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ブランド理念への共感がコンプライアンスに与える影響について -三浦悠佑-

要旨

コンプライアンスは、企業のブランド価値を向上させるための重要な要素である。しかし、従来型のコンプライアンスは、法令遵守を重視するあまり、従業員の共感を得ることが難しかった。
本稿では、ブランド理念への共感を高めることで、コンプライアンスに対する共感を高めることができる可能性を示した。具体的には、エンゲージメントカードを用いたワークショップを実施し、ブランド理念とコンプライアンスの関連付けを行った。その結果、対象者のブランド理念に対する共感が高まり、コンプライアンスに対する新たな共感が喚起されたことが明
らかになった。

この共感は、コンプライアンスに対する内発的動機を促進し、コンプライアンスを今より創造的でポジティブなものに変革していく可能性がある。
共感度の定量的な把握や、再現性の高い手法の開発、新たな共感が企業活動や企業価値に与える影響の検証などの課題もあるが、本稿で示した研究結果は、ブランド価値を向上させ市場競争における有利性を築く手段という、コンプライアンスの新たな可能性を示している。

キーワード


内発的動機、エシカル消費、リ・ブランディング、類似性、文脈と文化、二重過程理論、コンプライアンスの戦略的マネジメント

本文


登壇資料



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