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新型コロナから介護施設を守ってくれたジャパンハートへの恩返し

ジャパンハートは「医療の届かないところに医療を届ける」というミッションを掲げ、25年以上にわたり、ミャンマーやカンボジアなどのアジア、日本国内で医療活動を続けています。

そのジャパンハートをマンスリーサポーター(月額寄付会員)として支援する荒山浩子さんは、富山県富山市にある小規模多機能型居宅介護でケアマネージャー兼介護員として働いています。ー昨年6月に、歌手のさだまさしさんが設立した「風に立つライオン基金」と、ジャパンハートの連携プロジェクトである「ふんわりチャンポン大作戦(全国の福祉施設で新型コロナウイルス感染対策のレクチャーを行うプロジェクト)」の研修を受けました。

今回は、新型コロナ対策の支援を受けた感想や、ジャパンハートに対する思いと寄付する理由を詳しくお聞きました。

執筆:峯あきら

ジャパンハートの医療者に救われた

―まずは、荒山さんご自身について教えてください。

短大を卒業して地元の銀行員として働いていましたが、出産を機に退職しました。その後はパートとして働いていましたが、40歳のときに一念発起して介護の世界に飛び込みました。

きっかけは、私の祖母の認知症がひどく、施設から追い出されそうになったことでした。「祖母を助けたい」という思いから、母と私がヘルパー2級を取得したんです。それから、祖母と同じような認知症の人を助けたいという気持ちが強くなり、10年以上にわたって介護施設で働き続けています。利用者さん一人ひとりに合わせた介護をすれば、認知症の方も普通に生活できると思っています。

―これまでと違った世界に飛び込んで、不安はなかったですか。 

最初は引っ込み思案な性格もあって、なかなかスキルが身につかず、介護への不安がありました。おむつ交換などの実習のときも、いつも最後にやろうとしていたぐらいです。ただ、このままでは利用者さんが不利益を被ると決意して、通信制の大学に編入しさらに深く福祉を学びました。

現在は、他の施設では対応が困難と言われた激しい認知症の利用者さんなどもチームでケアしています。心のこもったケアをして以前の輝きをとりもどした姿を見ると、この仕事のやりがいを感じますね。

―ジャパンハートとの出会いについて教えてください。 

私は富山県介護福祉士会の理事をしています。県内の介護施設向けに新型コロナウイルス感染対策の研修の必要性を感じていた時にジャパンハートが「風に立つライオン基金」から委託を受けて行う「ふんわりチャンポン大作戦」をとやま安心介護ネットワーク(TAKN)を通して依頼したんです。

一昨年(2020年)6月頃は、新型コロナが流行り始めたばかりで、多くの施設がどのような対応をすべきか分からず、不安を感じていました。ジャパンハートの研修会には私は出席できませんでしたので後で動画を見せてもらったのと、勤務する施設から職員1人を参加させました。

新型コロナ感染対策の研修はこれまでも受けてきましたが、ジャパンハートから派遣された医師が行う研修は、介護職に目線を合わせてくれていました。介護職の人が一番困っていて、不安に思っていることを汲み取ってくれたので、参加者は感動していました。それで、ジャパンハートに強い興味を持ったんです。

―この研修は、具体的にどのような点がよかったですか。 

マスクの付け方やグローブテクニックなど、私たちがこれまで取り組んできた対策を否定せず、現場の実態に即した方法にアレンジしながら教えてくれました。また、何度質問しても、丁寧に答えてくれ、コロナを正しく恐れることを学んだように思います。

多くの大変な現場を経験しているジャパンハートの医師だからこそ、現場と目線を合わせてくれたのだと思います。もしこの研修会がなければ、富山県の介護施設はパニックになっていたかもしれません。それぐらいに大事な機会になりました。

私の施設でも新型コロナに感染した疑いのある利用者さんがいましたが、研修で学んだことを実践できたので、落ち着いて対処できました。ジャパンハートが介護職が安心して働ける土台を作ってくれたんです。


ジャパンハートへの恩返し

―なぜ、ジャパンハートのマンスリーサポーター(月額寄付会員)になったのでしょうか。 

私たちを助けてくれたジャパンハートに恩返しがしたいからです。私はこれまで周囲の人から大切にされてきました。家族や親戚は私のことを大事に育ててくれましたし、最初の職場である銀行は人材育成の研修にも参加させてくれました。とても恵まれた環境にいたと思います。

そうした経験から、自分が大切にされてきた人は、他の人も大切にすると信じています。私はジャパンハートが心を大切にする姿勢に感銘を受け、今度は自分もジャパンハートの活動を支援したいと思ったんです。

それにジャパンハートには、無理のない金額から寄付できる仕組みがあります。それに、小児がんの子どもの旅行などのイベントがあるごとに、追加で寄付できるのもいいですね。

―寄付をしたいと思ったきっかけはありますか。 

振り返って見ると、幼い頃の経験からきているかもしれません。私の実家の近所に教会があり、小学生のときは遊びや勉強しに行ったり、クリスマス会にはお菓子をもらったりしていました。その教会の教えで、給与の1割は社会のために使いなさいというのがあったんです。実際は1割も寄付していませんが、その教えを守っているのかもしれません。

―今後のジャパンハートに期待することは何でしょうか。 

世界で起きている紛争は、貧困が原因だと思っています。ジャパンハートが貧しい子どもたちに手を差し伸べて、貧困を解決することは平和にもつながります。ジャパンハートは医療のみでなく、平和の面でも貢献できると信じているんです。

介護施設の新型コロナ感染対策の支援のような、誰もがやりづらいことも率先して実行できる素晴らしい団体です。今後も多くの人を救ってほしいと期待しています。

SNSで発信しているジャパンハートの活動(https://twitter.com/japanhearttokyo)を見ると、自分の寄付が子どもたちを幸せにしていることが実感できて嬉しいです。私は定年まで介護の現場で働き続けて、ジャパンハートと一緒に元気で歩んでいきたいと思っています。

ジャパンハートはマンスリーサポーターを募集しています

世界にはまだまだ貧困に喘ぐ子どもたちがたくさんいます。現在私たちがアクセスできているのは、医療を届けたい患者数の5%にも及びません。今も同じ時間にこの地球で、病気や飢餓に苦しんでいる子どもがいるのです。

私たちの活動に共感し支援してくださる、さらなる仲間(マンスリーサポーター)を募集しています。1日100円からの支援で、医療の届かないところへ医療を届ける、仲間になりませんか?

ジャパンハートとは

詳細は、ジャパンハートのホームページからご覧ください。

ジャパンハートについて、こちらの動画をご覧ください。

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