションへ
→フランスは財政難からルイジアナをアメリカに売却
→ナポレオンは軍事的に天才だったが財政的に素人
オランダの金融を力づくで支配
占領地からの賠償金と塩税でなんとかしようとするが十分にカネが集まらず潰される
→戦争でオランダは衰弱し投資家はイギリスに逃げる
カネの中心はオランダからイギリスへ
フランスはフランス革命までデフォルト続きで信用がなかった


4-22. イギリスの復興
…ロンドンの大疫病・ロンドン大火
→街の再建、火事にやられないように石・レンガで作られる
→木材不足、薪を燃料にする金属・ガラス産業にダメージ
冬に暖を取れない
→エネルギー革命
薪から石炭へ、圧倒的な火力、暖炉を壁に置いて煙突から煙を出す

→石炭を掘るときに湧き出る地下水が問題となる、
どうにかして排出する機械を作ろう
→産業革命
蒸気機関が生まれる、人間は機械という動力を手にいれる
キャッチミーイフユーキャン、ブリュッヘル号、イギリス経験論の賜物
帰納法を重視

→第 1 次産業革命、イギリス、工業革命・交通革命・情報通信革命
蒸気機関・海底ケーブル
→第 2 次産業革命、アメリカ、エネルギー革命
電力、大量生産・消費・廃棄
→第 3 次産業革命、日本、工業革命
コンピューター・ロボット、アナログからデジタルへ
→第 4 次産業革命、アメリカ、情報通信革命
IoT、デジタルに移行した上で
→産業革命は急激な変化を連想させてしまうが実際はもっと緩やかな変化
産業的な変化より知的な変化が重要である


4-23. ボールトン・ワット商会
…事業家のボールトンがマーケティング、発明家のワットがイノベーション
→パートナーシップが多い
株式会社制度はアメリカ・ドイツ・日本で活用された


4-24. 蒸気機関、蒸気船
…交通革命、スピードアップと正確な所要時間
計画的にビジネスを推進できる
→ヒト・モノの移動が活発になる
→ウイルスの移動が活発になる、パンデミック、コレラ


4-25. 海底ケーブル敷設
…情報通信革命、世界中の植民地を繋げる、インターネットの礎
→アメリカのモールス信号、イギリスの電線を使った電気通信
マレー半島の天然ゴム
→即日通信が可能になる
→商品市場の形成、植民地での事業への投資が可能になる、経済情報誌


4-26. イギリス国際分業、加工貿易
…商業革命 、貿易量の急増・取引商品の多様化
→金本位制が生まれる
重商主義、基軸通貨ポンド、農作物はコモディティ
ニュートンは金を安く見積もった
銀貨が貯められて金貨が流通するようになった

→帝国主義、スペイン・ポルトガルの植民地を軍事力で横取り
ネーションの対立を煽って分裂させイギリスへの反発心を軽減
広大な植民地を支配
インド・ミャンマー・スリランカ・中国、今でも内戦が起きている
シンガポール建国 、中国・インドから大量の移民が世界へ、華僑
→インドからワタを買いイギリスで加工して綿織物をインドなどに売る
→儲けで清からチャを買う、清では綿織物が売れずイギリスから銀が流出
→三角貿易、インドから清へアヘンを流す、
イギリスはインドから銀を回収できる
→林則徐がアヘン貿易を取り締まる、清の人々と財政を守る
→アヘン戦争、南京条約
→太平天国の乱、清の混乱、イギリスなどの軍事介入、上海の半植民地化、香港割譲


4-27. イギリスでの鉄道建設ラッシュ
…リバプールとマンチェスターの地元有力者の出資
革新的なリバプールは多く出資して儲ける、港町はおしゃれ、未知への投資に積極的
保守的なマンチェスターは出資を渋って儲からない、投資するくらいなら工場に内部留保したい
→リバプール・マンチェスター鉄道が開通
世界で初めて鉄道が走る日に世界で初めて鉄道の死亡事故が起きる
→軍事用に使える、民間の鉄道会社でやろう
→株式会社の自由な設立が認められなかった
サウスシーバブルの暴落の影響、運河会社の妨害
数少ない売買可能な株式でモテモテだったのに
→固定資産が生まれる
土地・トンネル・橋・レール・車両・駅などに多額の資金が必要、
予算案を作って巨大な初期投資を調達

→イギリス・アメリカで株式会社が有限責任になった、
株式会社の設立は登記だけで済むようになった
→固定資産が多い株式会社の資金調達・運用のノウハウは財務会計に影響を与える
遠くの列車・駅の運行ダイヤを管理するノウハウは管理会計に影響を与える
→商品を持たず運賃収入しかないのに借入に頼りすぎるのは危険では?
→株式での資金調達を頑張らなければ
→リバプールの商人の儲けの噂を聞きつけた人が買った
→地域貢献ではなく株式で儲けたい株主が増える
→新しいルールを作ろう
→減価償却が生まれる
固定資産を数年に渡って費用計上しよう
いつ株主になっても配当に不公平がない

→財務会計・利益計算が生まれる
儲けの計算に時間が加わる、現金主義会計から発生主義会計へ
儲けは 収入-支出=収支 ではなく、収入-費用=利益 という形で計算

→会計は自分のためではなく他人のために行われるようになる
→引当金・前払費用・未収収益などが生まれる
儲けとは金庫の金が増えることから紙の上の数字が増えることに変わる

→標準サイズのレールにより様々な線路をつなぐことができるようになる
→M&A が生まれる
鉄道会社もつなぐことができるようになる、倒産しそうな会社など

→ジョージ・ハドソン、鉄道会社の合併
社長になるとの噂だけで株価が上がる、高配当は出資金詐欺によるもの
新規路線で金を集めて既存路線への配当に充てる
→黒字倒産も起こり始める、株主は心配
→会計士が生まれる
破産処理が主な仕事


4-28. ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー
【雨、蒸気、スピード - グレートウェスタン鉄道】
・細かい線描を省き思い切った色彩を用いて蒸気機関車の力強さを描く
・見えるはずのない赤い炎が描かれる
…写真の登場、正確で細かい描写は写真の方が早くて安い
→写真で表現できない絵とは?絵を描く意味とは?


19-20世紀アメリカ

…監査・管理会計の発明、エネルギー革命
→大量消費社会の始まり

4-29. ジャガイモ飢饉
…アイルランド人の食糧不足、食糧生産が人口増加に追いつかない
失業や貧困、荒れ果てた地に追い出されたカトリックの頼みの綱はジャガイモだけだった
→アメリカを目指そう、コレラ・赤痢・天然痘との戦い、
→アメリカに移民が集中、アイルランド人排斥運動が起こる
→産業革命で増えたカネもアメリカを目指した
広大な土地を持つアメリカで鉄道をやろう
→投資先の財務情報が手に入らない
→監査が生まれる
破産しないように健康状態をチェック
破産処理だけでなく明るい仕事も求めていた会計士が新しく仕事を始める


4-30. イギリスの鉄道は直線
土地代・人件費が高く山を工事でぶち抜いた方が安い
→アメリカの鉄道は曲線
土地代・人件費が安く山を裂けてもいい、移民労働者を使う
→線路は続くよどこまでも、ハンマーソング、労働歌
苦しさを紛らわせつつリズムを取ることで事故を防ぐ
→アメリカの鉄道は路線が長くエリアが広い、複雑な管理が必要
→管区を設定、路線・エリアを区切り責任者を置く
→ゴールドラッシュ、オイルラッシュ、最初に駆けつけた者は儲からない
→ジョン・ロックフェラー、石油は掘られすぎているから精製事業から始める
→水平的統合が生まれる
ライバルを M&A、販売価格をコントロールする
→垂直的統合が生まれる
販売会社を M&A、コストをコントロールする、規模の経済
→持ち株会社が生まれる
業務を行わずグループ各社の株式を保有するだけ、トラスト禁止法

→連結決算が生まれる
内部で管理するだけでなく外部へ発信するため
→経営が目指すのは規模へ

→アメリカでの鉄道建設ラッシュ、車両の大型化、長旅に耐える車両空間・レストラン
→輸送だけでなく様々なビジネスを牽引する、アメリカで証券取引所が発展
→アメリカはみなスタートラインが同じ、同じような人々が同じような生活をする、職人もいない
→大量生産をする製造業が増える、分業の導入と標準化、タスクの設定
→管理会計・原価計算が生まれる
フレデリック・テイラー、大量生産する中で減価償却費を製品1個あたりまで落とし込まなければならない

→セグメント化、製品別に販売を分ける
→コストの割り振りが難しい
→製品別ではなく事業別に販売を分ける、選択と集中
→各事業でどれだけ利益を出せばいいのか?
→ROA が生まれる
ピエール・デュポン、投資に対してどれだけ利益があるか、利益率と回転率
→事業ごとの資産・利益を計算するのは難しい
→管理会計が使えるじゃん、ジャズやロックと同じ
→事業部制組織が生まれる、分権化できた、セグメント別業績評価、計画+分類+評価
❶経営者は株主からカネ調達
経営者は株主に対し効率よく利益を出す責任を負う、ROE
❷経営者はカネを各事業へ分ける
事業部長は経営者に対し効率よく利益を出す責任を負う、ROI
→投資の考え方が加わらないと不景気時に低価格競争を強いられる
→急成長した企業は価格競争を繰り広げて財務体質を悪化させ倒産していく
→経営分析が生まれる
比率分析、流動性比率に関心が集まる

→アメリカ南部ではワタをイギリスに売ろうとしていた、黒人奴隷を使って栽培
→南北戦争、リンカーン、奴隷解放宣言、イギリスの帝国主義の否定、
アメリカの経済基盤が農業から工業になる、債券中心から株式中心へ
→エネルギー革命、石炭から石油へ、アメリカは世界一の産油国だった
→エネルギー革命、電気が生まれる、トーマス・アルバ・エジソン、GE の設立

→ジェラード・スウォープ、GE の新しい社長、家電製品を売る、
広告費をたくさん使って認知度を高めて価格をできるだけ安くしてサブスクリプションで売る
→個人が家電製品を使うようになる
→大量消費社会の始まり、借金を恐れない
→株式を借金で買うようになる


4-31. プラントハンター
…ヨーロッパにない植物を求めてアジア・アフリカを駆け巡る
→有用植物・薬用植物・希少植物は知的財産となる
→キニーネ、マラリアの特効薬、アジア・アフリカの熱帯地域を植民地化


4-32. インド大反乱
…シパーヒーという傭兵の反乱、東インド会社の統治
税でインド製品を買いヨーロッパで売る
→ムガル帝国は滅亡、イギリスの統治に切り替える、東インド会社は解散
→インド省、2 億をこえる人口規模の植民地を統治するのは難しい
→間接統治、海岸に近い大都市を拠点としできるだけ内陸には深入りしない
分割統治、民族・宗教で分断しお互いが牽制し合うよう仕向ける
反抗勢力を作らない
→多言語・多宗教のインドは英語が共通語となったおかげでエリートが世界で活躍できる


4-33. 日本に黒船来航 、ペリー
幕府は海外情報の綿密な分析をもとに開国を決断
アメリカは石油を補給したい、アメリカもイギリスも清を狙っていた、捕鯨
→アヘン戦争の知らせ、ついに来たか
→尊皇攘夷、強力な統一政権を作ろう
→戊辰戦争、世界的に稀
外国への危機感を背景に武士が自ら封建制に終止符を打った革命
→倒幕軍にはイギリスがつき、幕府軍にはフランスがついた、イギリス vs フランスの戦争の面
廃仏毀釈、仏教を弾圧、宗教戦争の面
日本人は内戦を好まないため短期間で終息
→明治維新、開国、生糸の輸出でカネを賄う、産業革命後の最先端技術を日本に導入
日本の近代化内務省はフランス・ドイツ、
学校はフランス、教育はドイツ、警察・法律はドイツ、医学はドイツ、
軍事はイギリス・ドイツ、鉄道・土木はイギリス
ビジネス関連はイギリス・アメリカ
→新貨条例、金本位のはずが実際は銀本位だった、兌換の対象が銀貨
→自力で鉄道建設、新橋から横浜、イギリスから資金調達
最初の有価証券はイギリスが発行した公債、法も通貨制度もなかったため
→日清戦争、賠償金を元に金本位制を導入
戦争費用のための国債を発行するのに必要だった、
銀の金に対する価値が銀本位制によって低下していたため為替レートは固定された
→日英同盟、イギリスは日本を通じてロシアを牽制、インド植民地の脅威
→日本は世界最先端の無線通信を使うことができた、武器が日本に流入
→日露戦争、金子堅太郎の国家宣伝活動、高橋是清の戦争費用調達
→産業以降初めての機械化戦争、認識が甘くて戦争費用を過小評価していた
→日英同盟を手掛かりにイギリスが国債を発行してくれると思ったが期待はずれ
→日本の国債はアメリカが発行してくれそう、ロシアの国債は内乱で誰も相手にしない
→世界初の大規模な国債協調資金調達
イギリス・アメリカ・フランス・ドイツ
→日露戦争の日本の勝利はインド・エジプトに自信・勇気を与える
→賠償金が得れなかったため財政が圧迫される
→たまたま第一次世界大戦の特需があって日本は返済できた
ロシアはデフォルト
→日露戦争当時の主要銘柄はほぼ鉄道株
買収を恐れた軍部の要望から鉄道会社が国有化される
→日露戦争後に起業ブームがあったものの株式へのカネは預金に流れる
→東洋経済新報社が独自の株価指数を作る


4-34. 日本の第1次世界大戦
…金本位制を停止、日本は巻き込まれなかったため輸出が伸びてさらに金を手に入れる
→世界恐慌の被害は小さい、日本は株式ブームに乗り切れていなかった
→共産主義が広まる、昭和恐慌、昭和維新、関東大震災
金本位制復帰が遅れる
→無理やり金本位制を復帰、先進国としてのプライドと清算主義
ゾンビ企業は淘汰されるべき
世界恐慌の影響で投機家から見れば日本の金は割安
幕末以来の大量の金放出
→高橋是清、金本位制を離脱、急激な円安


4-35. ようやくドイツが統一される、ビスマルク
→帝国主義を推進しアメリカと共に工業生産をリード
→オスマン帝国と交渉しバグダッドとコンスタンチノープル間の鉄道の敷設権を獲得
貴金属と石油中心に展開しようとする、オーストリアと提携すればさらに拡大しそう
→第1次世界大戦、イギリス・フランス・ロシアが提携してドイツを潰しにかかる
第2次グローバリゼーションのシステミックリスクが顕在化、一部のバグがシステム全体に波及
→テクノロジーが前面に出た戦争、大量虐殺、戦車・マシンガン・潜水艦
マッカーサー、マシンガンで撃たれて九死に一生を得る、毒ガスで部下が全員死亡する
→富の平準化が実現、貴族階級も消える
→大衆化に向けたイノベーション、ファッション革命 、ココ・シャネル
→ナショナリズム、民族自決、ネーション・ステートが生まれる、少数民族の虐殺
→ソ連建国、ロシア革命、人口国家という実験、共産主義化、後発資本主義国を経済発展させる
多民族国家、ウクライナのユダヤ人、ジョージア人
→レーニン、働かざる者食うべからず、ノルマ、日本に定着、労働環境を劣悪にする


4-36. アルメニア人虐殺
…オスマン帝国で発生、アルメニア人はロシアに内通しているとされた、キリスト教
→サイクス・ピコ協定、イギリス・フランス・ロシアでオスマン帝国分割、物資を調達し経済発展
オスマン帝国にはムスリムが多かった、ISIS はこれを諸悪の根源とする
→トルコ共和国建国、ムスタファ・ケマル、セーヴル条約、ローザンヌ条約、屈辱を晴らす
カリフ制のイスラム国家を政教分離の近代国家として再生、明治維新を見習う
→イラク建国、イギリスによる、アラブ人のシーア派とスンナ派の対立、クルド人問題
クルド人はトルコ・イラン・イラクにまたがり自分達の国家を持たない


4-37. イギリス・フランスはアメリカで戦争費用を調達
カネの中心はイギリスからアメリカへ
アメリカは債務国から債権国へ

→自由公債も発行、人々から資金調達、チャップリンの映画は自由公債のプロモーション、
愛国心に訴える、証券保有の大衆化が進む
→チャーチルによる金本位制、海外債務とポンドを大切にした、金利を下げた
→バブルが形成される、失業者は多いのに株価だけ高い、長期投資の幻、
自由公債を買った人々は抵抗なく株式を買う、過信とレバレッジ
→チャップリンの映画は失業者が主人公
失業者が多いのに株式を信じれるか?
君はアメリカを空売りするのか?


4-38. ドイツでのハイパーインフレ
…短期国債を中央銀行に引き受けさせて後から長期国債を発行して返済していく予定
途中から長期国債が不人気で売れなくなり短期国債の引き受けだけが増えて紙幣を際限なく印刷
→中産階級は貧窮、知的労働者より肉体労働者の賃金が高い、マルク安から外国人観光客を呼ぶ
→インフレが収まると失業率・倒産件数が増える、インフレがドラッグのようになる
→ベルサイユ条約、高すぎる賠償金、フランスの復讐心が強かった
マルクが安すぎて払えない
輸出を増やして外貨を調達する必要があったがその力はなかった
マルクを売って外貨を調達、さらにマルク安が進む
→マルクの購買力は第一次世界大戦前の 1 兆分の 1
→トランスファー保護規定、マルクで負債を払っても、アメリカから投資資金が集まる
アメリカは株式バブル、勝ち逃げ、通貨量を増やさない、通貨安定のルールを破る
金保有量が増加→通貨が増加→インフレとなり輸出も割高→国際競争力が落ちる
金本位制では金保有量が少ない国は通貨の流通に支障をきたす、貿易もできない
→トランスファー保護規定廃止
→世界恐慌、ブラックサーズデー、アメリカの株式バブルが崩壊
職業を失い人間としての尊厳も失う、アスピリンが爆売れ
→経営が目指すのは規模から効率へ

→限界利益が生まれる
売上に比例する利益、コストを変動費・固定費にわける

→ジョン・メイナード・ケインズ、有効需要を元にしたマクロ経済学、
子供は腹を空かせて泣いているのに倉庫の中には食べ物が余っている
→ジョセフ・パトリック・ケネディ、経営分析と信用評価を学びインサイダー取引で大儲け、プール、シンジケートを作って会員に株式を買わせて株価を釣り上げ一般人が買ったところで売る、まさかの SEC の初代長官
→グラス・スティーガル法、銀行業と証券業の分離、JP モルガン銀行、モルガン・スタンレー証券
→証券取引法、SEC、コーポレートガバナンス、所有と経営の分離
→会計基準・ディスクロージャーが生まれる
投資家を保護する、新規の見込み客でも安心して入れるマーケットを作る
→内部統制が生まれる
きちんとルールにしたがって決算しているか監査する
人間のいるところにミス・不正は必ず起こる

→アメリカの投資が引き揚がる、ドイツは瀕死
→共産主義が広まる、反資本主義、ルーズヴェルト大統領、労働基準法・最低賃金
→ヒトラーによる国家社会主義体制、ナチス、ブロック経済、フランスへの報復
→賠償金支払うから植民地と国土を返して欲しい、ドイツ語圏併合、侵攻
→ミュンヘン会議、イギリス・フランスは戦争を回避したかった、
むしろヒトラーが侵略するきっかけとなった
→ポーランド領土問題、ヒトラーはいけるだろうでポーランド侵攻
→第2次世界大戦、ポーランドと提携していたイギリス・フランスが宣戦布告


4-39. ジャン=フランソワ・ミレー
【晩鐘】
・農民のささやかな日常と幸せ、今までの宗教画にはない
・教会からなる晩鐘に祈りを捧げる農夫婦、景色は明るいものの足元の影は暗い


4-40. ルイ・アームストロング
【この素晴らしき世界】
・ジャズの偉大なるアーティスト、音楽を通じて世界中に愛と平和を伝えた
・電気の普及により蓄音機で音源を残せた


4-41. エルビス・プレスリー
【ラブ・ミー・テンダー】
・電気の普及によりテレビでヒーローになれた
・奴隷から解放された黒人・貧乏な白人は綿花摘みを行う
→歌うことで苦しさを紛らわせる
→ブルース、ジャズ、アドリブ重視、型さえ守ればあとは自由
→ロックンロール、黒人と白人の壁なんていらねえ


5. 現代 27項目

20世紀アメリカ

…ファイナンスの発明、情報通信革命
→パックスアメリカーナ、植民地のない覇権
アメリカが主導してきた政治経済
→自由主義・資本主義という価値観に基づく同盟関係を軸にした
→第2次世界大戦の勝利で始まった、イギリスから覇権を奪うため参加機会を待った
→合理主義信仰、ランドコーポレーション、シンクタンクの原型、ゲーム理論


5-1. 第2次世界大戦
…ユダヤ人虐殺 、毒ガス、空中窒素固定法、化学肥料の量産のため、食糧問題解決
→欧州新経済秩序、ドイツは金本位制を離れようとした、アメリカは金本位制がいいから参戦
戦争の隣国は女性の労働参加率が上昇し賃金も上昇、稼いだカネの使い道はなく貯蓄・国債へ
→日本 vs イギリス、貿易競争、日本はインドネシア市場を追い出され中国へ、インドも独立したい
→日本 vs アメリカ、資源競争、中国は植民地化されていない貴重な地域、最後の獲物
→アメリカのドル封鎖、日本は金を持っていてもドルが手に入らないため輸入できない
→太平洋戦争、株価は底を打って終戦へ向けて上昇、
株価が将来を織り込むのであれば日本がアメリカの株式市場に影響を与えたのは4ヶ月のみ
ミッドウェー海戦の前に既に枢軸国側の敗戦を織り込んでいた?
→ポツダム宣言、ドイツ・日本は敗北、ソ連などの共産主義国は多くのものを得る
→すぐには株式には積極的になれなかった、ソ連への不安・労働運動の盛り上がり
→イギリスは戦勝国だが財政破綻、アメリカに冷たい対応をされる、植民地はいらない


5-2. 鉄道から乗り物が発達
→自動車
→飛行機
→工業化が進む
→鉄道の運営には通信技術が必要、事故を起こさないように
→電信、モールス信号
→無線通信、電磁波
→ネットワークでコンピュータを繋いで情報を細かくパケット化して流し到着先で再構築
→情報化が進む


5-3. 情報通信革命
コンピュータが生まれる、アラン・チューリング
アルゴリズムという考えを作った
どんな計算でもアルゴリズムさえ書ければ解くことができる
計算可能性という難しい議論をマシンの動きというイメージしやすいものに置き換えた

→ドイツの暗号機エニグマの解読、意味のある情報を抽出するのではなく、
可能性のない組み合わせを最短で省く
→知能とは、会話している相手が人かマシンか分からなければそのマシンは人工知能だろう
→ロバート・ワトソン・ワット、無線通信・レーダーの開発、情報戦で優位に立った、雷雲の位置特定を電磁波で行う
→無線を使う・送信と受信・ノイズ除去・状態を可視化などコンピュータに馴染む要素がたくさん


5-4. 日本の第2次世界大戦
…日本には資源がないので原油・鉄鉱石・機械の輸入が必要
輸入には金と交換したドルが必要、さすがにアメリカと戦争はできない
→二・二六事件、高橋是清が暗殺される、軍部は戦争費用を拡大
→ドイツの影響を受けて日本は中国・インドネシアの原油・鉄鉱石を手に入れようとする
→イギリスとの貿易競争、日本はインドネシア市場を追い出され中国へ
→日中戦争、盧溝橋事件
→アメリカのドル封鎖、日本は金を持っていてもドルが手に入らないため輸入できない
→ABCD 包囲網、石油資源を持たない日本を追い込み日本が戦争を仕掛けるように仕向けたのでは
→東亜新秩序、日本は中国・インドネシアの原油・鉄鉱石を手に入れざるを得なくなる
日本・満州・中華民国で力合わせます、日本が権益を独り占めしようとする
日本はイギリス・アメリカの中国への支援を横取りしようとする
→太平洋戦争、野村の投資信託の募集が始まる、日本の株価だけが上昇
→ポツダム宣言


5-5. アメリカの戦後
…GATT、自由貿易を目指す、世界恐慌でのブロック経済の反省・第2次世界大戦での疲弊
→プレトンウッズ協定、為替の安定化を図る、ドル本位制、金と交換できるのはドルだけ
他の通貨はドルとの交換比率を固定して間接的に金本位制を導入、IMF が設立
→アメリカの企業は世界に展開、行き場のない貯蓄・国債のカネが株式に向かう、配当革命、株式と債券のリターンが逆転する
→リターンにも注目しよう、会計はコストに注目してきた
→ファンドが生まれる
儲かると判断すればあらゆる資産の投資に参入、不動産・資源・絵画

→出資者の中心が見知らぬ株主からファンドに変わる
→ファイナンス・企業価値・キャッシュフロー計算書が生まれる
会社の将来のキャッシュフローを見積もって現在価値に割引くことで会社の価値を明らかにする

→経営が目指すのは効率から価値へ
→株式の予想がしたい、マーケットポートフォリオが一番いいと主張するも受け入れられず
→金融工学・投資理論が生まれる
MM 理論・CAPM・ランダムウォーク
裁判の時のためにアカデミックな根拠が必要

→冷戦勃発、資本主義のアメリカ vs 共産主義のソ連
→日本はアメリカ側に組み込まれ高度経済成長を成し遂げる、市場は中国から東南アジアへ


5-6. 中華人民共和国建国
…アメリカの最大の誤算、資本主義者はイギリス統治下の香港に逃げた、香港が経済の中心
→アメリカの覇権に挑戦しているように見える、ドイツを思い起こさせる
→日本はイギリスと同じポジション、急成長した勢力を意識しすぎて衰退を早める


5-7. イスラエル建国
…オーストリア、多民族国家での反ユダヤ主義
→ユダヤ人はロシアで迫害を受ける、ユダヤ人投資銀行家は日露戦争で日本を支援
→ユダヤ人はアメリカへ移民する、国家を持つべき、昔ながらのユダヤ人と一緒にされたくない
→シオニズム、ユダヤ人はパレスチナに帰ろう、パレスチナにはアラブ人がいる、パレスチナ問題
→第1次中東戦争、ユダヤ教 vs イスラム教、ユダヤ人 vs アラブ人
イスラエル vs エジプト、ヨルダン、シリア、イラク
→イスラエルが勝利、ユダヤ人の生存拠点が確保された、パレスチナアラブ人難民の発生


5-8. スエズ動乱
…エジプトがスエズ運河の国有化を宣言
→第2次中東戦争、ユダヤ教 vs イスラム教、ユダヤ人 vs アラブ人
イスラエル vs エジプト
権益を持つイギリス・フランスがイスラエルをけしかけて勃発
→アメリカが介入、国際世論は非難、エジプトのスエズ運河国有化が認められる
→イギリス・フランスの植民地主義が終わりに向かう


5-9. アジア・アフリカ会議
…反植民地主義を唱えてアジア・アフリカで連帯を図る、第三世界


5-10. キューバ革命
…チェ・ゲバラなどによる、アメリカは制圧しようとしたが失敗
→キューバ危機、キューバに核ミサイルを配備する予定だったのにどうするの


5-11. 9月30日事件
…反共産主義の大量虐殺、インドネシア、資本主義圏、デヴィ夫人
→ドミノ理論、東南アジアの 1 国が共産主義になると周辺国がドミノの如く共産主義になっていく


5-12. ティラン海峡封鎖宣言
…エジプトがティラン海峡の封鎖を宣言、イスラエルに圧力をかける
→第3次中東戦争、ユダヤ教 vs イスラム教、ユダヤ人 vs アラブ人
イスラエル vs エジプト、ヨルダン、シリア、イラク 
→シナイ半島をイスラエルが独占、スエズ運河は閉鎖
→第4次中東戦争、ユダヤ教 vs イスラム教、ユダヤ人 vs アラブ人
イスラエル vs エジプト、ヨルダン、シリア、イラク 
エジプトが仕返ししようとして勃発
→キャンプデービッド合意、アメリカの仲介
→エジプトとイスラエルの同盟関係により中東は安定する


5-13. 投資は国を跨いで行われる
…ヨーロッパ・アジアが復興、アメリカの輸出力は大きく鈍り貿易赤字が拡大
→アメリカが金を流出させるとドルの信用が無くなりさらに金が流出するという悪循環
→ニクソンショック、金とドルの兌換を停止、世界の通過体制が崩壊
ドルの暴落、シカゴに通貨先物市場が設立、デリバティブの発達を促す
→国際会計基準が生まれる
ベンツはドイツで黒字なのにアメリカで赤字
投資家は何を信じればいいのか分からなかった

→資産評価が変わった、原価主義から時価主義へ
資産の裏付けのない利益は嫌われる

→製造業では利益が重要で原価主義の損益計算書を重視
金融業では時価主義のバランスシートを重視
→ベトナム戦争終結、アメリカがベトナムに負ける、植民地主義がほぼ終わったことを意味する、戦争費用増加によるインフレ
治安が悪化・ドラッグが蔓延・モノの品質が低下
→石油ショック、石油価格が高くなる、OPEC はドル安によって収入が減った、オイルマネーが市場で回り始める
→スタグフレーション、輸入物価が上昇しインフレはさらに悪化、フィリップス曲線が機能しない


5-14. イラン革命
…イスラム共和国の成立、アメリカと対立、サウジアラビアと対立
→アメリカはイラクのフセイン政権を支援、イラン・イラク戦争
→9.11、アメリカはイスラム過激派を支援していたが刃が自分に向けられることになる


5-15. アフガニスタン侵攻
…ソ連はアフガニスタンを狙う、アジアだけでなく西ヨーロッパに影響する、東洋と西洋の境界線
→ロシア人口が減少、ムスリム人口が増加、無神論者がイスラム教の国を侵略、ムスリムへの衝撃
→9.11


5-16. サッチャー革命、イギリス
…新自由主義、規制撤廃により自由競争を推進
→レーガノミクス、レーガン大統領、アメリカでも同じような自由主義政策をとる
→ファンドが増える、利回りにこだわる、具体的な数値を求める
→EBITDA が生まれる
利息・税金・減価償却費・償却費の控除前利益
業界・地域に関係なくキャッシュを生み出す能力を評価できる
→LBO が生まれる
M&A が増える、EBITDA がキャッシュに近い利益
PE、割安な会社を将来の収入ごと買って保有
売却・株式公開・M&A で収益化

→資産とは何かを考える、リースで借りた設備は資産なのか?
優秀な人材は資産なのか?ノウハウやネットワークは資産なのか?
→のれん・減損会計が生まれる
隠れた資産があれば高額の現金で少ない資産を買うことになる、
プレミアムの上乗せ、将来 CF が見積もりから著しく下落した場合は評価損を計上

→無形資産は作った人間のものではなく会社のもの
情報・サービス・権利、株主になることで手に入れることができる
→人的資産の評価が重要になる、人的資産がなくなった瞬間に会社は将来 CF を失う、数字での評価が難しい、機械と違って壊れると修理が難しい
→スタグフレーションを脱出
→双子の赤字、貿易赤字・財政赤字、高金利が問題となる
→プラザ合意、ドル安・円高の状況を作り日本の輸出超過を修正しようとする
→ブラックマンデー、アメリカの株式が暴落、株価が上がらない懸念から投資家が売る、
オプションによる売りヘッジ、オプションの流動性が低いため先物で実現
株価が守りたい水準まで下落するにつれて株価先物の売りを増やす
これが現物の売りを呼んで下落し続ける
→サーキットブレーカー、一旦取引を停止、流動性リスクを新しく認識
買いたいときに買えない・売りたいときに売れない


5-17. ソ連の財政破綻、アフガニスタン侵攻の泥沼化、軍拡競争、チェルノブイリ原発事故
共産主義の失敗、消費より製造でモノ不足、情報コントロールの失敗
→ベルリンの壁崩壊、天安門事件
→アメリカは減税をして人々の勤労意欲を刺激、軍事支出を増やしてソ連に宇宙戦争を仕掛ける
→マルタ会談、ソ連はついていけずに冷戦が終結
→ソ連解体、軍民転換、ソ連のユダヤ系の科学者が大量にイスラエル・アメリカに移住
→仮想敵はソ連から日本、半導体戦争、自動車戦争、国民をまとめるため
→きれいごとによって抑圧されてきたものが噴出、密輸・偽造品・人身売買
→マネーロンダリングで闇経済が表に出始める


5-18. 日本の戦後
…金融緊急措置令、預金しなければ手元の旧円が無価値になる
財産税を徴収して国家債務の返済に使おう
→株式ブーム、株式を売れば簡単に新円を手に入れられる
鉄道・食品・百貨店が資金調達できた、GHQ による取引所再開、ドッジ声明
→朝鮮戦争、高度経済成長期、神武・岩戸・いざなぎ、人口移動が低下、
耐久消費財が普及、自由貿易による影響で先進技術の模倣がしやすい、円安が輸出補助金のような役割を果たす、中東から安くエネルギーを輸入できた
→株式ブーム、日本の証券会社の海外進出はイギリス、アメリカでは外国証券の投資に課税される
→大企業の破綻と証券会社の破綻、株式から人々が離れる
→ニクソンショック、円安の優位性を失う
→石油ショック、中東からの輸入物価が高くなる、OPEC はドル安によって収入が減った
→プラザ合意、ドル安・円高の状況を作り日本の輸出超過を修正
→日本企業の価格競争力は損なわれるはずだった、大胆なコスト削減により価格競争力を維持
→日本銀行は低金利政策とカネのばらまき、余ったカネが株式・不動産へ、
→バブル発生、インフレ無きバブル、転換社債の発行
株式部分は上昇し続けたため価格が高くなる・債券部分は低金利で発行できる
転換社債をイギリスにてドル建てで発行し為替スワップを使って円と交換
金利負担がマイナスになるため企業はコストをかけずにカネを調達できた
→サウスシーバブルと同じ、土地を担保に銀行で大胆な信用創造がされる
→銀行は株式含み益を純資産に算入できるようにした、銀行の信用創造を株式と連動させる、
株式が上昇すれば銀行の信用創造は拡大、株式が下落すれば銀行の信用創造が収縮
→バブル崩壊、デフレスパイラルの始まり


21世紀全世界

…アングロサクソンが主導してきた政治経済はどうなるのか?

5-19. アングロサクソンが主導してきた政治経済
…イギリスの立憲君主制・アメリカの連邦共和制
→第 3 次グローバリゼーション、自由主義の徹底、移民による文化多元性が国力を支えた
→行き過ぎ、エレファントカーブ、経済格差が極端なまでに拡大、国民の不満・不安が増大
They(グローバリゼーションで荒稼ぎするスーツのエリート)
Us(移民に仕事を奪われ人間の尊厳も奪われた労働者階級)
→イギリスの EU 離脱、トランプ大統領、大転換期の始まりか?


5-20. 覇権国なし
…かつての覇権国であるイギリス・アメリカは衰退した、多極化の時代、中国の台頭
→2国がリードすることには変わりはない、新興国にリードする力があるとは考えにくい
→グローバリゼーションからネーション・ステートへの回帰、1930 年代へ
→自由貿易から保護貿易、全体主義、難民問題、移民排斥
→同じように回帰するわけではない、グローバリゼーションの慣性が働く
→ソフトパワー、インターネットによってパワーアップされた個人、経済制裁、基軸通貨


5-21. 9.11 同時多発テロ事件
…イスラム過激派によるテロ、全世界のムスリムを解放せよ、サウジアラビアでの駐留
→仮想敵は日本からイスラム過激派、冷戦で生まれた危険因子
→アルカイダが力を失っても ISIS が台頭


5-22. アメリカの経常収支は赤字、原油価格高騰で赤字が急速に増大
→ヨーロッパと中国からの資金で補う、低所得者層というフロンティア
→サブプライムローン、返済能力が低い人にも住宅を売った、住宅価格は上昇し続けるという神話
→不動産証券が値下がりしたのをきっかけに住宅バブルは崩壊
→アメリカのショックがヨーロッパに飛び火
→ドットコムバブルのピークからすでに始まっていたのでは?
→ブラックスワン理論、両端だけが正規分布に比べて高い
→行動経済学が生まれる
人間が不合理になる瞬間がある
本質的価値に比べて過大評価・過小評価される

→低金利によるカネ余りが世界的に続いている
→次のカネの行き場を探す
中国・インド・東南アジア・中東・南米・アフリカ・ロシア


5-23. EU
…国家を超えた国家的組織、冷戦時のヨーロッパの生き残り戦略、イギリスも疲弊していた
→基軸通貨ユーロ、経済的に統合されるが政治的には統合されず迷走、イギリスは反対
→イギリスの移民問題、金融危機時にヨーロッパ中から移民が流れ込む
→イギリスの EU 離脱、ブレグジット開始、ポンドを採用しているから離脱しやすい
→ドイツを制御できる国が存在しなくなるが離脱ドミノは起きにくいか?
→イギリスは島国で元々大陸と距離を置いてきた、本能的、カトリック離れ
→スコットランド独立運動も起こり始める、イギリスが崩壊するのか?
→離脱・内戦・解体のセット、南北戦争


5-24. ユニオンジャック
…イングランド(聖ジョージ旗)+スコットランド(聖アンドリュー旗)
→+アイルランド(聖パトリック旗)


5-25. アメリカファースト
…権力をエスタブリッシュメントから国民へ戻す、外国を支援しすぎて貧しくなったので
→今までに富が平準化した時代は 1930〜1970 年代のみ、大恐慌の後、
→ルーズヴェルト大統領、第二次世界大戦、ニューディール政策
→ベトナム戦争、ニクソンショック、石油ショック、世界経済は低成長、ミドルクラス崩壊
→レーガン大統領、新自由主義、自由主義の徹底、株主中心主義、貧しい人間から搾り取る


5-26. 今の世界の状況はフランス革命前のフランスに似ている
…格差拡大、タックスヘイブン、徴税人の腐敗
→重税を課す、国民の不満が渦巻く、国内の対抗勢力や外国の侵略者によって政権が滅びる
→世界規模でのフランス革命が起こるのでは?


5-27. ビートルズ、ポール・マッカートニー、ジョン・レノン
【イェスタデイ】
・イギリスのアーティストはアメリカで売れないという常識を 14 分で打ち破る
・楽曲の権利を会社に譲渡するという契約にサインしてしまった
…会社の株式を握れば著作権を手に入れられる
→90億で権利を買い戻すチャンス、オノ・ヨーコは難色を示す
→弟分のマイケル・ジャクソンが権利を購入、イェスタデイを歌うのにお金を支払う、1ポンド


おわりに

ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
修正すべき点やご意見などあればXでお声をいただければと思います。
修正の際は、番号を指定して、フォーマットをなんとなく合わせていただけると助かります。

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