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ニュータイプの経営者が語る|eコマースが導く新時代の"好関係"

100万の開設数を誇るネットショップ作成サービス「BASE」。その創業者でありCEOを務める鶴岡裕太氏はある“理想”を胸にサービスの向上を昼夜続けている。ネットだからこそ可能な「良好な関係」の築き方とは?

──BASE創業のきっかけとこのサービスへの思いを教えてください。

きっかけは母親でした。当時50代後半で洋品店を営んでいたのですが「ネットショップを作りたい」と話していたんです。そこでネットリテラシーのない人でもweb上で簡単に商売ができるサービスを作れないかと。
僕は大企業などの大きなチームではなく、小さな個人が強くなることで世は幸せになると信じています。マスの広告で皆が同じ物を買っていたのは過去。ネットの普及で趣味嗜好の合う人との出逢いは格段に容易になった。そんななか売りたい人と買いたい人の多様性を最適化した先に、誰もが自由に生きられる未来があると考えました。

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──ネットショッピング隆盛の時代に、BASEが提供しているオリジナルの価値とは?

ネットで商売するリスクを我々が「吸い上げる」ことです。
ユーザーがBASEでショップを展開する費用は無料でリスクなし。売れた場合のみ、決済の手数料をいただくwin-winを提案しました。我々は商品が売れるためにサービスの向上を目指しますし、ユーザーと価値を等価交換しているといえます。
これは僕の考えの根底にあり、たとえばCM制作で我々がスポンサー側になった際、1億円を払っていればこちらも1億円の価値をもらっていると考えます。
ですから現場で気遣いをされると、対価の不足分をそこで補われているのではないかと不安になります(笑)。請け負う側はスポンサーに対してそういう気遣いをすることも多いと思いますが、僕はフラットな関係を好みます。

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──eコマースの発展はエンタメや広告業界にどんな影響を与えると思いますか?

たとえば広告の場合、タレントさんはCMに出演して対価を受け取ります。最悪の場合、好きでもない商品のCMに出ることもある。ですがeコマースでは自身がメディアになり、自分で売るマネタイズが可能です。
タレントさんが自分で作った物はファンも喜びますし、タレントさんが本当は好きでもない商品を宣伝してお金を得るよりは、自分が好きな物を作って売るわけですから、その価値やブランドを毀損しない。
商品のクオリティがタレントさんのブランディングにつながり、個が注目されればエンタメ業界の活性にもなるかもしれません。
eコマース、そしてBASEからどんな個が現れるのか、ぜひ注目してほしいですね。


--- 追記(2020/05/1)---

──この度の新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、ショップ開設数がさらに増加されていると伺いました。香取慎吾さん出演のテレビCMの放送も開始されましたね。

2020年5月に「BASE」を利用したショップ開設数は100万ショップを突破しました。これまでのようにネットショップを必要とされていた皆さまに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、実店舗を運営されている方、イベント・催事での物販を主力事業とされていた方、観光事業やそれに関連する事業を営まれている方など、これまでインターネットでの販売を事業上必要とされていなかった皆さまが、販路としてネットショップ開設という手段を選択してくださったことも大きく影響していると考えています。

こうした状況を受けて「BASE」は、コロナ禍でお困りのショップオーナーの支援を最優先し、機能開発や情報発信を行っておりますが、ネットショップという販路をご利用いただくことで、一人でも多くの方がお店の営業や商品の販売、ブランドを継続できるようによりサービスの認知拡大が必要だと考え、この度のCM放映を決定しました。

こうした厳しい状況の中、香取さんはご自身がプロデューサーを務める「JANTJE_ONTEMBAAR」やそのフレンドショップである「J_O CAFE」の店舗での販売が難しくなった商品を、「BASE」でネットショップを開設して販売を行っています。「BASE」がこれまで発信し続けてきた「自分が好きなものを作って売る」というメッセージを、このような状況下でも体現されている香取さんと一緒に皆様を応援したいという思いから、あらためてCM出演のオファーをさせていただきました。

2020年5月16日(土)からは、2018年制作の香取さん出演のテレビCMの放送を開始しています。


目下全てのチャレンジャーにとって極めて困難な日々が続いています。僕たちBASEはこのような世の中で、出店者さま、そして全てのチャレンジャーを適切にサポートできるようにスピード感をもって日々サービスの改善に取り組んでいます。そんな中で、常に新たなチャレンジをされてきて、数え切れないほどの幸せを世の中に提供されてきた香取さんと再びご一緒できることを心から嬉しく思っています。
また、新しいクリエイティブを期待してくださっている方が多いことは重々承知しているのですが、昨今の状況を鑑みて、今回は出演者さんやスタッフの皆さんの安全と、1日でも早くお困りの方にネットショップ作成の気軽さをお伝えするということを優先させていただくため、このタイミングでは以前のクリエイティブを放映することにいたしました。今回のCMを通してネットショップ作成サービス「BASE」が1人でも多くの方のパートナーになれたら幸いです。


■PROFILE■
BASE株式会社 代表取締役CEO
鶴岡 裕太(つるおか ゆうた)

1989年生まれ。2012年に22歳でBASE株式会社を設立。「Payment to the People, Power to the People.」を企業ミッションとして、決済の簡易化を主軸にした国内最大級のEコマースプラットフォーム「BASE」等を運営。2018年、Forbes JAPANの日本の起業家3位に選出。2020年10月に東証マザーズに上場。


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<発行日:2019/08/01>
<更新日:2020/05/19>
*本記事は、FIREBUGが発行するメールメディア「JEN」で配信された記事を転載したものです。

Writer:衣輪晋一
Photographer:海老根





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