採用スカウト文のパーソナライズ化は本当に意味があるのか
採用で求職者をダイレクトスカウトする際によく言われるアドバイスに、
『スカウトメールを見てもらうために、文面をパーソナライズするべし』
というのがあります。
できる限りやるようにはしてましたが、重要性を理解しておらずちゃんと実行できてなかったな…と反省したのでメモ。
採用スカウトは”数”勝負?
お世話になっている求人媒体の担当さんに、
「100通打って、1・2人から返信が来れば上出来ですよ。結果分析できるようにまずは数を打ってくださいね!」
と言われました。
100通なんて楽勝だろーと思いましたが、現場からの要件が厳しすぎて、要件を少し広げたり検索軸変えたりして、ヒィヒィ苦しみながらがんばって100通送ってみた(色んな人の職歴に目を通してると、それぞれの過去~未来を考えちゃったりして結構しんどい)。
しかし、反応イマイチ・・・。
ちゃんと返信ほしい求職者の目に止まるよう、
『〇〇さんの△△のご経験に惹かれました!』とか個別に書いたんですけどね・・・。
そもそも採用難だから、やっぱりスカウト文いじくっただけじゃ目にとめてもらえないんだ、何か会社自体に大きな魅力がなければ・・・!と投げ出してやろうとしましたが、
ふと、「仮に自分が求職者だったらどういう風に見えるんだろう」と気になり、求人媒体にログインしてみました。
(一応まだ転職するつもりはない、まだ)
求職者の気持ちになってみた
そこでログインしてみると、テンプレメッセージの嵐。
とりあえず開封してみるが、文字の羅列にしか見れない。
定型文が並び、段々と「自分の表面しか見てくれてないんだろうな・・・」と、モノ扱いされているようで、なんだか物悲しい気分になりました。
また、求人媒体ログインして職務経歴を入力するのは想像以上に面倒だったので、この手間をかけてまで登録するって、本当に転職したい状況なんだろうなあと推察(ちなみにの媒体、月5,000円かかるので「今は転職予定ありません」とかわざわざ返信してくるの嘘でしょと思った)
ちょっとカスタマイズしてみた
とりあえず、実際にログインしてみて良きかなと感じたスカウトメールの特徴を踏まえて、自社の文面を主に5点修正してみました。
①タイトルからして明らかに自分宛
タイトル文の冒頭に【特別オファー】と入れていましたが、結構どうでも良い文字だと気づきました。
無駄な文字は省いて、タイトルで「あなただけに打ってますよー!」とアピールしてみることにしました。
②読みやすくした
漢字が多用されていると、業務の合間に読むにはしんどいなと感じたので、無意識にぼんやり眺めてもすっと頭に入るように、分かりやすい説明に整えました。
(アナウンス業界で「江戸時代の人にも分かるように説明を」と言われた方がいるようです)
③何を目的にビジネスをしているのかの想いを厚めに書いた
会社概要やポジションの業務内容を見ても、正直他社との差分があまりなくて、返信するほどの興味は持てない文面だったなと反省。
それより、「会社が何を目指しているか」の想いや人間らしさに独自性を感じるし心が動くなあはと感じたので、自社のミッションや価値観が分かるよう、厚め(かつ熱め)に記載しました。
④自分の頭の中のワードが散りばめられている
普段使ってないワードが並べられてると、全然頭に入ってこない。
職務経歴書を見て、「この方は普段こういうワードを多用しているんだろうなー」と思いを馳せながら書いてみました。
⑤次のアクションの誘導がストレート
自社の文面は「ぜひ一度、貴方様のご経験やご志向もお聞かせいただきつつ、弊社についてご紹介する機会を頂けないでしょうか。すぐに応募のご意思を確認するようなことはございませんので・・・云々」と大分冗長だったでした汗
「もしよろしければ、オンラインで30分程カジュアルに弊社のご紹介をさせていただけませんか?ご返信お待ちしております!」と簡素かつ次のアクションを明確にしました。
相手と同じ動線をたどってみるの大事
結果、今まで返信もらえなかったような経歴の方からご返信が!
おおお・・・、告白が実った気分です(笑)
上記のポイントは探せば似たようなことを言っている方は多いと思いますが、実際に自分が相手のシチュエーションを経験することで、本当に力を入れなければいけないところはどこか気づくことができました。
また、求人媒体ごとに仕様が異なるので、パーソナライズする方法を一緒くたにするのも良くないと気づきました。
"相手本位"になるために、相手と同じ動線をたどって、同じ体験をするって大事だなあと思いました。
同じように、「私はあなたのこと分かってる!」って言いつつ、ホントは1mmも分かってないってこと、結構あるんだろうなー・・・
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