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Goodpatchの活躍人材と組織の特徴、50時間超のインタビューからの学び

こんにちは、Jamiです。GoodpatchでUXデザインを通じてクライアントの事業を支援しています! Goodpatch Design Advent Calendar 2021 の18日目の担当としてこのnoteを書いています。

Goodpatchは今年10周年を迎えました。過去を振り返るだけではなく、次の良い10年を作るために、大勢の社員が参加する形でムーブメントになった経緯が以下の記事にまとまっています。

青の炎が照らす次の10年へ!Goodpatchの10周年社員総会レポート

私もその一連の取り組みに参加させていただきましたが、そこで得た「活躍人材と組織」に関しての気づきを書き残しておきたいと思います。
なお本記事の目的は、個人が活躍のきっかけを掴めることや、組織が活躍人材を生み出すためのヒントを得ることにあり、社員や組織はこうあるべきという理想像を規定するものではありません。皆さんがいい所を持ち帰り、活用していただければ幸いです。

インタビュー千本ノック

私が「活躍人材と組織」に関しての気づきを得られることになったのは、10周年に向けてGoodpatchという組織の根底を探るためのステークホルダーインタビューでした。日本とヨーロッパのメンバー、OBOG、クライアント、他企業の経営者など、社内外の多くの方にご協力いただき、実に50件ほどのインタビューを2ヶ月の間に敢行しました。このインタビューを貴重なインプットとして、後に10thコンセプトである「BEYOND THE STATUS QUO」が出来上がって行くことになります。

インタビューの様子

ちなみに私自身はその半分ほどにインタビュアーとして参加させていただきましたが、日常業務をこなしながら並行して進めたので、時間のやりくりがちょっと大変でした。文化祭の準備に似ているのですが、なぜかその大変さが楽しさに変換されて良い思い出になっています。

活躍人材は失敗していた

インタビューで出会った活躍人材に共通する特徴は、入社後に大きな失敗や挫折を経験していることです。そしてそのときに、自分に目を向け内省することと、もう一段俯瞰して自分の周りにも目を向けてきたことです。

その後の変化として「主語のアップデート」が行われると、活躍の幅が広がることになります。今まで「自分のため」に仕事をしていた人が「チームのため」に仕事をするようになる変化です。この失敗の後の一歩目が非常に重要だと感じています。

一度これを経験した人のその後の変化ですが、自分→チーム→組織→市場→社会へと主語のアップデートを続けることになります。もちろん現時点で全員が社会を向いて仕事をしているかと言うとそんなことは無く、チームに向いている人、市場に向いている人など、今の環境に応じて向いている先はさまざまです。

図は Ryosuke Sakai さんが社内向けに公開していた記事から改変して使用。

ポイントは主語を自分の内側ではなく外側に置くことで、活躍の幅が広がるというシンプルな構造です。逆に捉えると自分のためだけに仕事をしている間は活躍の幅が広がりにくいということだと思います。簡単なことですが、自分のための目標は自分で成長限界を敷いているのと同義ですし、組織のための目標にコミットすることは大変ではあるものの、それだけストレッチできるということです。

一度瀕死になってそこから復活して活躍している人が多いので、失敗しないとだめなのかと思ってしまいがちですが、必ずしも失敗が必要ということではないと思っています。大事なのは主語のアップデートで、失敗からの内省がトリガーになりやすいということだと思います。

さてこの変化をどう起こすのか。少なくとも僕が聞いた事例ではいろんなパターンがあり、再現性の高い具体的方法は見当たりません。ただ皆さんに共通して観測できたのは「諦めない」ということと「行動する」ということでした。シンプルですが、誰にでも真似できることなので、やって損はないはずです。

Goodpatchの特徴は「支援する組織」

インタビューを通して組織の特徴も見えてきました。端的に言うと「支援する組織」です。
活躍人材の失敗に触れましたが、その後本人の変化を後押しするように機会提供がなされていました。

規模が大きいものだと、代表の土屋が事業を任せて、いい人材が育ったという事例もありますが、土屋だけでなくもっと現場レベルで支援が溢れているのが、他には無い特徴だと思います。

私が入社して二年になりますが、2人の上長と、2人のGMにお世話になりました。年齢もスタイルもさまざまなマネージャー陣ですが、共通しているのは私の意向を傾聴し、必要な支援をすぐに実行し後押ししてくれる点です。この点については別記事でもう少し言語化しています。

Goodpatchに伝わる魔法の言葉「ひとをせめずにしくみをせめよう」

インタビューではこのような支援が組織のあらゆるレイヤーで発生していることが分かりました。

私はこの支援を受けられる環境が今Goodpatchに在籍する大きなメリットと捉えており、そのために何かを見つけることが大事だと思います。あくまで指示ではなく支援なので、本人が起点になりやりたい気持ちを持たないと何も起こらないからです。また、この文化が根底に脈々と流れているので、やりたい事を見つけた時に賛同して前のめりに参加してくれる仲間が見つかるのも大きなメリットです。

この環境を活かしてアントレパッチのような社内プロジェクトを始める人がいたり、自分の研究対象としていた領域からUXデザインの新規商材を作る人がいたり、中には新規事業を興す人までいます。大小さまざまですが具体化している取り組みは雨後の筍のように出てきます。

商材を作れ、事業を作れ、じゃなく、主体や起点は個人にある点が重要です。やりたいことがあるから支援する、という姿勢は大きな特徴だし、活用しなきゃ損くらいに思っている環境です。

活躍人材を生む組織の構造

ここまで、活躍人材とそれを支える組織としての支援について書きました。この両者がなぜ噛み合うのかを紐解いて行きたいと思います。

個人と組織の好循環

個人の成長を促し成果を最大化する

個人の成長や活躍において、自分の主語をいかにアップデートすることの重要性については理解していただけたことかと思いますが、組織としてもこの主語を大きくできるような機会を用意できると良いのではと思います。自分→チーム→組織→市場→社会という中で、一つ上の視座が必要になるような挑戦機会を用意し、個人の成長を促しながら成果の最大化を目指すべきかと思います。

解釈の余地から方向性を見出す

今主体的に何かに取り組んでいる人は、ただ自分のやりたいことをやっているのではなく、Goodpatchのビジョン・ミッションに共感しつつ、自分なりの解釈をもとに行動をしています。組織としてもこの解釈の余地を残しているのが大事な点です。向かう先を細かく詰める形でも支援方法の一つになり得ますが、オーナーシップを持って推進してもらうなら、解釈の余地を残すべきです。

短期で失敗し長期の成功に活かす

活躍人材は「諦めない」「行動する」人だ、と書きましたが、組織が短期の失敗を許容しない限り本人の意思に関係なく、諦めて中断せざるを得ない状況が発生します。私のような1メンバーが言うのは多少図々しい気もしますが、組織として挑戦機会を与えるなら短期の失敗を許容しそこからいかに学びを得るか、それをどうやって長期の成功に活かすかに注力すべきです。

高い成長速度をもたらす目線の置き方

これまでの話を通して個人、組織が何に向き合うべきか、というものが何となく見えてきました。ここでまとめておくと以下のような整理になるかと思います。

視点と成果の関係性

結論として、個人は組織の成長に向き合い、組織は個人の成長に向き合うことで、良い人材が自分達の手で良い組織づくりをできるということになります。

このように、創造の担い手の主語が変わっていくと、チームが、組織が、市場が、ひいては世界が変わっていく可能性を描くことができます。まだ何も成し遂げていない身分で、とても大きなことを言ってしまいましたが、そんな環境に身を置く自分の将来にワクワクしています。

少しでもワクワクしてくれた方へ

Goodpatchでは、一緒にデザインの力を証明してくれるメンバーを募集しています。多様な人材が日々色んな挑戦を始める環境で、あなた自身が世界を変える何かを見つけに来てください。

現在募集中の職種は、こちらにまとまっています。

来年、自分自身も新たな挑戦をしたいと思っています。Goodpatchのことが少しでも気になったら気軽にTwitterでDMください。

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