見出し画像

ヒラメキは図書館の個室にて!

真夏の暑い日には図書館ほど有り難いものはない。龍也は気温30℃越えの酷暑の日は図書館で読書することに決めている。

その日も歴史好きの龍也はマンガ「キングダム」でウオーミング・アップをしたあとにマキャベリの「君主論」を読み始めた。

図書館で2時間も本を読めばトイレで用を足したくなる。その日もいつもの様に用を足しに行くと冷房完備で自動洗浄機能付きの快適なトイレの個室からこんな音声が聞こえてきた。

「伸びます!伸びます!見事に伸びてホームランです。」

誰かがトイレの個室で野球中継を見ているのだろう。龍也は「変わったことをやっているな~。」と思いながら自分の用を足し、閲覧席へと戻っていった。

龍也は「君主論」を読みながら「君主は家臣に自分の好みを見せてはいけない」との一節に引っ掛かりを覚えて、菅首相が長崎の平和式典に遅れて着席した理由についてこんな仮説を考えてみた。

”菅首相はオリンピックの自分の好きな種目を録画してトイレで見ていたのではないか?トイレならば側近に自分の好みを知られることはなく、政治的に利用されることを防げる。その結果、熱中しすぎて予定の時刻に遅刻した。首相側近は小用を足すために遅刻したとは発表できないので「所用のため」と発表」したのではないか?”

思いついたことを誰かに知らせないと気が済まない龍也は友人のヒロミに自分の仮説をダイレクト・メッセージで送った。五分後に返ってきたヒロミの返信の内容はこんな感じだった。

「IOCのバッハ会長が銀座で観光してるらしいけど、迎賓館で歓迎会をして、天皇陛下と面会までしたオッサンが銀座を散歩していることに比べれば小さな事だよ。ミミズの〇ンタマ級のハナシだよ。」

「確かにその通りかもしれない。」と龍也は思った。バッハ会長が来日中に「アイツを締めて、ドビュッシ―に土下座させてやりたい。」と百回はシャウトしていたヒロミの意見に龍也は舌を巻いた。

2千年前に書かれた歴史書がマンガ「キングダム」のべ-スのように菅首相が遅刻した理由がベースにある物語が描かれる可能性はあるがすべては些細な事のように思う。

そして、龍也はマキャベリの「君主論」に描かれたリーダ-の苦労と苦悩のの世界に龍也は戻っていった。

        ~オマケ~

ヒロミの返信の「ミミズの〇ンタマ級」は「ミミズの目ンタマ級」です。念のために説明させて頂きます。

#小説

#オリンピック

#バッハ会長

#銀座

#図書館

#君主論

#マキャベリ






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?