ねこの話
散歩していた夏の夜、わたしの後ろから突然にゃーと現れたしましまの子猫。
なんやかんやあって、ウチに来ることになりました。
その時、わたしはもうドイツに行くことが決まっていたから、渡航日から逆算して予防接種、マイクロチップ埋め込み、輸出書類の作成に申請…とサクサク進め、一緒にドイツへゴー。
そして数年後、同じ過程をドイツでやり、今度は一緒に日本へゴー。
書いたら数行ですが、たくさんたくさん、色々大変なことがありました。
でもいったん預かると決めた命、わたしの責任でこの子は必ずしあわせにすると覚悟を決めたのですから、大変なのは当たり前。
おーちゃん(ほんとはオスカーっていうんですけど)は、大変おとなしい、控えめな性格。
高い所はキライ、袋とか狭いところもキライ。
おもちゃで遊ぶけど、ダダーっ!と部屋を3往復くらいしたら飽きる。
爪切りが好きで、ソファや壁では爪研ぎはしないし、夜も運動会など一切せず、わたしと一緒に朝まで爆睡…と実にねこらしくない、ねこなのです。
わたしの色々ありすぎた人生に、そっとずっと寄り添ってくれているおーちゃん。
もうじき12歳になります。
おーちゃんは何歳まで元気かな。ずーっと一緒にいて、ねこまた(妖怪)になってもいいよ。
ねこまたになったら死なないらしいけど、しっぽが3本になって背が2mくらいになるらしいから、お布団が困るねえ。
それにわたしが先に死んだら、おーちゃんが身寄りなし妖怪になっちゃうから、それも困るねえ。
…と、毎日どうしようもないことを話しつつ、毎晩おーちゃん今日もありがとねーと言って、一緒に寝るわたしたち。
おーちゃんは、わたしのだいじ。
ずーっとだいじですよ。