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3月9日 キャリア教育実施レポート

※授業レポートはnoteでの発信をやめ、全てホームページに移管し、以降はホームページ上にて更新をしています。

こんにちは。
(一社)Japan Education Labの古谷です。
先日、都立翔陽高等学校で実施した授業の報告記事になります。
今回は【自己キャリアプログラム】にて授業をデザインし実施しました。今年度は9月以降の緊急事態宣言の延長もあり、授業予定が軒並み潰れてしまいましたが、年度末ギリギリに実施することが出来ました。


実施前提

対象学年:2年生

学校からの依頼
・就職と進学が結びつくイメージ付けをしてほしい。
・大学で勉学含め、どんなことを実践したいか考えさせてほしい。

授業の目的
自分にとっての大学像を明らかにし、その後の進路イメージと大学進学が密接であることを理解してもらう。

授業設計
今回は社会生活と進学をつなげるということで、社会で「やってみたいこと」「できるようにしたいこと」の洗い出しからバックキャスティングして、進学先のイメージ付けや、進学先で「挑戦してみたいこと」「身につけたいこと」を考えられる設計にしました。

授業デザイン

(弊社では授業をデザインする際に、共有⇒認知⇒形成の流れで作ります)

『共有フェイズ』

小テーマ:職業と自分
目標:世の中にある多くの職業に対して、自分が知っている職業や興味のある職業をピックアップし、それに就くためには、その職業で働き続けるためには、どんな『できる』が必要になるかを調べ、考え、言語化してみる。
内容:職業を一括で見れるサイト(下記参考)と、こちらで用意した職種プリント(※1)から、まずは自分で5つほど職業をピックアップします。(選ぶ基準は生徒に一任)それらの職業にとって必要な『できる』はどんなことがあるかを考えていきます。もちろん、スキル的な話もありますが、観念や性格、価値観などでも『できる』を思い思いに考えだします。そして、いくつか出てきた中で、自分がまず身につけたい『できる』を選択します。

↑ キャリアガーデンさんが有難すぎる。
※1:職種プリントは営業、マーケティング、企画、経理、PMなどの企業内で任される業務をまとめたものになります。

『認知フェイズ』

小テーマ:価値の作り方
目標:高校を卒業したあとに、どんな価値を自分につくるかを考える。社会にでるまえ、社会にでたあとのことを想像しながら、どんな自分でありたいかを言語化する。
内容:Will、Must、Canに関して説明をしたのち、「自分の価値をつくる」=「できるをつくる」と捉え、自分の将来のために必要だと思う『できる』を設定します。設定したものに対して、5つの観点でステップを考えていきます(下記画像参照)

画像1
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『形成フェイズ』

小テーマ:進路決定への道程を考案する
目標:意識を具体化し行動指標を考えてみる。よりよい選択をしていくために、どんなマイルストーンを踏んでいけばいいのか、自分の進路をプロジェクト化する
内容:これまでの内容と自分の思い描く進路を踏まえ、「どういう進路選択をしたいか」について意識化します。具体的に大学名を出してもいいし、難しい人は理想の進路選択の仕方を考えていきます。
そして、意識を行動に落とし込むワークに取り組みます。意識を行動に落とし込んでいく過程の中で、周りの生徒の意見ももらい、"今"の自分からできる行動を考え抜きます。

授業の結果

生徒からのコメント
「一人一人と接していていいなと思いました。アドバイスも貰えてよく考えることが出来ました。ありがとうございました!」
「授業ありがとうございました!普段ではない雰囲気で楽しかったです。また自分の将来のことについて考えることが出来ました。」
「自分の考えの答えが出るように具体的にお話をして下さったので想像がしやすかったです!」

授業の総評

今の2年生は高校に入学したときにはすでにコロナ禍で、多くの行事がなくなったり、緊急事態宣言で学校に登校できなくなったり、オンライン授業になったりと、高校に上がる前には想像もつかなかった学生生活を送っています。
そして、大学をはじめ進学先を検討するときにも、リアルでオープンキャンパスに行けない子も多く、進学した後のイメージを掴めない現状にあったからか、自分の中の進学先を決める尺度・基準が定まっていないようにも感じました。
今回の授業では進学と社会人生活を結ぶような構成で授業を展開しましたが、学年や学期で段階を踏んでいきながら、進学に対する解像度を上げていくと更にいい効果が生まれるのではないかと思いました。このような授業単発では瞬間風速になりがちなので、前後設計にも踏み込んでいきたいと思います。

Japan Education Labは今後も、学校ごとに授業をデザインするという強みを生かして事業を展開・推進し、授業づくりや授業後の評価数値など、先生方にとって有益な情報をまとめていこうと考えております。

これからの取り組みも、ぜひこのnoteでチェックしていただけますと幸いです。

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