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あっぷあっぷしたときに投稿します

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最近の記事

新学期、再出発

もう少しだけ、カジュアルに。 日々感じたことを淡々と書き留めておきたいなと思い、再出発を試みる。 朝起きて、目玉焼きトーストを食べ、洗濯物を干して家を出る。 新学期2日目にして遅刻だなーと思っていたら、今日の2限はオンライン授業だった。運が良い。 早くも4年生になってしまった。 ここ最近のオケのみんなとの会話は、思い出話ばかりになった。 キャンパスを歩いている1・2年生や、この春入学した可愛い後輩の相談を聞くたびに、自分が過ごしてきた、もう後戻りできないこれまでの大学生活

    • 人類学は、人と人との関わりあいなんだ

       午前1時半。明日も早朝からバイトだというのに、どうしてだか目が冴えるのはきっと、今日が実りあるものだったからに違いない。  今日考えたいろんなことを逃さぬように、頭から抜け落ちないうちに書き留めておきたい。そんな誰に語るでもない自分語りをしたい日は、真っ白な紙にきいてもらうのがちょうど良い。 人類学に興味があります 「あなたのご関心を教えてください。」  2年生の後半、人類学コースに内定してからそんなことを尋ねられる機会が増えた。 「え、ご関心……??」  入学してか

      • 半音上がる

        鼓動が身体に響く。バクバク鳴ってる僕の心臓には、気持ちがはやるのを必死に抑える健気な小人と、そんな自分を驚くほど冷静に眺める可愛げのない小人が存在していた。両者は勢力均衡状態にあり、一触即発の危うさを孕みながら、つかの間の凪を描き出していた。 本番中に限って余計なことが思い浮かぶものである。オーケストラの全員に「今考えていること」が吹き出しとなって表示される装置を取り付けたなら、数百年前にこの大曲を書き上げてくれた巨匠が目を疑いたくなるような、下手したら嘘だと思いたくなるよ

        • ちゃんと出会う

          私は殺された。 殺されておきながら、生を求めた。 ぱらぱらと散らばる私の肉片をかき集めた。 その一つ一つに名前をつけて、生きるために、詩を書いた。 何が私を殺したのか、探究するために。 その犯人に、私が生き延びたことを、その息吹を知らしめるために。 よかった、私の土台が戻ってきた。 できた詩を左胸にそっとしまいなおす。 あれ。まだ足りない。どうして? 低い、落ち着いた優しい声が、遠くから答えをくれた。 どうやら日常は、社会を切り取るらしい。 「あたりまえ」じゃない私。風

        新学期、再出発

          フルートを吹くこと

          レポート発表があるので、ここに考えをまとめつつざっくばらんに書いてみようと思う。 1. 私にとっての音楽音楽遍歴  今振り返れば、私の音楽経験は小学校の頃から始まった。私の愛すべき母校では、地域の伝統芸能をリメイクした創作表現「大地の響き」。これを、毎年6年生が演じている。一番目立つ和太鼓パート、可愛らしい女の子が集まる踊りパート…。ちょっと気が引ける。合唱パートは地味で嫌だし、どうしようか。という妥協の中選んだのが「篠笛パート」だった。  けれども、始めてみて私は「篠笛

          フルートを吹くこと

          モケモケ

          私はそれを「モケモケ」と名付けた。 「モケモケ」は、「謎」ほど解き明かされたそうにしていない。 「モケモケ」は、「モヤモヤ」ほどふわふわしていない。 けど「モケモケ」は、「ムカムカ」ほど不快ではない。 「モケモケ砲」は、予期せず撃ち放たれる。 その瞬間、これまで座りよく積まれていた胃のなかの構築物が、 ガラガラガッシャンと崩れ、散乱する。 私の胃はカオスに陥る。土埃と砲煙で視界が悪い。 ともすればその瓦礫を吐瀉してしまいそうで、急いで口を覆う。 これ以上外界からの刺激物

          モケモケ

          夢列車

          「あなたは一体どこへ行くの?」 「自分でも分からない。当てのない旅をしてる。二週間ほど、列車でね。何時間も窓の外の風景を眺めているのはいいものだよ。普段は考えもしなかったアイデアが思い浮かぶ。 たとえば、君と僕が黄昏時の夕日を並んで眺めていたとしよう。僕はその美しい光景に胸を打たれ、自然の雄大さみたいなものにちっぽけな自分を見出す。 でもその隣で君は、前に別の男と見た夕日をこっそり思い出して、退屈なそいつとの思い出の旅に出かけちゃってるかもしれないんだ。 そんなことな

          夢列車

          むすぶ

          その画家は、灼熱の太陽と出会った。 人間の営みの、労働の苦しみを黄金に照らし出す圧倒的な存在感。 感動。 込み上がる感情をそのままに、彼はキャンバスに向かった。 荒々しくうねる筆致。 異様なまでに鮮やかな色彩。 描き出されたのは人間の心奥。 その画家は、机上に数種の果実と出会った。 完璧な形状。 異なる質感の、神秘的な調和。 感動。 込み上がる感情を必死に抑え、彼はキャンバスに向かった。 寸分の狂いもないライン。緻密に計算された構図。描き出されたのは宇宙の真

          むすぶ

          何者

          「社会人になったらね、『何者か』であることが求められるのよ。だってもう『学生』じゃいられないから。『学生』っていう肩書きにはいつまでも縋っていられないでしょう?」 とある人生の先輩が、私にそう言った。いやいや、学生だって「ただの学生」ではいられないのよ。 「何者か」でないといけないのかな。 「何者か」であろうとして、今日も暇を、色とりどりの予定で埋め尽くす。 けど「何者」にもなれていない今日を終わらせることができなくて、今日もまだ目を瞑れない。 暇だなあ。 暇すぎる夜が、