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人事は人気商売?、それとも嫌われ者?

とある人事マネージャーとの対話の中で、相手から「人事はどれだけ尽力をしても現場からは嫌われて当然」というお話を聴きました。ずっと、そんな世界で生きてこられたのだといいます。正直、かなりびっくりしました。

私はまったく逆で、「人事は人気商売」だと思ってずっとやっています。たぶん、日本には2つの人事があるんだと思います。私のような後者の人事の人は、越境学習大好き、時に転職もいとわないので、いたるところでお会いします。どっちかというと日常お付き合いをする人に「人事はどれだけ尽力をしても現場からは嫌われて当然」という価値観の人がいなかったのでしょう。本当にとても新鮮でした。たぶん前者の人事の人は、たわいもない学びの場にはあまり出てこないので、出会わなかっただけなのかもしれません。一部のテレビドラマで描かれる人事って、そんなイメージが確かにありますね。しかし、それが現実にあるとは思ってもみませんでした。
「人気商売」として人事の仕事をやらなくても、人事の果たすべき役割が果たせるのでしたらいいのですが、それにはもの凄い実力か権力が必要だと思います。たぶん権力があるのだな。だから、嫌われるんでしょうか。別に権力など持たないし、持ちたいとも思わない私たち普通の人の人事は「人気商売」化にまい進しないといい仕事ができないのです。
まずは、敷居の低い「相談に満ち溢れる人事」にすることが何よりも大切です。たくさんの社員の生の声が日常的に得られることにより、判断を誤るリスクは減りますし、経営に対して社員の声をバックにした正当な意見をいいやすくなります。労働組合のように組織だった意見集約なんかしなくても、自然に相談によって社員の空気感が日常的に理解できることが何よりも大切です。
そしてもう1つ、私たちの打ち出す施策が社員の皆さんから支持されなければいけません。押しつけ感や、やらされ感たっぷりの人事制度はちゃんと機能しません。わくわくとまでいかなくてもいいですが、少なくとも社員に期待感をもっていただき、最低限しらけることなく、施策を受け止めていただく必要があります。でないと、面倒な人事制度なんて真面目に運用してもらえません。形骸化するだけです。
ふたつの例を書きましたが、こんな人事を私は「人事は人気商売」と称しています。人気というのは、いうまでもなく期待感の裏返しです。嫌われ者になっては、絶対にまともな仕事はできないはずです。
皆さんの人事は、どちらの人事でしょうか。

※路面電車がある街が好きです。富山が好きになりました。

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