川村怜選手(パペレシアル品川)インタビュー|アクサ ブレイブカップ FINALラウンド
2月11日(土)に町田市立総合体育館で行われる「第20回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」のFINALラウンド。全22チームが参加した今大会の予選ラウンド・準決勝ラウンドを勝ち上がり、決勝に進出したのはパペレシアル品川とたまハッサーズ。
決勝戦は、川村怜選手(パペレシアル品川)と、黒田智成選手(たまハッサーズ)のブラサカ男子日本代表エースの対決となりました。
今回は、パペレシアル品川のエースで、日本代表キャプテンでもある川村怜選手にインタビューをしました。
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僕ら選手たちも全力でプレーをするので、満員のスタンドの前でプレーをさせてください
ーー第20回目となったアクサ ブレイブカップ。今大会ここまでのチームの戦いを振り返っていかがですか?
これまでの練習の成果と、去年1年間のLIGA.iや東日本リーグでの試合経験が、良い結果として表れていると思います。
ーー川村選手個人としてはいかがですか?
以前は僕が一人で持ち上がってゴールを決められるかどうかで、勝敗が決まっていたようなところもありましたが、いまはチームメイトのレベルが上がっているので、僕もチーム戦術のなかの一人として非常に良い感覚でプレーできています。チームメイトに助けられているシーンもたくさんあります。
ーー準決勝では、日本代表のチームメイトが多いfree bird mejirodaiと対決しました。対戦してみていかがでしたか?
いつも代表チームの紅白戦でも対戦することもありますが、クラブチームの試合で対戦するとなると、改めて敵にしたときにそれぞれの選手の長所がわかるし、日本代表では彼らが頼もしい仲間になるなと感じました。
free bird mejirodaiは完成度が非常に高いチームなので、チャレンジャーとして挑みました。そこでPKで勝てたというのは、これまでの取り組みの成果だと思います。
ーー決勝戦の相手、たまハッサーズにも、黒田智成選手・田中章仁選手・日向賢選手・佐藤大介選手と、日本代表のチームメイトが多くいます。やりづらさとかはあるのですか?
やりづらいというよりも楽しみのほうが大きいです。それぞれの選手の特徴もよく理解してますし、その選手たちと決勝という舞台で試合ができるのはすごくうれしいです。最高の試合ができるんじゃないかなとワクワクしています。
ーーたまハッサーズの黒田智成選手は、川村選手にとってどんな存在ですか?
日本のブラインドサッカー20年間の歴史を切り開いてきた大エースで、日本ブラサカの象徴的存在だと思います。
ずっと日本代表を勝利に導いてきた選手の一人なので、とても尊敬しています。
ーー決勝戦で注目してほしいことはありますか?
ゴールキーパーも含めた「5人が連動した動き」と、パス回しに注目してほしいです。
ーー「5人が連動した動き」というのは具体的にはどんなプレーなのでしょうか?
ゴールキーパーからのパス、サイドチェンジ、守備から攻撃・攻撃から守備の切り替えです。それを実行するには、監督も含めた全員のコミュニケーションが大切になります。
パペレシアルがずっと取り組んできたことなので、たまハッサーズという強豪相手にそれを発揮できるかどうか注目してください。
ーー決勝戦で注目してほしい選手はいますか?
森田翼選手です。運動量が豊富で、攻守でしっかりとボールに関わることができ、試合を決めるようなプレーもできる選手です。
ーーパペレシアル品川のゴールキーパーの藤原幸紀選手は、元ペスカドーラ町田のゴレイロで、2022年の春からブラサカを始めました。彼はどんな選手ですか?
コミュニケーション能力と適応力が非常に高い選手だと思います。
フットサルとは競技特性がちがうなかで、ブラインドサッカーを始めて約1年で大きな存在感を出してくれています。
ピッチ内外で積極的にいろんな選手と会話をして、ブラサカで最も大事なチームメイトとのコミュニケーションが非常に多くて。チームにとって欠かせない存在です。
ーー藤原選手はブラサカを始めた頃と比べて、どんなプレーが変わったのでしょうか?
ディフェンダーに対するコーチングの内容や質が変わっています。あと、キックでの配球の質が高くなりました。
ーー川村選手も含めて日本代表の選手は、代表トレーニングや合宿がたくさんあるなかで、並行してクラブチームでの活動もされています。ブラサカのクラブチームの価値はどんなところにあるのでしょうか?
うちのチームの井上流衣は2019年にパペレシアル品川に入って、ブラサカを始めました。毎週のチーム練習だけでなくて毎日公園でひとりで自主練をしています。
国内大会では今回のように、日本代表選手と戦う機会があるので、彼にとってさらに刺激になっていると思います。
井上選手のように、全国各地でクラブチームの存在が、その地域でブラインドサッカーという競技を始めるきっかけとなります。そして大会があることで、高い目標を持つことができて、そこから先のナショナルトレセンや日本代表といったカテゴリーにもつながっていきます。
あと、クラブチームでは晴眼者も混ざってプレーができるので、チームには晴眼者も多くいます。多様な人たちがクラブに関わってくれることによって、視覚障がい者だけでない、コミュニティとしての輪が広がっているんじゃないかと思っています。
そういった意味でも国内のクラブチームは重要です。
ーー日本代表の川村選手を応援している方が、国内大会も観ていただけると、ブラサカ界も盛り上がってくるのではないかと思います。
僕をきっかけに試合を観に来てもらった人に、森田選手や井上選手のように、代表ではないけれどいつも頑張っている選手のことを観てもらえるのは、とてもうれしいです。
今大会はパペレシアル品川としても「藤原選手を町田の体育館でプレーさせてあげたい」っていう気持ちはすごかったですし。
一生懸命取り組んでいるチームメイトが活躍できるような、サポートやフォローもしたいなと思っていますし、彼らが注目されるきっかけづくりができたらいいですね。
ーーーーこれまで20回の日本選手権のなかで、川村選手が印象に残っている大会はありますか?
2008年の冬にアミノバイタルフィールドで行われた大会です。僕が大学一年生で「Vivanzareつくば」というチームで出場して、ブラサカ人生で初ゴールを決めました。
あれから僕のブラサカ人生が始まったのかなと(笑)
ーー川村選手の初ゴール・・・・・・どんなゴールだったんですか?
ピッチの真ん中あたりでボールを拾ってからドリブルして、右45度くらいの位置から右足を振り抜いて。イメージ通りファーに決まりました。
記念すべき1ゴールです。
ーー最後にFINALラウンドに向けて、読者の皆さんにコメントをお願いします。
攻守ともに強度が高くて、日本国内最高レベルの試合になると思います。
ここ最近コロナ禍で、なかなか会場でブラインドサッカーを観ることができなかったと思います。久しぶりに生のブラインドサッカーを観に来てください。僕ら選手たちも全力でプレーをするので、満員のスタンドの前でプレーをさせてください!
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2/11(土)町田市立総合体育館
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