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ミュージカル『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 大竹しのぶさんに感服


私は初めてのスウィーニー・トッド、初めての生大竹しのぶさん

宮本亜門さん×市村さん×大竹さんでの上演はもう5回目になるそうです
それなのになぜ私は初観劇なのかというと。
単純に観劇の優先順位が低かったからです
それに知り合いの感想で「スプラッター系だから苦手」「大竹しのぶさんが苦手」「ソンドハイムが苦手」のようなネガティブ情報が多く優先順位は下がっていました

ただよく考えるとスプラッター系はあの『人間風車』で私は全然大丈夫だったし避ける理由は無い、『Into the woods』と『太平洋序曲』でソンドハイムは私は大好物だと知り、観に行かない理由は私には無いなと笑

最近どの舞台を観ても思うのですが日本の舞台作品に出演するアンサンブルさんたちの力がとても高い。この”スウィーニー・トッド”もソンドハイムを力強く歌うアンサンブルさんたちに気圧されるくらいでした。素晴らしかった

市村さんはもちろんのこと圧巻だった大竹しのぶさん

大竹さんの役はミセス・ラヴェット。Mrs.なんですねー
大竹しのぶさんといえば今まで”魔性の女”のような役が多かったと思うのですがミセス・ラヴェットはちょっと違って生きることに貪欲で、でも市村さん演じるトッドが大好きな人
ミートパイで稼いだお金で海辺に家を買ってトッドと住んで結婚することを夢見ている人
可愛くて面白くてでもラストは可哀そう。大竹さん66歳ですよ。信じられないみずみずしさと最後まで全く途切れない活力感
そしてとにかくお芝居に惹きつけられました

客席に投げられるパイは持ち帰れません。特典と引き換えになります

アンソニー役の山崎大輝さんもダイナミックな成長を遂げていた

私が山崎大輝さんを知ったのは『スリル・ミー』の”彼”役に抜擢された時です。『スリル・ミー』は人気のペアがあって当時の松岡×山崎ペアは比較的チケットが入手しやすかったのですが、”若者の陶酔と過ちと後悔”が一番ダイレクトに伝わって来たのが松岡×山崎ペアだったのでその時から注目していました
今回のアンソニー役はキラッキラの山崎さんにはピッタリの役。ソンドハイムも歌いこなしていて驚きました。ミュージカルの歌唱力はどんどん上がっていますね
浦井健治さんの若い頃のような透明感があって、事務所力などでつくられたプリンスでは無くちゃんと実力をつけてきている若手のホープです

2024年3月9日(土)~30日(土)東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)※宮城・埼玉・大阪公演あり。
作詞・作曲:スティーヴン・ #ソンドハイム
脚本:ヒュー・ホイラー
演出: #宮本亞門

【キャスト】
スウィーニー・トッド: #市村正親
ミセス・ラヴェット: #大竹しのぶ
乞食女: #マルシア
アンソニー: #山崎大輝 、 糸川耀士郎
ジョアンナ: #唯月ふうか 、 熊谷彩春
ターピン:安崎求、 #上原理生
ビードル: #こがけん
トバイアス: #武田真治 、 加藤諒
石井雅登、小原和彦、榎本成志、下村将太、高田正人、高柳圭、俵和也、茶谷健太、山野靖博、岩矢紗季、川合ひとみ、北川理恵、鈴木満梨奈、高橋桂、永石千尋、福間むつみ 安立悠佑

この下からはクリティカルな感想になるので有料記事にします

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