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知っていれば自分で選べる人生・ストレスを知らないリスク 第2回

前回はストレスについて簡単にお話ししました。
ストレスは気分ではなく、
身体の中の変化だということろから続けていきます。
 
まずは、知っていれば選べる人生について
選ぶのは、恐怖や不安に対して戦うか逃げるという
自分を守るための生体機能になります。
普段は意識せず、環境に適応するため無意識に
かつ自然に働いています。
この働きは、進化の中で獲得された本能なので、
私たちの計らいとは別の自律機能になります。
 
しかし、現代社会の相手は草原で出会う猛獣などではなく、
人間関係や欲求不満、プレッシャーなどの心理社会的問題で
長期間にわたり持続するのが特徴です。
脳はその刺激が何であれ、それが恐怖の対象かどうかに
よって反応しています。したがって、いつも圧力をかけてくる人、
自分自身が感じている不安やプレッシャーは、脳からみれば猛獣と同じです。
 
不安や恐怖に対して、戦うか逃げるかの反応と
それによって消耗した生体を回復させ、
エネルギーを蓄える2つの働きがあります。
それらは、交感神経と副交感神経
ノルアドレナリンとセロトニンです。
つまり、自律神経とホルモンになります。
当然、免疫もこれに強く影響を受けています。
それでは、分かりやすくするために、現代社会に合わせて、
これらがどのように機能しているかを見ていきます。
交感神経とノルアドレナリンを緊張タイプ
副交感神経とセロトニンを受容タイプとします。
 
緊張タイプの人生は、能力主義で何かを達成させることに
大変熱心です。そして、孤独や退屈が我慢できず、
常に誰かとつながっていないと不安になり、気分が高揚することを
追い求めています。競争に勝つことを好み、他人との比較で優位に
立つことを自己評価のベースにしています。
また、気分変動も大きく、好き嫌いがはっきりしていて、
不安感、欲求不満でイライラすることも多くなっています。
一方で良い面もあります。
それは、エネルギッシュでリーダーシップがあることです。
起業家や管理職、経営者に多いタイプです。
医学的な分類ではタイプA
(Aはアグレッシブで心臓疾患との関係が深い)
と呼ばれています。
 
次に受容タイプです。このタイプはマイペース、
基本的に一人でいることを好みます。
自分で影響を与えられないものに関心が薄く、
自分で変えられることに力を注ぐ傾向があります。
また、穏やかな性格で受容する力も強く、争いを嫌います。
ソロプレーヤーに多いタイプです。
こちらは医学的にタイプBと呼ばれます。
ちなみに、我慢強くクヨクヨ考え過ぎる消極的なタイプを
タイプCといいます(Cはキャンサー、癌の意味です)
一見すると緊張タイプの方が出世しそうですが、
満足タイプの方が結果的に出世するという
興味深い心理学研究もあります。
その理由は、健康を維持する能力が緊張タイプより高く、
メンタル面でもレジリエンスが発達しているからだと
考えることができます。
 
あなたは、どののタイプですか? 
どのタイプが良いというわけではありません。
状況に合わせた変化が必要になります。
無駄な戦いや抵抗を避け、あるときは振りかかる火の粉を払わねば
ならない場面もあります。
環境の変化に対して何もせず、流れに任せていませんか。
もし、本能のままに任せていれば、欲求不満、不安、怒り、
人間関係の悩みなどで感情のコントロールができなくなり、
問題行動も増えているはずです。
そして、これらは私たちが考えている以上に、
驚くほどエネルギーを消耗させ、
しだいに心身のバランスを復元できなくなっていきます。
 
この2つのタイプを自分で自由に選ぶことができるとすれば、
人生は大きく転換させることができます。
 
…第3回へ続く

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