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ダイアモンドが似合う男

激動の年末年始を過ぎて、また三連休。
X(Twitter)のタイムラインを追っていると、おすすめ欄のGACKTの書き込みがふと目に飛び込んできた。
「格付けは嫌いだ」という。


そういえば、4〜5年ほど前だっただろうか。

その年も、テレビ番組の『芸能人格付けチェック』を家族と一緒に観ていた。
GACKTは今年もやっぱり最強ね、などと言っていると、番組冒頭で
「ぼくが今日もし間違えたら、これを視聴者プレゼントにしようかな」
…という発言があり、5カラットのダイアモンドのピンブローチ(4000万円相当という字幕が入る)が映った。


それは「ピュア・ダイヤモンド」という名称で、GACKT自身がエグゼクティブオーガナイザー(この肩書きだけでは、なにがなんだかわからない雰囲気!)に就いている、「ラボグロウンダイヤモンド」だった。

ラボグロウン、すなわちラボ(研究室)で育った人工的なダイヤモンド、である。
 


ピュアという言葉から、純粋で混じりけのない、さらには自然なイメージを持たれやすいのではと思うが…
個人的には、ちょっとずるい、策略的なネーミングだと感じてしまう。


本当に天然ものとして生まれたダイアモンドにはごく僅かな内包物が含まれ、それが天然の証でもあり少しだけ不純な存在だ。一方のラボで生まれたダイアモンドにはそれがなく、純粋だという。
言葉のうえで間違ってはいないのだけれど…。


これまで本物や逸品をさんざん目にしてきたであろうGACKTが、今更、人工ダイアモンドのプロモーションなんかをするの?と、最初私は意外に思っていた。

天然宝石の大規模採掘は環境破壊に繋がり、ラボで生まれた宝石ならば環境に配慮されてエコ!
…なんて安易に比較されているけれど、あまりにも安易すぎる売り込みだな、と思う。同じことを指摘されているジュエリー業界の方も少なくない。
合成石を作るのにも、どれだけのエネルギーが消費されていることか。地中でもラボでも、結晶ができるには高温高圧が必要なのだから。



…と、私の頭の中だけで思考を巡らせてみたけれども。

GACKTはやっぱり芸能人で、しかもビジネスでも成功している数少ない中の一人なのだから、考えがあっての「エグゼクティブオーガナイザー」なのだろう。
すでに彼はジュエリーのプロデュースなども手がけてきたそうだし、天然でない宝石も数ある「コンテンツ」のひとつに過ぎないのかもしれない。

もしかすると、天然だろうと人工だろうとダイアモンドよりも身につけたその人そのものを輝かせる、そんな意味合いをもたせたのかな?とも思う。


ただの一般人である私がこんな文章を書いて、決してすべてに批判的なわけではない。
GACKTのような、何かを極めて自分のスタイルを貫いている男の人がジュエリーを身につけているのは、良いなと思う。
高額品をさりげなく身につけても嫌味に見えず、ダイアモンドが似合い、それどころか輝きが増すような、キャラクターが際立っている人って…なかなかいないと思うから。
うん、やっぱり芸能人はこうじゃないと!


ちなみに、私が宝石に関わるにあたって、もっともエコを考えるとしたら?

それは断然、お祖母ちゃんやお母さんの宝石箱で眠ったままになっている古い指輪やネックレスを、なんとか活用すること。これに尽きる。

昔に採れた宝石は、今のものより質が良いことが多いから、簡単に処分せずぜひ大事にしてほしい。
修理や作り替えができるのがジュエリーの利点だ。一見古びたように思えるデザインも、もしかしたらアンティークとして通用するかもしれない。

こちらのほうが、人工ダイアモンドを買うよりも、ずっとずーっとエコでサステナブル!
そして、思い出がよみがえったりして、家族みんなが嬉しいはず。



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苦しいことの先に成長がある、だなんて。
まるで彼自身が宝石の結晶のような言葉!


検索したら、2020年当時の情報がありました。


※このnoteは過去にShort Noteで公開した記事に加筆修正したものです。

また、「ダイヤモンド」「ダイアモンド」と書き方が異なる部分がありますが、商品名「ピュアダイヤモンド」の場合などはその表記通りにしています。


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