元テレ東人気プロデューサーが語る | 支持されるコンテンツの絶対条件
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元テレ東人気プロデューサーが語る | 支持されるコンテンツの絶対条件

「ゴッドタン」など、自ら立ち上げた企画で数々の人気番組を生み出してきたプロデューサーの佐久間宣行さん。
テレビ東京を退社し、フリーとなった今、その動向に大きな注目が集まっている。テレビ、ラジオとマルチに活躍する佐久間さんが考える、これからのコンテンツづくりに不可欠な要素について話を聞いた。

──テレビ東京を退職した今の心境はいかがですか?

テレビ東京プロデューサーに代わる肩書きとして、ひとまずはテレビプロデューサー/テレビディレクターと名乗っておこうと思っていますが、テレ東の感覚が全然抜けなくて(笑)。企画を立てて、制作に向かっていく点においては今までと変わらない感覚ですが、ドラマも映画もバラエティも配信も、並列に考えていくらでも企画を出していいというのはフリーならではですよね。発表はもう少し先になりますが、実はすでに決まっている企画もあります。

まだ具体的ではないですが、他局で仕事をする可能性もあるとは思います。TBSの藤井(健太郎)さん、テレビ朝日の加地(倫三)さん、日本テレビの橋本(和明)さん、フジテレビの木月(洋介)さんなど、他局の方々とお話する機会はこれまでにもありましたが、さすがに「今度一緒に番組作りましょうよ」とはならなかった。今はチャンスがあればやりたいなと思っています。

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──佐久間さんは20年以上にわたってテレビの最前線で活躍されています。テレビを取り巻く変化をどのように感じていますか?

一番の変化はリアルタイムで視聴する人が減ったということ。今はほとんどの人がタイムシフトで見ていますよね。その中でテレビが不便なものになっていると思うんです。番組表で探して録画予約するとか、何段階か能動的に進まないと見られない。コンテンツ自体は面白いのに、利便性の点で離脱してしまうのはもったいないですよね。すでに日本テレビがネット同時配信を試したように、各局がネット同時配信することが視聴機会を増やすための一つの解決方法だと思いますが、権利面での課題など、ハードルは数多くあります。テレビの影響力が急激に落ちることは考えにくいですが、今後どういった戦略を打ち出していくのか、その舵取りは非常に難しいところですね。

また、今はコンテンツを一方通行で発信するだけでは不十分な時代になっています。例えばラジオはすでにコンテンツありきの広告収入ではなく、コンテンツのファンをベースにしたイベント収入や視聴者と一緒にグッズを制作して収益を上げるという方向にシフトしています。テレビ局もキラーコンテンツをできるだけ制作してIPを保持していくと同時に、ファンの深さがあるIPを作って一緒に商品を開発したりビジネス展開する。そういう動きはテレビ東京のようなある種ラジオ的な局には向いていると思いますね。

──YouTubeの台頭も大きな動きの一つだと思います。

そうですね。徐々に見方は変わってきましたね。もともとは芸人の本当にやりたいこととか、テレビでは出さないキャラクターを知りたくて見ていました。今はその段階からシフトして、企画が立っているものを見ています。企画の面白さで言うと、チョコレートプラネットがダントツで抜けていますよね。あとは、さらば青春の光。森田(哲矢)くんが考える企画はレベルが高いですね。バラエティを作る人間としては、彼らに負けないようにしようとは思いますよね。

この先はもっとリッチなコンテンツが出てくるでしょうし、自分が関わるのであれば、「これってテレビのバラエティじゃないの?」と思われるくらいのクオリティで制作したいと考えています。まだ詳しくは話せないですが、いくつかYouTubeで動いている企画もありますし、いずれは自分のYouTubeチャンネルも持ちたいなとは思っています。

──今後、プロデューサーとしてチャレンジしたいことを教えてください。

視聴率だけでなく、配信、番組から派生したイベントなども含めた総合評価で喜んでもらえるというのが僕の制作スタイルの強みです。その良さを生かすためには、地上波を軸にしながら配信でも勝負することが重要で、そこで大事なのはファンの深さと番組のブランド力です。これからもその2点を意識して制作していくことは変わらないですね。

テレビよりもさらにローバジェットで派手なストーリーが展開できるラジオドラマなど、音声コンテンツにも魅力を感じているので、ラジオのプロデューサーにも興味があります。
この4月で「オールナイトニッポン0(ZERO)」をやらせてもらって3年目になりますが、僕にとってラジオの存在は本当に大きくて。

数あるコンテンツの中から選んでもらう際に必要なのは、作り手の想いとそこにあるストーリーです。企画が立っていて1万本に1本のキラーコンテンツなら別ですが、そればかりを生み出せるわけではない。それ以外のコンテンツが負け組なのかというと、そんなこともない。やっぱり、作り手の想いやストーリーが伝わることによって、手に取っていただける人の数も変わる。その「伝える場」が僕にとってはラジオなんです。
これからは、テレビ、配信、YouTube、ラジオなど、枠にとらわれずコンテンツを制作していくので、期待してください。


■PROFILE■
佐久間宣行(さくま のぶゆき)
1975年福島県生まれ。1999年テレビ東京入社。
「ゴッドタン」「あちこちオードリー〜春日の店あいてますよ?〜」「青春高校3年C組」といった人気バラエティ番組のほか、ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」(以上、全てテレビ東京)などを手がける。
ニッポン放送でパーソナリティを務める「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」がこの4月で3年目に突入。初の番組本「普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる~佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)2019-2021~」が6月30日に発売される。
https://twitter.com/nobrock

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Writer:龍輪剛


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