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上風(うわかぜ)

てんきごじてんによりますと、「草木などの上を吹く風。和歌ではとくに、萩の上をわたる風を言うことが多く『萩の上風』などと用いられました。水辺に自生した大群落を作る『萩』は、『風間草』とも言われる。」だそうです。

あらあら、萩の説明までしてくださるとは嬉しいサプライズ。きっと秋色溢れる風なんでしょうね。陽の光であたり一面広がる水田の若葉が日本画の炎のような色一色になった広島の農村を夜明けごろに決まって、吹き抜けていくような色でした。

サムネイルを飾ってくれたのはこちら。

ヒサゴクサキリ Palaeoagraecia lutea


まぁそんなこんなで今回のタイトルにしたわけです。内容に付随した意味合いのタイトルにすることもあります。
失礼、話を戻しましょう。


ここはヒサゴクサキリがたくさん撮影することができました。

尺八横笛と韻を踏んだ日本語・・・和風ラップ?と言えば良いのでしょうか、そんな曲がよく似合う昆虫ですねぇ。

オオカマキリ Tenodera aridifolia

おやおや、おかしな場所に擬態しておりますね〜〜〜。

かのファーブル大先生も愛したこの昆虫。

今でも鮮明に思い出せるのですが、それまで頭足類(イカ、タコの仲間)が大好きで大好きで仕方なかった幼稚園時代。

バスが来る前に実家の前でお腹がパンパンに膨らんだ大きなカマキリが花壇で体を左右に揺らしながら歩いていたのでございます。

昆虫図鑑も見てなかった訳ではありませんので存在は知っていましたが生きてる姿を初めて意識して、見ました。

もっと近づこうとした私の存在に気づくやいなや、大きな翅を全開にして烏羽色を見せつけて、自慢の鎌を振り上げました。

流石の私もその変わりぶりに非常に驚き、怯んだのですが…体サイズで見ればうん百倍とあるだろう私という哺乳類に対して臆する事なく殺気を剥き出しにした目前の美しい浅緑の生き物に対して「何だこの生き物…ヤバすぎる…すごい…」という圧倒的な感動が竦んだ身体を鞭打ち、かんかんに怒ってるカマキリに対して手を伸ばし見事、指を鎌で傷つけられ、挙句の果てそのまま私の指を食べ始められました。

感動、恐怖、そして痛覚が渦潮のように舞い上がり、その時確かに昆虫に対する明確な「存在」が頭に刻まれ、そこからは昆虫にどハマりしましたのであります。

とまぁ、こんな具合に昆虫を好きになったのは実家の前のオオカマキリのお陰でした…っていう話でした(笑)

あれからもう20年近く経っておりますが、未だにカマキリという生き物を観る度にこのことを思い出してしまいます。

こいつの名前は未だ調べ上げられず、、、どなたか詳しい方、、、ご教示願えますでしょうか・・・・


畑道に居ました。不思議と、昼動く昆虫にしては眠そうだなという様子はこの小さなハンミョウからは伺うことはできませんでした。
何故なのでしょうね。どうして彼はあの時間に、さも音楽を聴きながら街中を軽快に歩く若者のように、彷徨えていたのでしょう。私にはわかり得ません。

クロアゲハ Papilio protenor


ですかねぇ。やんばるよりも離島の方が夜間のフィールドで眠っている蝶を見かける頻度が高いように思えます。

真夜中にクロアゲハ、暗い夜に暗い色のものを見てると宇宙にポツネンと浮きながら、大きな黒い惑星と相対しているような気分に襲われます。


クメジマミナミサワガニ Candidiopotamon kumejimense


固有種の登場。
リュウジンオオムカデ、そして気候がしばらく乾燥続きなのもあったのでハブやその他の蛇を求めて水場に足を運びました。


そこで見かけた、煎餅のような肌の沢蟹。
まぁ、久米島いった時は毎度必ず見るのですが、たまに気が向いて撮影することがあります。


トビズムカデ Scolopendra mutilans


それなりにムカデも数見てる友人がリュウジンオオムカデと見間違えるくらいには立派なトビズムカデ。
この個体の動きに若さのような覇気は見受けられませんでしたが、老成したこの個体が織りなす関節の連携した動きの美しさに圧倒されました。

大きさを見てみましょう。私は以来、こんなに立派な、大陸に住む種のような大きさのトビズムカデは未だ見た事がありません!


キリがいいのでこの辺で。
それでは皆様、ごきげんよう。良い1日を。


お楽しみいただけましたら幸いです^^