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10月 出張,聖地巡礼。読んだ本の話。

今月もnoteからの自動通知「月々の連続投稿記録を伸ばしましょう」に尻叩かれて書いてます。あと2ヶ月頑張ってみるか〜。みなさんお元気でしょうか。

私の10月は横浜出張、好きな映画の聖地巡礼、インテリアコーディネーターの1次試験、決起会の名の下で開かれる数々の飲み会、といった感じでした。まだあと数日あるけど、まあこんなもんだろ。ハロウィンも多分、何もしないです。

したくない、まであるな。

出張中の一枚。
風力発電機のフォルムはだいぶ好みの部類に入る。

これまでのnoteで再三書いておるのですが、文体はその人を表すと常々思っておりまして。これは作家の佐藤優さんがおっしゃっていることで、本を読んで「確かにな」と思い、いつも嬉々として引用しておるのです。

文体はその人を表す。これは、「文体の数だけ人格がある」ということです。文体がトゲトゲしている時、心もまたそうであり、文体が柔らかい時、心もまたそうである。人格はそう簡単に安定するような代物ではない。

佐藤氏は恋人と連絡を取っている時のことを例に出すことが多いですが、例えばnoteのように、自ら文章を綴ることを日常に取り入れている方々は結構納得されるのではないでしょうか。文体って結構、変わりませんか。そんなことないのかな。

出張中の1枚。中央の船と西洋風の建物がよい。

自分のnoteを読み返してみても、面白いくらいに傾文体がブレている。noteって、(個人的には)いわゆる「病みツイート」「病みストーリー」のように、瞬間的に投稿できるようなものではなくて、腰を据え、結構じっくり考えて書くものなんです。

時間をかけているのに、書き口が全く異なる。表現力とかそういう話ではなく、意図せず全然違う。これって深掘っていけば、結構メタな自己分析になる気がしております。

継続と蓄積で傾向が分かる的なやつ。
ビッグデータかよ、簡単にわかってたまるか!

出張中の1枚。お洒落にも程がある。

その辺のことを頭に入れつつ、今リアルタイムで文章を生成しているのですが(2023/10/23 23:47)、8~9月に比べると明らかに内面が荒んでいるな〜という実感があります。後々読み前しても、明らかに前の2ヶ月とは文体は異なっているのでしょうな。我々は常に生成の途上にある。

出張中の1枚。ゆっくりと1日が終わってゆきます。
人生で5本の指に入るくらいの
よいカフェにも巡り会いました

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文体の話はこの辺で終わります。横浜出張に合わせて(自費で)東京に足を伸ばし、映画『明け方の若者たち』のロケ地巡りをしてきました。いわゆる聖地巡礼というやつ。

明大前駅。
大人気映画「花束みたいな恋をした」にも登場した場所。

ざっくりストーリーとしては、大学を卒業したらキラキラ社会人になって、人々が熱狂するようなイベントや、素敵なクリエイティブを作りたいと燃えていた青年が、配属での挫折や恋愛のあれこれに翻弄されながら「こんなはずじゃなかった」日々を生きる話。

公開当時、まさに自分が社会人1年目だったこともあり、もうなんか色々と考えてさせられ続けて今に至ります。

〈彼女〉と初めて2人で飲んだ公園。訪れた時はお爺さんとお孫さんらしき二人組が、ゆっくり遊んでいて大変良かった。
とあるバンドの何枚目のアルバムが好きかを語り合うシーン。
1人で再現してきました。寂しい。

何者かになれた時の自分や、「こうなったら良いな」と想像する未来は往々にして解像度が低く、浅いイメージをふんわり思い描いているだけの場合が多い。こと自分に関して言えばまさに。

実際にターニングポイントが訪れて初めて、「何かが違う」と気づく。けれど何が違うのかが分からずに立ち尽くす。「考えたつもりになってただけかもな」と。

下北沢の路地。名台詞「もうちょっと押してくれたら いいかも」の場所。少年の躍動感が◎でした。
映画のメインビジュアルにもなっている高円寺の路地。太陽に向かって「昇ってくんな〜!」と叫び走り出す様が不器用な若者を表していてなんとも良

ただ、「思ってたより○○が△△だった」というような、ある種答え合わせのような場面って、人生のウェイトとしてどの程度占めているものなのだろうか。極端な話、「大体想定通りの人生だったな」というのは寂しいだろうな、ということ。

想定の範囲内で物事が進むことって、手放しで喜べることなんだろうか。自分の手に負える範囲での取り組みって、あんまり記憶に残ってなくないですか。

名台詞「人生のマジックアワー」の舞台。まさに今の我々だ〜

受験も就活も恋愛も、「自分の手に負える範囲」から多かれ少なかれ離れたところに答えがあって、ある種の「飛躍」が求められる。助走して、踏切って、跳躍することが求められる。そしていずれも「失敗」があり得る。だからこそ記憶に残るのではないかな。

まぁ思い通りに物事が進むに越したことはないのですが。「想定通り」と思えるには、やっぱりそれ相応の時間と労力をかけてきているわけで、それは「その分の時間を使えば出来たであろう諸々」を失っているわけです。選択の時点で、無傷ではないんですね。落ちたり、失ったりしたら尚更。

物語の随所で出てくる明大前の歩道橋。
学生の頃、歩道橋から見える道路を
「前にも後ろにも道は続いている」みたいに捉えて
物思いに耽る時期がありました。今もあります。


無傷でないからこそ向き合う覚悟も決まるし、記憶にも残る。仮に失敗という結果だったとしても。ちょっと短絡的過ぎるかもですが、そういう側面もあるような気がしております。あくまでも「振り返った時」にそう思うということですが。その場で即座に納得できるものではないです。恋愛もね。

「失ったものを数えるのが人生だ」みたいな台詞をどこかで耳にしましたが、失ったことを大切な傷として受け止められるくらい真摯に向き合ったという事実と、それを数えて想える人生は、実に良き人生だと思います。

映画の感想どこいったんや。是非見てみて下さい。

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以下、読んだ本。

33年後のなんとなく、クリスタル。著者と前作の主人公が登場かっこいい50代になりたい。
教養としての「病」。腎臓病をメインに扱いつつ、未病予病の重要性について語る。共著者の片岡先生のキャリアが面白い。
テレビドラマでわかる平成社会風俗史。かなり面白かった!バブル全盛と崩壊、世紀末、オタクに対するバッシングを経た認識の変化、多様性モノと大きな流れあり。いろんな本で言及される「電車男」は一度ちゃんと見てみたい。「特定の職業を深ぼるドラマ」が平成に入って増えたというのも納得。
知れば知るほど、面白いジャズ入門。個人的に大ブーム到来中。ルイ・アームストロング、エラ・フィッツジェラルド、チャーリー・パーカー、マイルス・ディヴィス、アート・ブレイキー…。ジャズは人を聴く音楽とのこと。

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◾️好きだった人の誕生日。本当はお祝いの連絡を入れたいけど、ぐっと堪える。つらいね〜。ベッドに入り、いつもよりやや隅の方で眠る。

◾️インテリアコーディネーター試験、なかなか面白かったな。五分五分といったところです。日常で目に入ってくる建築や家具などに固有名が与えられ、一風景に意味が与えられた感じ。これからまた人生楽しくなりそうです。

◾️飲み会。熱い大人の話を聞くのは健康に良い

◾️最近はコロナ禍真っ只だった頃の曲を改めて聴いている。何かぽっかり失ったままな気がしますね…。

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また更新します。

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